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2024/11/13

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換気システムを選ぶときに知っておいてほしい3つのポイント
こんにちは、住まいるサポートの木野です。

前回のブログでは、住宅の換気システムについてご紹介しました。
「第一種換気」や「ダクト式」という言葉を一度も聞いたことがないという方は、まずこちらのブログをチェックしてくださいね!

また、換気に関連したものに「風通し」や「すきま風」という言葉もあります!
それぞれの違いをご存知でしょうか?なんだか言葉も似ているので、よくわからないですよね。
そんな方は、ぜひこちらのブログものぞいてみてくださいね。
高気密な住まいを建てるメリットや、住宅内の空気の流れについて理解を深めることができますよ!

今回は換気システムの応用編として、
換気システムを選ぶとき知っておいてほしい3つのポイントをご紹介します。

このポイントを知っているかどうかで、建てる家が変わります。
ブログの内容をぜひチェックしてください!



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住まいるサポートとは…

全国で約180社の工務店やハウスメーカー、リフォーム会社と提携。
断熱・気密にこだわった高性能な住宅会社とお客様をお繋ぎする
日本で唯一のマッチングサービスを提供している会社です。
(住宅会社のご紹介は無料で行っています。)
  https://sml-support.com/lp

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①設備と駆体を分けて考えよう!



「家」を構成するものは、大きく2つの種類に分けることができます。

1つ目は、「設備」。これは、換気システムや給湯器、エアコンなど、住まいに設置する機器のことです。
2つ目は、「駆体(くたい)」。あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、駆体とは、建物の骨組みや断熱材など、建物本体を構成するもののことを言います。

日ごろ意識することはありませんが、「設備」はだいたい15年ほどで更新期を迎えます。
余談ですが、昨年私の実家では給湯器が壊れてお湯が出なくなり、慌てて新しいものに買い替えたという事件がありました。
(毎回思いますが、設備が壊れるのは突然ですよね…)
長く使っているうちに壊れてしまう、もしくは壊れる前に買い替える必要がある、それが「設備」です。

画像にある通り、
建物本体を構成する「駆体」の耐用年数は30年以上ありますが、それと比べると「設備」はおよそ半分(15年)ということになります。
「駆体」と「設備」のどちらにお金をかけるべきか?と聞かれたら…、それは間違いなく「駆体」です!

まずは「設備」と「駆体」を分けて考えること、そして耐用年数の長さに違いがあることを覚えておきましょう。



②計画換気を機能させるには高気密化が必要!



2003年建築基準法が改正されてから、新築の住宅は24時間の換気設備の設置が義務付けられています。
自宅や実家に換気設備がないとイメージが湧きにくいかもしれませんが、機械で空気を入れ替えることが、現在のスタンダードになっています。

換気のなかでも、空気の流れを計画的にコントロールすることを「計画換気」と呼びます。

この計画換気を機能させるためには、住まいの高気密化が必要です。
気密性能が低い家(わかりやすく言うと、すきま風がたくさん入ってくる家)だと、
すきまから空気が侵入することで、計画した通りの換気が機能しなくなってしまいます。
そのため、本来であれば外に出ていくはずのよどみやにおいが部屋に残り続けて、空気の鮮度を維持することができなくなります。

どんなに換気システムにこだわったとしても、隙間だらけの家では、そもそも意味がなくなってしまうということです!

繰り返しになりますが「設備」ではなく「駆体」にこだわることが重要です。
特に、換気にこだわるのであれば、それはつまり高気密な住まいにする必要があるということです。
ぜひ覚えておいてくださいね。



③日本の省エネ基準には、気密性能に関する定めがない!



ここまでで「気密性能が大切だ」ということがおわかりいただけたと思いますが、
なんと気密性能について、日本では明確な基準値が定められていません!
明確な基準がないため、気密に取り組んでいる住宅会社が極めて少ないという実態があるのです。

ちなみに、気密性能はC値という値で表されますが、
C値が1.0㎠/㎡以下であれば高気密と呼ぶことができると住まいるサポートでは考えています。
日本以外の世界各国の気密基準ですが、以下のように基準が定められています。


気密に関する明確な基準がないということは、逆に言うと、家を建てる人が気密性能について考える必要があるということです。
ぜひこの点も覚えておいてくださいね。



(まとめ)いずれの換気システムも一長一短!




「これを選べば、どんな家でも安心!」という完璧な換気システムはありません。
前回のブログでご紹介した第一種も第三種も、ダクト式もダクトレスも、それぞれにメリットとデメリットがあります。

