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2024/09/13

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フルリノベはお急ぎください! 2025年4月「建築基準法の改正」で一体何が起きるのか?(前編)
こんにちは、住まいるサポートの木野です。

少しずつですが気温が下がり、秋の気配を感じられるようになりました。
これからもっと過ごしやすい気候になりますね。運動会で子どもの成長を感じたり、
友人家族と一緒に自宅や公園でピクニックをしたり、
秋ならではの楽しい予定がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

食欲の秋、運動の秋、読書の秋といろいろありますが、
そこに一つ「住まいの秋」も加えて、これからも皆さんの新しい住まいづくりを応援できればと思っています!


突然ですが、皆さんは来年2025年4月に住まいに関わる、
建築基準法という法律が改正され施行されることを知っていますか?
この法改正は、中古物件を購入してフルリノベーションしたいと考えている方に大きな影響が起こり得ると言われています。


❓「正直、法律が変わると言われてもよくわからない」
❓「私たちにどんな影響があるの?」
❓「どうしてフルリノベーションすることが難しくなるの?」


そんな方に向けて、過去に行われた法改正も紹介しながら、わかりやすく解説します。
このポイントを知っているかどうかで、建てる家が変わります。
ブログの内容をぜひチェックしてください。


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住まいるサポートとは…

全国で約180社の工務店やハウスメーカー、リフォーム会社と提携。
断熱・気密にこだわった高性能な住宅会社とお客様をお繋ぎする
日本で唯一のマッチングサービスを提供している会社です。
(住宅会社のご紹介は無料で行っています。)
 https://sml-support.com/lp

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①2007年の法改正きっかけは、姉歯(あねは)事件



http://www.asahi.com/special/051118/TKY200604260085.html


当時ニュースでもかなり大きく取り上げられていた、
姉歯(あねは)事件を覚えていらっしゃるでしょうか?

姉歯建築設計事務所が構造計算書を偽造していたことが発覚した事件で、
端的に言うと、耐震設計が基準値を満たしていないにも関わらず、計算結果を偽装することで
「基準値を満たしている」とウソの報告を国にしていました。
その不十分な耐震設計のままビルが建てられ販売されていたことで、大問題となったのです。

再び同じ問題が起こらないようにするため、2007年に建築基準法が改正されたという経緯があります。
しかし、その一方で実務を行う現場では、この法改正に伴って大変な混乱が起こっていたのです。

✔建築確認や検査など、実務に関するガイドラインガイドラインが示されたのが法施行日の直前だったこと
✔厳格すぎる規定のため、審査に必要な日数が長期化したこと
✔結果として、該当年度の住宅着工件数が激減したこと

実は、2025年4月に予定されている建築基準法の改正では、
2007年当時を上回る深刻な状況が起こるかもしれないと言われています。
つまり、法改正後にさまざまな手続きに時間がかかってしまう可能性が高いということです。



②どうして今、フルリノベーションを急いだ方がいいのか?




「中古物件を買ってフルリノベーションをしたい」とお考えの方は、
急いで手続きを進めることをおすすめします!
なぜなら、2025年4月の法改正が施行されたあとでは、
場合によって半年以上も計画をストップせざるを得なくなると言われているからです。

💡そもそも断熱・気密フルリノベーションとは…
通常行われる水回りやクロスの張替えなどのリフォームにとどまらず、

断熱・気密性能と耐震性能を向上させる改修工事を行うことを「断熱・気密フルリノベーション」と言います。
一般的には上の写真のように、スケルトン状態(柱・梁等の構造材をむき出しにすること)にして、
耐震補強・シロアリ対策、床(基礎)・壁・天井(屋根)に断熱材を十分に施し、合わせて気密処理も行い、気密性能も確保します。

築40年以上の築古の既存住宅でもフルリノベをすることで、
一般的な新築住宅よりも耐震・断熱・気密性能を高性能にすることができます
このことはあまり知られていませんが、金額的にも性能的にも、住まいづくりをする上で皆さんの大切な一つの選択肢であると私たちは考えています。