そのため、換気設備についてはあまりこだわりすぎないことがポイントです。
こだわりすぎる必要はありませんが、換気システムは「設備」であるため、
設備を買い替えるための更新コストや、換気設備を動かすための動力コストが発生するということは、ぜひ覚えておきましょう。



~~~



いかがだったでしょうか?
せっかくのこだわって建てた住まいなのに、部屋の空気がどんよりよどんでいたら悲しい気持ちになりますよね。
「一長一短なのはわかったけど、それでも換気システムについて具体的なアドバイスがほしい」と思われた方は、高性能な住まいの専門家である住まいるサポートへお気軽にご相談ください。

住まいるサポートは、全国で約180社の工務店やハウスメーカー、リフォーム会社と提携しているため、断熱・気密にこだわった高性能な住宅会社を無料でご紹介することができます。
オンライン相談も受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。
https://sml-support.com/lp



YouTubeチャンネルや書籍もありますので、気になるテーマをのぞいてみてくださいね。

🎥【第7回】はじめての住まいづくり講座 換気システムはぶっちゃけどれがいい?

📙元気で賢い子どもが育つ! 病気にならない家――健康にも家計にもやさしい『高性能な』住まいづくり大全

📙人生の質を向上させるデザイン性×高性能の住まい: 建築家と創る高気密・高断熱住宅
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2024/11/05

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知っているようで 知らない?換気システムの基礎知識
こんにちは、住まいるサポートの木野です。

落ち葉が舞うようになり、風も冷たくなってきましたね!🍂
空気が乾燥してインフルエンザなども流行りはじめる時期になりますので、お子様もご家族皆さまも、どうぞ暖かくしてお過ごしくださいね。

そして家の中の寒さと言えば、すきま風。
「暖房を入れているのに、足元だけが寒い」という問題は、高気密・高断熱な住まいにすることで解決できますよ!
その中でも、今回皆さんに知っていただきたいのが、住宅の「換気システム」についてです。


知らない方も多くいらっしゃいますが、現在の日本の新築住宅には、24時間換気システム設置が義務付けられています。
これは、2003年にシックハウス症候群への対策として、建築基準法が改正されたことがきっかけです。

「そもそも住宅の換気システムって何だろう?」
「結局、どの換気システムがいいの?」
とお悩みの方へわかりやすく解説します。

このポイントを知っているかどうかで、建てる家が変わります。
ブログの内容をぜひチェックしてください。


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◇住まいに関わる換気の種類は、2つ


換気には、【第1種換気】【第2種換気】【第3種換気】の3つの種類があります。
この中で、住宅の換気システムは、【第1種換気】もしくは【第3種換気】のどちらかになります。


◯【第一種換気】とは?

外から空気を取り入れる「給気」と、外へ空気を出す「排気」の両方をファンで行うしくみです。
第一種換気=熱交換と理解されている方も多いのですが、
【第一種換気】が示す言葉の定義としては「給気と排気をファンで行う」という意味です。
ただ、ほとんどの第一種換気システムには熱交換器がセットになっているので、実質的には第一種換気=熱交換とお考えいただいても問題ありません。


〇【熱交換器】とは?

熱交換器とは、排気時に捨てる室内の熱を回収して、給気してきた空気と交換してその熱を戻します。
暖房や冷房された空気をそのまま外に捨てるのではなく、熱交換器で外気と熱を交換することで、
冬の冷たい外気は暖かく、夏の熱い空気は冷やして室内に入れるので、冷暖房光熱費を削減することができます。


◯【第三種換気】とは?

外へ空気を出す「排気」だけをファンで行い、「給気」は給気口から自然に取り入れるしくみです。
ご自宅にあるトイレやキッチンの換気扇をイメージしていただくと、わかりやすいですね。



まずは、住まいに関わる換気システムが2種類あることを覚えておきましょう。


◇第一種換気のダクト式とは

ここからは、それぞれの換気システムをもう少し詳しく説明していきます!


まずは、【第一種換気のダクト式】です。

給気口と排気口はそれぞれひとつずつ設置されており、各部屋からダクトと呼ばれる管で繋がっています。
特徴的なところとしては、【熱交換器】があることです。
画像では、給排気口の近くに置かれていますが、【熱交換器】の構造としては「段ボール紙を重ねたようなもの」とイメージしてください。

【熱交換器】は、外気の冷たい空気をそのまま入れるのではなく、室内の温められた空気と熱交換することで、温かい空気を部屋の中へ取り入れることができます。
温度に加えて湿度もやりとりする「全熱交換型」と、温度だけのやりとりをする「顕熱交換型」があります。



◇第一種換気のダクトレスとは



次は、【第一種換気のダクトレス】です。
読んで字のごとくですが、先ほどのダクト式とは違って「ダクトがない」ものになります。

「ダクトがないのにどうやって空気の道を作るのか?」というと、
この換気システム×2つをセットに空間へ設置することで、その間で空気を循環させるのです。
ファンが70秒ごとに交互に切り替わり、排気と給気が入れ替わります。
冬の暖房の季節では、排気時に室内の空気が「蓄熱材」(画像の筒状のセラミック素材の部分)を通ることで温められます。
それが、給気に切り替えられると、冷たい外気が蓄熱材で温められることで熱交換が行われ、温かい空気を室内に取り入れることができます。


◇第三種換気のダクト式とは





こちらは、第三種換気となるので、つまり、外に出る「排気」のみがファンで行われるしくみになります。
排気ファンで排気されることで、室内が負圧になります。
そのため、各部屋にある給気口から外気が取り込まれ、ダクトと呼ばれる管を通って、換気ファンのある排気口へと流れていく仕組みです。


◇第三種換気のダクトレスとは?

第三種換気のダクトレスは、それぞれの部屋に設置された換気ファンにより、排気が行われるしくみです。



◇おすすめしないのは、パイプファン(第三種ダクトレス)






第三種のダクトレスは、基本的には、パイプファンが使われますが、このパイプファンだけは避けることをおすすめします。
(パイプファンとは、トイレなどにある扇風機のようなプロペラがついたファンのことです。)

住宅で使われるファンは、パイプファンとシロッコファンのいずれかなのですが、
パイプファンは、換気能力が低いので、例えば風の強い日などはその影響で、換気量が極端に低下します。
つまり、十分な換気が行われないのです。

高気密な住まいの場合、気密性が高いので自然に住宅内に入ってくる給気量が一般的に少なくなります。
その状況でパイプファンを採用してしまうと給排気ともにパワーが弱く、十分な空気循環を作り出せず、汚れた空気が部屋に留まってしまうことになります。

ぜひこのポイントは覚えておいてください。


ちなみに、シロッコファンですが、細長い板状の羽が取り付けられた筒状のファンのことです。
キッチンの換気設備に利用されているものとお考えいただくと、わかりやすいかと思います。


https://kaji.tokyo-gas.co.jp/column/detail_3247


パイプファンを除いた換気システムはいずれも一長一短で、それぞれにメリット・デメリットがあります。
これを選べばOKという完璧なシステムはありません。

換気システムはあくまでも「設備」になりますので、優先順位としては「駆体」にこだわることが、満足度の高い住まいづくりにつながります。
詳しい内容は、次回のブログでご紹介しますね!



~~~



いかがだったでしょうか? 今回は換気システムの設備について、ご紹介しました。
「換気システムがそれぞれ一長一短なのはわかったけど、そうは言っても建てる住まいに合わせたアドバイスがほしい」と思われた方は、高性能な住まいの専門家である住まいるサポートへお気軽にご相談ください。


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2024/10/10

スタッフブログ

知ってると安心!耐震性能の基礎知識
こんにちは、住まいるサポートの木野です。

10月に入っても暑い日が続いたり、かと思ったら曇りや雨でいきなり涼しくなったり。
季節外れの暑さやゲリラ豪雨などの異常気象に出くわすたび、私たち人間の力が及ばない自然の威力を感じています…!

思い返せば、今年の元旦には最大震度7の能登地震がありましたね。
そして8月には九州地方で最大震度6弱の地震が起こり、「南海トラフ地震の発生する可能性が高まっている」という報道がさかんに行われていました。
夏休みシーズンということもあり、帰省や旅行を迷ったり、なんだか落ち着かない日々を過ごした方も多かったのではないでしょうか?


日本に暮らす限り、残念ながら地震と無関係でいることはできません。
日本の住宅の耐震性能は、そのまま「家族の安全」につながります。


今回は、住まいの耐震性能に関連した用語や知っておくと安心できる住まいづくりの耐震知識について、ご紹介します。
皆さんの建てる住まいや今の住まいの耐震について、家族が安心安全に暮らせる場所になっているか考えるきっかけにしていただければと思っています!


ぜひブログの内容をぜひチェックしてください。



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①耐震基準(新/旧)


耐震基準とは、建築基準法という法律で定められている基準です。

例えば、今から新しく住まいを建てるのであれば、「新耐震基準」を満たす住宅を建てる必要があります。
この新耐震は1981年に施行されているので、それ以降に建てられたものは、新耐震に対応しているということになります。(正確にお伝えすると、建築確認日が1981年6月1日以降の建物が新耐震に対応しています。)

 
一方、「旧耐震基準」ですが、中古物件をご覧になっている方は、よく耳にされているかもしれません。
1981年6月より前に建てられた建物は、旧耐震の基準が採用されています。
もし1981年以前に建てられた中古住宅の購入を検討されているのであれば、耐震診断を受けることをおすすめします。
この診断を受けることで、新耐震基準で耐震性の有無を確認することができますので、安心して住まいづくりを進めることができますよ。
 

まずは、新耐震と旧耐震という2つの基準があることを覚えておいてくださいね。




②耐震等級(1/2/3)






新耐震/旧耐震とは別に、現在の新築建築物には「耐震等級」という基準があります。

こちらは「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)で定められているものです。先ほどの耐震基準を数字でよりわかりやすくしたものと考えるとわかりやすいかと思います。


「耐震等級1」は、現在の建築基準法が要求している耐震性能となるので、新耐震に対応していることになります。また、耐震等級1は、震度6強から7程度に対して倒壊・崩壊しない耐震性があることを示しています。

倒壊や崩壊しないという言い方をすると、「家がまったく壊れない」というイメージを持たれるかもしれませんが、それは誤解です。
あくまでも「震度6強から7程度の地震が起きたとき、住宅内にいる人が避難できる耐震構造を保持している」ことを基準にしているので、倒壊を免れたとしてもそのあと住み続けられる状態であるかは、各住宅の状況次第になります。
建築基準法では、建物の倒壊・崩壊により、地震による死亡事故が起きないようにするための基準を定めているものなのです。大規模な地震で、倒壊・崩壊はしないが、半壊等の可能性はある耐震性能ということを覚えておきましょう。

補足ですが、
耐震等級2になると、耐震等級1の1.25倍の耐震性、
耐震等級3になると、耐震等級1の1.5倍の耐震性能を有しています。

 

ちなみに、2016年に起こった熊本地震では「最大震度7の地震が2回観測された益城町で、耐震等級3の住まいはほぼ被害がなかった」ということが、国土交通省のから報告されています。
耐震等級3の水準の高さを感じられる事例ですね!



https://www.mlit.go.jp/common/001155087.pdf


耐震等級3“相当”という表現に、要注意!!

工務店やハウスメーカーによっては、「耐震等級3”相当”」というあやふやな表現を使用している場合があります。皆さん、これには要注意です!

耐震等級3の場合、地震保険が50%割引になるなど、様々なメリットがあります。
ただし、そのためには、第三者機関(住宅性能評価機関)による認定が必要になります。
当然ですが、第三者機関に依頼するということはその分コストがかかりますので、「性能的には耐震等級3レベルだが、第三者認証を取っていない」というケースがあるのです。

「相当」という表現では、実態として耐震等級3の基準を満たしているのか?怪しい部分がありますので、十分に注意してくださいね。


③直下率



直下率という言葉を知っていますか?
あまり聞いたことがないかもしれませんが、直下率とは、2階建ての場合「1階と2階の柱の位置や壁の位置がどれくらい一致しているか」を示した割合のことです。
 

直下率の高さは、耐震性能にそのまま直結します。
住宅の耐震について知識のない方が設計を行う場合、まず間取りを作成して、そのあと耐震性能を満たすというアプローチになります。
この順番では、余分な駆体の強化が必要になるなど、本来であれば不要だったはずの追加コストが発生してしまいます。

最近は、耐震性能3の住まいづくりを希望される方が増えていますので、設計時から直下率の高い間取りづくりを行えることが好ましいですね。耐震性能に知識のある担当者の方であれば、間取りづくりの段階から直下率を考慮したものを提案してもらえます。

不要な追加コストを減らせますので、ぜひこのポイントも覚えておいてください。




④構造用面材

以前のほとんどの住宅では、画像左側の筋交いという方法で、住まいが建てられていました。
四角形は地震があったときに潰れやすい形状のため、そこへ斜めに木材を交差させているのが筋交いです。
 
おすすめしたいのは、右側の構造用面材です。
費用は若干上がってしまいますが、筋交いと比較して①断熱性能が高い、②接合部の緩みが発生しないため、竣工時の耐震性能が維持されやすいというメリットがあります。

最近は、構造用面材を採用される方の比率が増えているなという印象がありますので、ぜひ検討してみてください。



⑤劣化対策

「耐震性能にこだわった住まいが完成したので、もう安心!何があっても大丈夫!」

ついこのように考えてしまいがちですが、忘れていけないのは劣化対策です。
住まいの耐震性能は、年月が経つにつれて劣化していくため、何もしないまま竣工時の性能を保ち続けることはできません。

 劣化対策の中でも、特に重要なのが壁内結露を起こさないことです。
(見えない壁の内側にできる壁内結露について詳しく知りたい方は、ぜひこちらのブログもチェックしてください。)


壁の中に結露が発生することで、木を腐らせる菌やシロアリが発生する可能性を高めてしまいます。

結露対策をすることで耐震性能の劣化を防ぐことができますので、「建てたあとには劣化対策が必要だ」ということもぜひ覚えておいてくださいね。




~~~



いかがだったでしょうか?日本で暮らす限り、切っても切り離せない地震との関係。
家族みんなが安心して暮らすために、耐震性能を高めた住まいづくりはとても大切です。
「安心安全に過ごせる住まいを建てたい!」と思われた方は、高性能な住まいの専門家である住まいるサポートへお気軽にご相談ください。

住まいるサポートは、全国で約180社の工務店やハウスメーカー、リフォーム会社と提携しているため、断熱・気密にこだわった高性能な住宅会社を無料でご紹介することができます。
オンライン相談も受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。
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YouTubeチャンネルや書籍もありますので、気になるテーマをのぞいてみてくださいね。

📙【第8回】はじめての住まいづくり講座 耐震性能の基礎知識


📙元気で賢い子どもが育つ! 病気にならない家――健康にも家計にもやさしい『高性能な』住まいづくり大全

📙人生の質を向上させるデザイン性×高性能の住まい: 建築家と創る高気密・高断熱住宅


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2024/09/19

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フルリノベはお急ぎください! 2025年4月「建築基準法の改正」で一体何が起きるのか?(後編)
こんにちは、住まいるサポートの木野です。


前回のブログでは、来年2025年4月に迫る建築基準法が変わることで、一体私たちにどんなことが起こり得るのか?をお伝えしました。
まだ読まれていない方は、こちらのブログからご覧ください。


今回はその続きとして、
来年の4月以降「どうしてフルリノベーションの手続きが計画的に進まなくなる可能性が高いのか?」について解説します。


❓「正直、法律が変わると言われてもよくわからない」
❓「私たちに、一体どんな影響があるの?」
❓「どうしてフルリノベーションを急いだ方がいいの?」


そんな疑問をお持ちの方へ向けて、解説します。
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理由① 新築に関する手続き件数が大幅に増えるため




建物を建てたり、大規模修繕を行ったりする場合、
「確認申請」と呼ばれる申請を自治体や民間の指定確認検査機関へ申請する必要があります。


基本的には「確認申請」が必要ですが、実はこれまで特例として、構造審査が不要となる特例が存在していました。
それは「4号特例」と呼ばれ、2階建て以下の小規模な木造住宅であれば「構造審査」が不要となり、リノベーションの場合は「確認申請」そのものが不要となる規定になっていました。


しかし、2025年4月の法改正では、「4号特例」の対象建築物が大幅に縮小されることが決まっています。つまり、新築でも「構造審査」が必要となり、これまで不要だった既存の戸建住宅の大規模修繕などでも「確認申請」が必要となります。


これは、指定確認検査機関で対応する手続き件数が大幅に増えることを意味しています。
これまで不要だった、木造住宅の「構造審査」や、リノベーションの「確認申請」が増えるのですから、全体の件数が増えるのは当然ですね。


この場合でも、対応件数の増加に対応できる体勢が整っていれば心配ありませんが、
現時点では、制度設計の準備不足・見切り発車という声も多く聞かれており、とてもスムーズに対応できるとは考えられない状況です。
少なく見積もっても6か月間程度は、戸建住宅の大規模修繕や模様替えの「確認申請」手続きは、ほぼできない状況に陥るのではないかと言われています。



理由② 既存住宅に関する手続きマニュアル整備遅れのため





新築住宅の申請手続きは、ルールが明確で担当者が判断に迷うことはありません。

ところが、既存住宅の中でも、現行法に適合していない内容が含まれる場合、審査では個別での判断が必要となります。
担当者の拠り所となる判断基準の明記されたマニュアルがありますが、そのマニュアルが整備されるよりも先に、法改正の施行が始まってしまう可能性が高く、そのため現場の混乱は避けられないと言われているのです。

加えて、これまでは新築に関する確認業務ばかりを指定確認検査機関は行っていたので、既存住宅に関する経験や知識に乏しく、そもそも十分な経験のある確認検査員が圧倒的に足りていない状況もあります。


つまり、対応件数は増えるが対応できる人員やマニュアルに不足があるため、確認業務の負荷が高まりパンク状態になるのではないか?ということです。
もし皆さんがフルリノベーションをするために「確認申請」をしたいと思っても、受け付けてくれる指定確認検査機関が見つからないかもしれません。運良く申請を受け付けてもらえたとしても、審査期間が長引く可能性が高いです。







フルリノベは、2025年3月中の着工がベスト!





ここまでの解説で、法改正前と後では、フルリノベをするための手間と費用と着工までの時間がまったく変わってしまうことをお分かりいただけたでしょうか?
特に、改正法施行の直後は、業界が大混乱するのではないかと予想されています。
フルリノベを行おうにも、いつ着工できるかまったくわからない状況になるのでは?と住宅業界は懸念しているのです。


では、現在フルリノベを検討している方は、一体どうしたらいいのでしょうか?

来年4月以降の状況や動きがまったくわからないため、今できる対策としては、2025年3月までに着工するという選択肢しかありません。
フルリノベーションの設計や見積もり期間を考えると、なるべく早く動き出す必要があります。


繰り返しになりますが、フルリノベを検討中の方は、とにかく急ぐことをおすすめします。

 