今なら、まだ間に合います!検討中の方は、なるべく早く行動されることを強くおすすめします。
次回のブログでは「どうして長期間に渡りフルリノベーションの計画が進まなくなるのか?」その理由について、詳しくお伝えしますね。


~~~


法律が変わると言われても、よくわかないですよね。
住まいづくりに関する疑問やお悩み、迷っていることがありましたら、
建築業界に精通した専門家である住まいるサポートへご相談ください。
皆さんの住まいづくりに必要な専門知識をお伝えします。

住まいるサポートは、全国で約180社の工務店やハウスメーカー、リフォーム会社と提携しているため、
断熱・気密にこだわった高性能な住宅会社を無料でご紹介することができます。
オンライン相談も受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。
https://sml-support.com/lp

 

記事や書籍もありますので、気になるテーマをのぞいてみてくださいね。

📙2025年4月「建築基準法改正」は改悪か…「耐震・断熱・気密リノベができなくなる」の真相(幻冬舎ゴールドオンライン)

📙元気で賢い子どもが育つ! 病気にならない家――健康にも家計にもやさしい『高性能な』住まいづくり大全

📙人生の質を向上させるデザイン性×高性能の住まい: 建築家と創る高気密・高断熱住宅
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2024/07/26

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初期費用を抑えたい人におすすめ!中古マンションの断熱リノベーション

こんにちは、住まいるサポートの木野です。

最近、買い物をしていて「あれ?前より値段が上がっている?」と感じることが増えました。
原料高・円安・気候変動など、いろいろな背景があるのだとは思いますが、なかなか悩ましい状況です。

そして、価格高騰と言えば、新築住宅。
東京23区の新築マンションは、2023年の平均価格が1億円を超えたというニュースにはとても驚きました!

子育てには出費がつきものですが、学校や習い事など「子どもの教育費にもきちんとお金をかけてあげたい」という親御さんが多いと思います。
そう考えると、住宅にかかる初期費用はなるべく抑えたいですよね。

「費用は抑えたいけど、快適な住まいも手に入れたい!」
そんな方におすすめしたいのが、中古マンションの断熱リノベーションです。
新築に比べると、中古マンションは手に入れやすい価格帯です。初期費用を抑えながら、リノベーションすることで高性能な住まいを実現できますよ!

「リノベーションと言われても、家のどこをどうすればいいのかわからない!」という方に向けて、解説します。
✅️なぜ戸建てよりも中古マンションの方が、圧倒的にコスパよくリノベできるのか?
✅️中古マンションをリノベするときのポイントは?

このポイントを知っているかどうかで、建てる家が変わります。
ブログの内容をぜひチェックしてください。

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どうしてマンションの方が、圧倒的にコスパよくリノベーションできるのか? 


施工 : ホームテック株式会社
https://sml-support.com/cocochireno


ざっくりとした計算になりますが、中古のマンション・中古の分譲戸建てをそれぞれフルリノベーションした場合に、必要となる費用について比べてみました。

■中古マンションをフルリノベーション(面積75㎡程度を想定)
・必要なコスト…約700万円
・高断熱仕様にするための追加費用…約100万円
 合計 約800万円

■中古の分譲戸建てをフルリノベーション
 合計 約2,000万円以上

フルリノベーションとは、水回りや間取り、内装なども含めたリノベーションを指します。
中古マンションであれば約800万円以内で、一般的な新築マンションよりも高断熱な住まいに仕上げることができます!一方、中古の分譲戸建ての場合、約2,000万円以上が必要となり、家を建て替えるのと比べたら少し安い、という程度になります。

どうしてマンションの方がリノベーション費用が安くなるのか?気になりますよね!