~~~



新築の住宅価格が高騰し続ける中で、中古物件のフルリノベーションはコストを抑えながら高気密・高断熱な住まいを叶える、大切な選択肢の一つです。
現在フルリノベを検討している、少しでもフルリノベが気になっているという方は、建築業界に精通した専門家である住まいるサポートへご相談ください。
皆さんの住まいづくりに必要な情報をお伝えします。


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📙2025年4月「建築基準法改正」は改悪か…「耐震・断熱・気密リノベができなくなる」の真相(幻冬舎ゴールドオンライン)

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2024/09/13

スタッフブログ

フルリノベはお急ぎください! 2025年4月「建築基準法の改正」で一体何が起きるのか?(前編)
こんにちは、住まいるサポートの木野です。

少しずつですが気温が下がり、秋の気配を感じられるようになりました。
これからもっと過ごしやすい気候になりますね。運動会で子どもの成長を感じたり、
友人家族と一緒に自宅や公園でピクニックをしたり、
秋ならではの楽しい予定がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

食欲の秋、運動の秋、読書の秋といろいろありますが、
そこに一つ「住まいの秋」も加えて、これからも皆さんの新しい住まいづくりを応援できればと思っています!


突然ですが、皆さんは来年2025年4月に住まいに関わる、
建築基準法という法律が改正され施行されることを知っていますか?
この法改正は、中古物件を購入してフルリノベーションしたいと考えている方に大きな影響が起こり得ると言われています。


❓「正直、法律が変わると言われてもよくわからない」
❓「私たちにどんな影響があるの?」
❓「どうしてフルリノベーションすることが難しくなるの?」


そんな方に向けて、過去に行われた法改正も紹介しながら、わかりやすく解説します。
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①2007年の法改正きっかけは、姉歯(あねは)事件



http://www.asahi.com/special/051118/TKY200604260085.html


当時ニュースでもかなり大きく取り上げられていた、
姉歯(あねは)事件を覚えていらっしゃるでしょうか?

姉歯建築設計事務所が構造計算書を偽造していたことが発覚した事件で、
端的に言うと、耐震設計が基準値を満たしていないにも関わらず、計算結果を偽装することで
「基準値を満たしている」とウソの報告を国にしていました。
その不十分な耐震設計のままビルが建てられ販売されていたことで、大問題となったのです。

再び同じ問題が起こらないようにするため、2007年に建築基準法が改正されたという経緯があります。
しかし、その一方で実務を行う現場では、この法改正に伴って大変な混乱が起こっていたのです。

✔建築確認や検査など、実務に関するガイドラインガイドラインが示されたのが法施行日の直前だったこと
✔厳格すぎる規定のため、審査に必要な日数が長期化したこと
✔結果として、該当年度の住宅着工件数が激減したこと

実は、2025年4月に予定されている建築基準法の改正では、
2007年当時を上回る深刻な状況が起こるかもしれないと言われています。
つまり、法改正後にさまざまな手続きに時間がかかってしまう可能性が高いということです。



②どうして今、フルリノベーションを急いだ方がいいのか?




「中古物件を買ってフルリノベーションをしたい」とお考えの方は、
急いで手続きを進めることをおすすめします!
なぜなら、2025年4月の法改正が施行されたあとでは、
場合によって半年以上も計画をストップせざるを得なくなると言われているからです。

💡そもそも断熱・気密フルリノベーションとは…
通常行われる水回りやクロスの張替えなどのリフォームにとどまらず、

断熱・気密性能と耐震性能を向上させる改修工事を行うことを「断熱・気密フルリノベーション」と言います。
一般的には上の写真のように、スケルトン状態(柱・梁等の構造材をむき出しにすること)にして、
耐震補強・シロアリ対策、床(基礎)・壁・天井(屋根)に断熱材を十分に施し、合わせて気密処理も行い、気密性能も確保します。

築40年以上の築古の既存住宅でもフルリノベをすることで、
一般的な新築住宅よりも耐震・断熱・気密性能を高性能にすることができます
このことはあまり知られていませんが、金額的にも性能的にも、住まいづくりをする上で皆さんの大切な一つの選択肢であると私たちは考えています。

今なら、まだ間に合います!検討中の方は、なるべく早く行動されることを強くおすすめします。
次回のブログでは「どうして長期間に渡りフルリノベーションの計画が進まなくなるのか?」その理由について、詳しくお伝えしますね。


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法律が変わると言われても、よくわかないですよね。
住まいづくりに関する疑問やお悩み、迷っていることがありましたら、
建築業界に精通した専門家である住まいるサポートへご相談ください。
皆さんの住まいづくりに必要な専門知識をお伝えします。

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記事や書籍もありますので、気になるテーマをのぞいてみてくださいね。

📙2025年4月「建築基準法改正」は改悪か…「耐震・断熱・気密リノベができなくなる」の真相(幻冬舎ゴールドオンライン)

📙元気で賢い子どもが育つ! 病気にならない家――健康にも家計にもやさしい『高性能な』住まいづくり大全

📙人生の質を向上させるデザイン性×高性能の住まい: 建築家と創る高気密・高断熱住宅
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2024/07/26

スタッフブログ

初期費用を抑えたい人におすすめ!中古マンションの断熱リノベーション

こんにちは、住まいるサポートの木野です。

最近、買い物をしていて「あれ?前より値段が上がっている?」と感じることが増えました。
原料高・円安・気候変動など、いろいろな背景があるのだとは思いますが、なかなか悩ましい状況です。

そして、価格高騰と言えば、新築住宅。
東京23区の新築マンションは、2023年の平均価格が1億円を超えたというニュースにはとても驚きました!

子育てには出費がつきものですが、学校や習い事など「子どもの教育費にもきちんとお金をかけてあげたい」という親御さんが多いと思います。
そう考えると、住宅にかかる初期費用はなるべく抑えたいですよね。

「費用は抑えたいけど、快適な住まいも手に入れたい!」
そんな方におすすめしたいのが、中古マンションの断熱リノベーションです。
新築に比べると、中古マンションは手に入れやすい価格帯です。初期費用を抑えながら、リノベーションすることで高性能な住まいを実現できますよ!

「リノベーションと言われても、家のどこをどうすればいいのかわからない!」という方に向けて、解説します。
✅️なぜ戸建てよりも中古マンションの方が、圧倒的にコスパよくリノベできるのか?
✅️中古マンションをリノベするときのポイントは?

このポイントを知っているかどうかで、建てる家が変わります。
ブログの内容をぜひチェックしてください。

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住まいるサポートとは…
全国で約180社の工務店やハウスメーカー、リフォーム会社と提携。
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どうしてマンションの方が、圧倒的にコスパよくリノベーションできるのか? 


施工 : ホームテック株式会社
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ざっくりとした計算になりますが、中古のマンション・中古の分譲戸建てをそれぞれフルリノベーションした場合に、必要となる費用について比べてみました。

■中古マンションをフルリノベーション(面積75㎡程度を想定)
・必要なコスト…約700万円
・高断熱仕様にするための追加費用…約100万円
 合計 約800万円

■中古の分譲戸建てをフルリノベーション
 合計 約2,000万円以上

フルリノベーションとは、水回りや間取り、内装なども含めたリノベーションを指します。
中古マンションであれば約800万円以内で、一般的な新築マンションよりも高断熱な住まいに仕上げることができます!一方、中古の分譲戸建ての場合、約2,000万円以上が必要となり、家を建て替えるのと比べたら少し安い、という程度になります。

どうしてマンションの方がリノベーション費用が安くなるのか?気になりますよね!
その理由もお伝えします。

◯理由1
1つ目の理由は、マンションは鉄筋コンクリートで駆体が作られているからです。
戸建て住宅は木造が多いので、きちんと気密処理をしないと、マンションに比べて気密性が低くなります。そのため、鉄筋コンクリート造のマンションの方が、最初から気密性が高いので、追加で必要となるリノベーション費用が安くて済むというわけです。

◯理由2
2つ目は、外気に触れる面が少ないことです。
マンションは集合住宅なので、上下・隣にも住居があります。戸建てでは、建物全体と屋根・床すべてが外気に接しているので、マンションの方が外気温の影響を受けにくいです。そのため、断熱リノベーションを行う箇所が少なく済むため、必要な費用も安くなります。 

また、デザインに関しても、中古物件にはメリットがあります!
例えば、「壁をタイル貼りにしたい」など、自分の好みに応じてリノベーションを行うことができるためです。新築物件では叶わないカスタマイズを楽しむことができるのも魅力ですね。


中古マンションをリノベーションする時に、大切な2つのポイント




フルリノベーションと言われても馴染みのない言葉で、実際どのエリアを何に変えれば高性能な住まいになるのか、わからないですよね。
ここでは2つのポイントをお伝えします。

◯ポイント1:窓にインナーサッシを設置する
インナーサッシという言葉を聞いたことはありますか?
既存の窓の内側にあるスペースに入れるサッシのことを言います。
最初からある窓と、追加したサッシにはめた樹脂のペアガラスで断熱性能を高めることができるという方法です。
コストパフォーマンスも大変によくおすすめな方法ですが、欠点としては、窓を開けるときに2枚の窓を開けることになりますので、それが少し面倒に感じられるかもしれません。




◯ポイント2:玄関を高断熱化する
日本の住宅は、玄関スペースが寒い家が多いです。
これは、玄関の扉自体の断熱性能が不足していることや、経年劣化ですきま風が入ってきてしまうことが理由として考えられます。マンションの場合、玄関扉は共用部なので、自由に高断熱の扉に交換することはできないケースがほとんどです。

そこで、玄関扉ではなく、玄関扉の内側に玄関エリアを仕切ることのできる扉を追加で設置します。
平面図では「気密ドア」と書かれている部分です。
中古マンションの部屋選びのポイントは、「玄関エリアを区切ることのできる間取りであるか?」です。ここに扉が一枚あることで、外気の侵入を最低限に抑えることができます。物件探しの際には、玄関部分が独立できる間取りか?をぜひチェックしてみてくださいね。




中古マンションを断熱フルリノベするなら、ずばりこんな物件がおすすめ!


SUUMOサイトより引用https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/chintai/fr_room/kadobeya_ms/


最後に「フルリノベをするなら、このような中古マンションのお部屋がおすすめ!」という情報をお伝えします。


◯ポイント1:他住宅に挟まれている「中住戸」
中古マンションをフルリノベするなら、他住宅に挟まれている「中住戸」(中部屋)がおすすめです!
先ほどもお伝えした通り、外気に触れる面積が少ないほど、リノベーションが必要な場所が少なくなります。
中住戸(中部屋)は、左右や上下が他住宅に囲まれているそのため、外気に触れる部分が少なく、リノベーションの観点からは角部屋よりも断然おすすめです!一般的にマンションは、最上階や角部屋が人気になりますので、分譲価格も比較的リーズナブルなのもうれしいですね。
 

◯ポイント2:玄関部分を独立させられる間取り
繰り返しになりますが、中古マンションでは、玄関の扉は共用部扱いとなるため、変更が難しい場合がほとんどです。そのため、扉自体を変更するのではなく、住まいの玄関エリアを仕切ることのできる扉を一枚追加することをおすすめしています。扉を設置するためには、玄関エリアが独立できるような間取りでなければなりません。物件選びの際には、ぜひこのポイントも覚えておいてくださいね。


~~~

中古物件との出会いは、一期一会ですよね。
今回は中古マンションをフルリノベーションするという視点からおすすめポイントをご紹介しましたが、物件の間取りや築年数・状態によっても必要な施工は違ってきます。

「中古マンションの目星は付いているけれど、この住まいを断熱フルリノベするにはどうしたらいいのかな」と迷われている方は、お気軽に高性能な住まいの専門家である住まいるサポートへご相談ください。あなたの物件に合ったご提案をさせていただきます。

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🎦【第14回】はじめての住まいづくり講座 今からでもできる断熱リノベーションとは?

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2024/07/16

スタッフブログ

住まいづくりの初期費用と維持費用を考えよう!
こんにちは、住まいるサポートの木野です。

関東は6月後半に梅雨入りしましたが、7月になり太陽の日差しがだんだんと強くなってきました。
朝晩の比較的涼しい時間帯に外出したり、日中であれば車を使って移動される方も多いのではないでしょうか?


突然ですが、皆さんは「車の買い替え」をしたことはありますか?

✅家族が増えたので、今よりも車体の大きなファミリーカーにしたい
✅せっかく新しく購入するなら、見た目のデザインや色が自分好みの車両がいいな
✅ガソリン代のことも考えて、燃費の良いクルマの中からこれぞと思う1台を選びたい

選ぶ人の数だけ、いくつもの選択基準があると思います。
改めて考えてみると、車の買い替えは、住まい選びととてもよく似ていますね!
車であれば、少ないガソリンで長い距離を走ることのできる「燃費性能」を気にすると思いますが、
どうして住宅の場合は、燃費性能を気にしないのでしょうか?

住宅であれば、使用する電気やガスが、車のガソリンに該当します。
買ったあと/建てたあとの住まいで、電気代やガス代が安くなるならその方がうれしいですよね!?

住まいは「建てて終わり・買って終わり」ではありません。
車と同じように、所有したあとに使うことでその価値を発揮します。
ぜひこのタイミングで、新しい住まいづくりにかかる初期費用だけでなく、
ランニングコスト(維持費用)についても一緒に考えてみませんか?


⚪イニシャルコスト・ランニングコストという言葉の意味が、そもそもよくわからない
⚪維持費用なんて考えずに、買うときに一番安いお値段なのがもっともお得!
とお考えの方へ、高性能な家を建てた方がトータルで1,000万円ほど費用が安くなる理由をお伝えします!


このポイントを知っているかどうかで、建てる家が変わります。
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①これまで日本になかった!住宅・建築物の「燃費性能」



車選びでは当たり前の燃費性能ですが、
日本の住宅においては、これまであまり注目されてきませんでした。

一方、他国はどうなっているかと言うと、
EUでは住宅の燃費性能の表示制度を作ることが、欧州指令によって義務付けられています。
(ちなみに欧州指令とは、加盟国の国内法と同じ拘束力があり、すべてのEU加盟国に適用されるものです。)

このような背景から、EU 加盟国では住宅の燃費性能表示制度が作られています。
上の画像は、ドイツにある不動産屋さんの店頭にあった物件の画像です。
これは弊社の代表が実際にドイツを訪問した際に撮影した写真になりますが、
現地の新聞を見ても、不動産広告欄にはたとえ小さな表示であっても、必ず燃費性能が明示されていました。
それくらい、掲載されているのが当たり前の情報だということですね!



②省エネ性能表示制度、ついに今年から日本でもスタート!



EUからは大きく遅れましたが、日本でもついに省エネ性能表示制度がスタートしました。

2024年4月以降、事業者は新築の建築物を販売したり、
賃貸の広告を出すときに、こちらの省エネ性能の表示ラベルを表示することが必要となります。
(引用:国土交通省HP
もしかすると、新築物件をよくご覧になられている方はすでに目にしていらっしゃるかもしれませんし、
「まだ見たことがない」という方も、ここから確実に見る機会が増えていきます。 
急に新しい表示が出るようになったのには、このような新制度のスタートが背景にあったのですね。


もう一つ大切な点としては、将来の物件の売却額に影響があるということです。
どういうことかと言いますと、将来自宅を売却するとなった場合に、
SUUMOなどの物件情報サイトに物件の省エネ性能ラベルが掲載されるようになります。
これはつまり、住宅の性能が一目でわかるようになるということです。

高性能な住まいであれば、売却価格が高くなります。
資産価値を長く維持できる家にしたいとお考えの方には、高性能な住まいづくりがとても重要です!





<SUUMOにおける賃貸物件ページでの表示イメージ>


③なぜ高性能な家を建てるとトータルで1,000万円ほどお得になるのか?




ここからは、実際の金額についてお話をしていきます。
なぜ高性能な家を建てるとトータルで1,000万円ほどお得になるのか?
それはすばり、ランニングコストが安くなるからです!

💰イニシャルコストとは・・・
初期費用のことです。
車で言えば、車を購入するときに必要な金額のことです。

💰ランニングコストとは・・・(★高性能な住まいに住むと安くなるのはこちら)
維持費用のことです。
車で言えば、購入後、車を走らせるためにガソリンが必要ですので、ガソリン代が維持費用に該当します。
その他、タイヤがパンクすれば交換が必要になるなど、使い続けるために必要な費用のことをランニングコストと言います。




高性能な住まいに住むと安くなるのは、ランニングコスト(維持費用)です。

まず電気代ですが、2016年〜2022年(6年間)では年平均6.8%も電気代が上昇しています。
2020年~2022年の2年間だけを見てみると、なんと年平均14.7%も電気代が上昇しています。
改めて数字を見てみるとすごい上昇率ですね。

ここで最新の情報をお伝えすると、2024年7月現在、電気代の高騰は一旦落ち着きを取り戻しています。
これからのエネルギー事情を見通すことは難しいですが、
限られたエネルギーを有効に活用できる高気密・高断熱な住宅が、環境にもお財布にも優しいことには変わりありません😊




次に、メンテナンスフリー化によるランニングコスト削減についてです。

屋根・外壁・防蟻など、基本的には10年単位で住まいのメンテナンスが必要となります。
今回は屋根材をご紹介しますが、例えばジンカリウム鋼板であればメンテナンスフリー、つまりメンテナンス不要という屋根材もあります。
ガリバリウム鋼板からジンガリウム鋼板へグレードアップすると、
30坪の家で約20万円の価格アップです。
この20万円でメンテナンスフリーになるのであればお得とも言えるのではないでしょうか? 

※ブログでは屋根材だけをご紹介しましたが、
外壁材や防蟻についてもっと詳しく話を聞きたいという方は、住まいるサポートまでお問い合わせください。



高性能な住まいにすると、一般的な性能の家に比べて、住宅ローンの支払い総額は増えます。
(棒グラフの青の部分です。)
住宅ローンだけでなく、光熱費の総額・エアコンの更新コスト・外壁なども含めると、
結果的に高性能な住まいの方が約1,000万円安くなることが、このグラフからお分かりいただけると思います!

住まいづくりを考えるときには、
初期費用だけでなく、冷暖房光熱費・メンテナンス代などのランニングコストも考えながら、仕様を検討することが大切です!



~~~



イニシャルコストとランニングコストの違いや、
何十年という長い年月で考えたときに本当にお得になる住まいはどちらなのか?など
皆さんが「知らなかった!」という情報がお伝えできていれば嬉しいです。

メンテナンスフリーで維持費用を抑えた住まいを建てたい!と思われた方は、
お気軽に高性能な住まいの専門家である住まいるサポートへご相談ください。 


住まいるサポートは、全国で約180社の工務店やハウスメーカー、リフォーム会社と提携しているため、断熱・気密にこだわった高性能な住宅会社を無料でご紹介することができます。
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🎦【第6回】はじめての住まいづくり講座 高気密・高断熱のメリット③

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2024/06/21

スタッフブログ

おじいちゃん・おばあちゃんから子どもまで 家族みんなが元気に暮らせる健康に良い住まいとは?(後編)
こんにちは、住まいるサポートの木野です。

前回は「高気密・高断熱な住まいに暮らすことは、家族みんなの健康につながる!」というまるでウソのような、本当のお話をご紹介しています。

「家族の健康のために、睡眠・食事・運動に加えて、住まいについても見直してみませんか?」とご提案させていただきました。
今回はヒートショックについて、そしてぜんそくやアレルギーとの関係性についてご紹介します。

高気密・高断熱な住まいであれば、ご高齢のおじいちゃんおばあちゃんも、
これから心身ともに大きく育っていく子どもたちにも、
そして何より、快適で高性能な住まいに暮らすママパパにも、
家族全員にとって良いことばかりです!

このポイントを知っているかどうかで、建てる家が変わります。
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①   ヒートショックが起こるのは、寒い地域だけではない!


前回のブログでは、ヒートショックについてご紹介しました。

ヒートショックとは、家の中の室温差に起因して、心臓や脳に負担がかかることを言います。血圧の変動により心臓に負担がかかり、心筋梗塞や脳卒中につながる危険性がありますとお伝えしました。

「ヒートショックは日本でも寒い地域の話だから、我が家には関係ない」と思っている方が多くいらっしゃいますが、それは間違いです!
次の2つの表をご覧ください。







こちらは、入浴中に心臓が止まってしまった高齢者の方の発生率を、都道府県ごとに多い順に並べたものです。
発生率1位は香川県、2位は兵庫県、3位は滋賀県と、必ずしも寒い地域ではありませんがランキングの上位におり、ヒートショックの発生率が高くなっていることがわかります。これは、温暖な地域だからこそ、住宅の性能が十分ではないために発生していると考えられます。

それに対して、2つ目の表は、ヒートショック発生率の低い都道府県です。
沖縄は別格ですが、46位が北海道、44位が青森県となっています。
北海道や東北は、高気密・高断熱住宅が普及しているので、ヒートショックあまり起きていないと言うことができます。

皆さんのイメージとは違う結果だったのではないでしょうか?
ヒートショックは、必ずしも寒い地域だけに起こることではないのです。



②   家の性能不足が健康寿命を縮めている!?



次に、健康寿命についてお伝えします。
似た言葉に平均寿命というものがありますが、これは「多くの人が◯歳まで生きますよ」という平均を表す年齢です。2023年7月に発表された厚労省のデータによると、男性が81.05年、女性が87.09年になります。

一方で、健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。つまり、入院などをせずに健康で生きられる年数のことです。

慶応大学の伊香賀先生の調査によると、暖かい住宅に住んでいる方と寒い住宅に住んでいる方を比較すると、健康寿命がなんと4歳も違うという調査結果があります。
脱衣所の室温が2℃高くなると、健康寿命を4年伸ばすことができるなんて、驚きの結果ですね。 

その他、健康寿命に関わる調査として国土交通省が発表したデータがありますので、簡単にご紹介します。




 ・こたつがいらなくなることで、活動量が有意に増える(運動量の増加)
 ・1℃暖かい家の人の脳神経は、2歳若い(脳への影響)
 ・断熱改修後に、起床時の血圧が有意に低下(脳卒中や冠動脈疾患になるリスクの低下)
 ・足元が寒い家では、さまざまな疾病・症状を有する人が有意に多い(骨折・ねんざ・脱臼など、身体への影響)

高気密・高断熱な家に住むだけで、これらの疾病が予防できるのであれば、「住まいへの投資は健康への投資」とも言えますね。



③   ぜんそくやアレルギーとの関係性


最後にご紹介するのは、ぜんそくやアレルギーとの関係性です。
近畿大学の建築学部長、現在の副学長である岩前先生の調査をご紹介します。家を新築した2万4,000人にアンケート調査を行った結果です。 

それぞれ引っ越し先の新築住宅は、「低断熱」「省エネ基準(一般的な日本の住宅性能)」「高断熱」と3つの断熱グレードに分かれています。
「高断熱」グレードの結果を見ると、明らかにほかの2つのグレードと比べて、「高断熱」の住宅に引っ越した方々の改善率が高くなっているのがわかります。

ここで言う改善率とは、以前の住まいで出ていた症状が、引越し後の新しい住まいで症状が発生しなくなった人の割合を指します。つまり、改善率が高いということは、引っ越しをしたあとに症状が出なくなった人の数が多いということです。
具体的な症状には、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎といったものがあります。




どうして高断熱住宅に引っ越すと症状が出なくなるのか?については、医学的にまだ立証されていません。
一般的に言われているのは、結露との関係です
結露が起きるとカビが発生します。カビはダニのエサになりますので、このカビやダニがアレルゲンとなって、ぜんそくやアレルギーを引き起こしているのではないかと言われています。

実際に、当社のお客様からも、ご紹介した工務店で高気密・高断熱な住まいを建てて引っ越された後に「症状が出なくなった」というお声を多数いただいています。



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ご家族の健康面からも、高気密・高断熱な住宅にづくりが重要であることをお分かりいただけたでしょうか?住まいるサポートでは、住まいづくりに関する情報をわかりやすくご紹介していますので、気になることがあればお気軽にお問い合わせください。

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2024/06/14

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おじいちゃん・おばあちゃんから子どもまで 家族みんなが元気に暮らせる健康に良い住まいとは?(前編)
こんにちは、住まいるサポートの木野です。

だんだんと暑い日が増えてきましたね。
今年の夏も猛暑が見込まれていますが、「少しでも夏を快適に過ごしたい!」と思い、
ドラッグストアでひんやりグッズをよくチェックしている今日この頃です。


「家族みんなが毎日元気に過ごす」
言うのは簡単ですが、実践するのはなかなか難しいですよね。
家族が元気でいるために、日ごろから皆さんはたくさんのことに気を配られていると思います。 

・早寝早起きを心がける
・栄養バランスの取れた食事を準備する
・身体をのびのび動かせる公園や施設へ遊びに行く

どれも大切ですし、ご家族のために毎日行動されている皆さんは、何よりすばらしいです!!

今回私からお伝えしたいのは、
健康を考える上で大切な「睡眠・食事・運動」にもう1つ、「住まい」をプラスしてみませんか?というご提案です。
高気密・高断熱な住まいで暮らすことは、おじいちゃんおばあちゃんから小さいお子さんまで、家族全員の健康につながります。

「住めば健康になる家って、一体どういうこと!?」
「健康に良い住まいって、具体的にどんなことなの?」と疑問に思われた方へ、
高気密・高断熱な家がもたらす、健康に良い暮らしについて、今回ご紹介します。

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① 健康を保つことができる、部屋の最低室温は18度!


WHOは、2018年「住宅と健康に関するガイドライン」を発表しています。WHOとは世界保健機関と呼ばれるもので、国連の専門機関の1つです。人々の健康を守るために国際的に活動している機関なので、皆さんもニュースで耳にしたことがあるかと思います。

そのWHOがガイドラインの中で「健康を保つことのできる、最低室温は18度である。それを強く推奨する」と表明しています。
日本の住宅の場合、冬のリビングが18度よりも低いご家庭が、実は全体の約過半数です。玄関・脱衣室・お風呂・トイレといった空間も含めると、ほとんどのご家庭が18度を保てていません。

まずは、国際機関が強く推奨する、健康を保つ最低室温に日本のほとんどの住宅が達していないことを知っていただきたいです。


②   「夏」を基準に家を設計するのは、もう古い!?



吉田兼好は徒然草の中で、「家のつくりようは夏をむねとすべし」という有名な言葉を残しました。
国語の授業で聞いたことがあるでしょうか?「家づくりは、夏が快適に過ごせることを主として考えましょう」という意味ですが、この言葉に代表されるように、現在でも工務店や設計者の方々の中には、夏を基準に設計をされる方が多くいらっしゃいます。



次に見ていただきたいのは、厚労省が発表している、月ごとに亡くなった方の人数をグラフにしたデータです。
このグラフによると、昔(1910年)は8月に値が一番大きくなっているので、夏に亡くなる方が多かったということがわかります。当時は、冷蔵庫もまだなく、物流も発達していなかったので、食あたりで亡くなる方が多かったのではないかと言われています。
そこから時代が進むごとに夏の死亡者数は減少していき、1970年には1月の値が最も大きくなっているので、一年を通して冬に亡くなる方が多いということが読み取れます。

これは、日本だけではなく、すべての先進国で共通していて、冬に亡くなる方が多いです。しかし、夏と冬で死亡者数にこれほど差が出ているのはとても珍しく、全世界でも数カ国しかありません。そのうちの1つが、日本なのです。

グラフを見る限り、「家のつくりようは冬をむねとすべし」が令和版の住まいづくりと言えるかもしれません。ぜひこのグラフのことを覚えておいてください。


③   ヒートショックで亡くなる方の人数は、交通事故の約7倍!







ヒートショックという言葉を聞いたことがあるでしょうか?近年メディアで取り上げられることが増えたので、知っているという方も多いかと思います。
ヒートショックとは、家の中の室温差に起因して、心臓や脳に負担がかかることです。血圧の変動により心臓に負担がかかり、心筋梗塞や脳卒中につながる危険性があります。

少し前のデータになりますが、消費者庁はヒートショックによる死亡者数が年間1万9000人であると発表しました。これは、交通事故で亡くなる人の数と比べると、なんと約7倍も多いのです。
倒れたあと幸運にも命を取り留めたとしても、その後、寝たきりや半身不随で車イス生活となることがあります。その人数は、死亡者数の2-3倍いると言われています。ヒートショックが、健康寿命を縮める原因になっているのです。


~~~


「睡眠・食事・運動」に「住まい」もプラスして、家族の健康を考えてみようかな?と少しでも思っていただけたでしょうか?
当たり前すぎて気づきにくいですが、毎日暮らす住まいは、とっても大切な健康に関わる要素です。
次回のブログでは、健康に良い住まいについて、健康寿命やぜんそく・アレルギーとの関係性についてご紹介します。
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🎦【第4回】はじめての住まいづくり講座 高気密・高断熱のメリット①

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2024/05/29

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見えない壁の内側に結露が発生してるかも?知識をアップデートしよう!高気密な住まいの知られざるメリット(後編)
こんにちは、住まいるサポートの木野です。

前回は「”高気密な住宅”と聞くと、何だか息苦い感じする」
という印象をお持ちの方に向けて、
風通し/すきま風/換気という3つ区別や、
2種類の結露についてご説明しながら、息苦しいという誤解を解消しています。
まだ読まれていない方は、ブログを見てくださいね。

今回は、その後編です。
知ってほしい気密性能の知られざるポイントとして
高気密な住まいが私たちの健康に及ぼす影響についてご紹介します。

「気密性能と私たちの健康にどんな関係があるの?」と思われた方、
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① 日本の省エネ基準には、気密に関する数値の定めがない


メリットをご紹介する前に、世界の気密水準についてお伝えさせてください。
聞き慣れない言葉だと思いますが、住まいの気密性能を示す基準値(C値)というものがあります。
これは、値が小さいほど隙間がないということを意味します。例えば、ドイツだと0.3㎠/㎡という値が国として定められています。
以前は、日本でも省エネ基準の中でC値=5.0㎠/㎡以下という他国と比べてもとても緩い基準値が示されていましたが、今はこの基準すら無くなってしまいました。

基準がないということは、例えば大手ハウスメーカーに「高気密な家にしてください!」と要望を伝えて家を建てたとしても、「出来上がった家がすきま風だらけだった」ということが起こり得るということです!
隙間だらけの家でも、「これが高気密住宅です!」と主張されれば、クレームの対象にはならないのです。
「日本の省エネ基準には、気密性能に関する基準値の定めがない」ということを覚えておきましょう。


② 気密性能(C値)は、機械を使って現地で測定しないとわからない





こちらもぜひ皆さんに知っていただきたいポイントです。
断熱性能には、その性能を表すUA値という指標があります。
(前回ご紹介した、セーターのことです。)断熱性能は、図面から計算することができます。

しかし、気密性能を示すC値は、図面からは計算することができません。
これは現場での施工レベルが非常に重要になってくるためです。
画像のように、強力なファンで空気を外に出し、室内外の気圧差に基づき測定します。

この気密測定ですが、全棟で実施している工務店やハウスメーカーは極めて少ないということを皆さんご存知でしょうか?
気密性能にこだわった家を建てる場合、工務店やハウスメーカー選びが非常に大切になります。


③ 気密性能は、家族の健康に多大な影響を与える

高気密な住まいは、「すきま風がないので、冬に足元が冷えず快適に暮らせる」
「冷暖房費を最低限に抑えられるので、省エネである」というメリットがあります。
これは、どちらも想像しやすく納得しやすい内容かなと思います。
今回皆さんにお伝えしたいのは、気密性能の高い住まいは快適に暮らせるだけでなく、その家に暮らす人の健康にとって、とても重要だという事実です!

■室内空気



東京大学の村上周三名誉教授によれば、人間のからだにおける物質の摂取量(重量比)は、円グラフに示す通り、全体のおよそ8割を空気が占めているそうです。(室内空気~外気まで)
口から入る食べ物や飲み物が大部分かと思いきや、人体に摂取しているものの8割が空気であるという事実は、とても驚きですよね!
ちなみに、食べ物は全体の7%、飲み物は8%しかありません。
体積比ではなく重量比になりますが、室内空気が57%と半分以上を占めていますので、
室内の空気が健康のために非常に重要であることが、こちらの研究からお分かりいただけると思います。


部屋の中の空気は、普通に生活しているだけで、はき出す息や調理などで酸素が消費され、その代わり二酸化炭素の濃度が高まります。
健全な空気環境を維持するためには、換気がとても大切です。
そのためには、24時間換気システムを計画通りに機能させることが重要なのですが、
換気システムを正しく動かすために、実は気密性能がとても大切な役割を果たすのです。

右側の図に示すように、住宅の設計時に、換気による空気の流れを計画します。
空気の入口と出口を決めてあげるということです。
ところが、十分な気密性能が確保されていない住まいだと、左側の図のように給気口からではなく、空気の出口である排気口の近くの隙間から空気が入ってきてしまいます。
これは、ショートサーキットと呼ばれるもので、設計時に計画した空気の流れを作ることができません。
つまり、気密性能が低い家だと、換気不足になるということです。





上の図に示すように、気密性能を示すC値=5.0㎠/㎡という、
気密性能が十分ではない家(一般的な新築住宅レベル)の場合、
給気口から給気される空気は17%に過ぎず、83%はすきま風による給気になります。
C値=0.5㎠/㎡になると、67%が給気口からの給気になり、計画換気がある程度機能するようになります。

このように、気密性能が低いと換気が適切に行われません。
すきま風が部屋に入ってくることで、一見すると新鮮な空気を部屋に取り込んでいるような印象を持たれるかもしれませんが、
計画された空気の道を通っていないので、においやよどみが部屋に残ります。換気できていると言えないのです。



■結露









前回のブログでもお伝えした通り、今の住宅換気は機械で行うことが前提となっています。
すきまだらけで気密性能が低い家の場合、換気が十分に機能しません。
これは言い換えると、新鮮な室外の空気と、汚れた室内の空気を十分に入れ替えることができないということです。
そのため、部屋の中においやよどみ、結露が発生することになります。

さらに、前回お伝えしました壁内結露も、家族の健康に悪影響を及ぼします。
私たちが普段見ることのできない壁の内部で結露が起きると、そこにカビやダニが発生したり、湿った環境で柱が腐ってシロアリが発生したりといったリスクが高まります。
耐震性能にこだわって建てた家であったとしても、画像のような状況になってしまったら耐震性能を維持することができません。
性能を維持するためにも、壁内結露を起こさないことが大切になります。



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「家族みんなが健康に暮らすためにも、高気密な住まいがとても大切!」ということをお分かりいただけたでしょうか?
せっかく建てた家が結露だらけになったり、換気が不十分で汚れた空気の中で生活することになったら悲しいですよね。
現地でしっかりと気密測定をしてくれる工務店やハウスメーカーを知りたいという方は、高性能な住まいの専門家である住まいるサポートへぜひご相談ください。 

住まいるサポートは、全国で約180社の工務店やハウスメーカー、リフォーム会社と提携しているため、断熱・気密にこだわった高性能な住宅会社を無料でご紹介することができます。
オンライン相談も受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。
https://sml-support.com/lp


YouTubeチャンネルや書籍もありますので、気になるテーマをのぞいてみてくださいね。

🎦【第3回】はじめての住まいづくり講座 なぜ気密性能が重要なのか
 
📕元気で賢い子どもが育つ! 病気にならない家――健康にも家計にもやさしい『高性能な』住まいづくり大全
 
📕人生の質を向上させるデザイン性×高性能の住まい: 建築家と創る高気密・高断熱住宅

 
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