その理由もお伝えします。

◯理由1
1つ目の理由は、マンションは鉄筋コンクリートで駆体が作られているからです。
戸建て住宅は木造が多いので、きちんと気密処理をしないと、マンションに比べて気密性が低くなります。そのため、鉄筋コンクリート造のマンションの方が、最初から気密性が高いので、追加で必要となるリノベーション費用が安くて済むというわけです。

◯理由2
2つ目は、外気に触れる面が少ないことです。
マンションは集合住宅なので、上下・隣にも住居があります。戸建てでは、建物全体と屋根・床すべてが外気に接しているので、マンションの方が外気温の影響を受けにくいです。そのため、断熱リノベーションを行う箇所が少なく済むため、必要な費用も安くなります。 

また、デザインに関しても、中古物件にはメリットがあります!
例えば、「壁をタイル貼りにしたい」など、自分の好みに応じてリノベーションを行うことができるためです。新築物件では叶わないカスタマイズを楽しむことができるのも魅力ですね。


中古マンションをリノベーションする時に、大切な2つのポイント




フルリノベーションと言われても馴染みのない言葉で、実際どのエリアを何に変えれば高性能な住まいになるのか、わからないですよね。
ここでは2つのポイントをお伝えします。

◯ポイント1:窓にインナーサッシを設置する
インナーサッシという言葉を聞いたことはありますか?
既存の窓の内側にあるスペースに入れるサッシのことを言います。
最初からある窓と、追加したサッシにはめた樹脂のペアガラスで断熱性能を高めることができるという方法です。
コストパフォーマンスも大変によくおすすめな方法ですが、欠点としては、窓を開けるときに2枚の窓を開けることになりますので、それが少し面倒に感じられるかもしれません。




◯ポイント2:玄関を高断熱化する
日本の住宅は、玄関スペースが寒い家が多いです。
これは、玄関の扉自体の断熱性能が不足していることや、経年劣化ですきま風が入ってきてしまうことが理由として考えられます。マンションの場合、玄関扉は共用部なので、自由に高断熱の扉に交換することはできないケースがほとんどです。

そこで、玄関扉ではなく、玄関扉の内側に玄関エリアを仕切ることのできる扉を追加で設置します。
平面図では「気密ドア」と書かれている部分です。
中古マンションの部屋選びのポイントは、「玄関エリアを区切ることのできる間取りであるか?」です。ここに扉が一枚あることで、外気の侵入を最低限に抑えることができます。物件探しの際には、玄関部分が独立できる間取りか?をぜひチェックしてみてくださいね。




中古マンションを断熱フルリノベするなら、ずばりこんな物件がおすすめ!


SUUMOサイトより引用https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/chintai/fr_room/kadobeya_ms/


最後に「フルリノベをするなら、このような中古マンションのお部屋がおすすめ!」という情報をお伝えします。


◯ポイント1:他住宅に挟まれている「中住戸」
中古マンションをフルリノベするなら、他住宅に挟まれている「中住戸」(中部屋)がおすすめです!
先ほどもお伝えした通り、外気に触れる面積が少ないほど、リノベーションが必要な場所が少なくなります。
中住戸(中部屋)は、左右や上下が他住宅に囲まれているそのため、外気に触れる部分が少なく、リノベーションの観点からは角部屋よりも断然おすすめです!一般的にマンションは、最上階や角部屋が人気になりますので、分譲価格も比較的リーズナブルなのもうれしいですね。
 

◯ポイント2:玄関部分を独立させられる間取り
繰り返しになりますが、中古マンションでは、玄関の扉は共用部扱いとなるため、変更が難しい場合がほとんどです。そのため、扉自体を変更するのではなく、住まいの玄関エリアを仕切ることのできる扉を一枚追加することをおすすめしています。扉を設置するためには、玄関エリアが独立できるような間取りでなければなりません。物件選びの際には、ぜひこのポイントも覚えておいてくださいね。


~~~

中古物件との出会いは、一期一会ですよね。
今回は中古マンションをフルリノベーションするという視点からおすすめポイントをご紹介しましたが、物件の間取りや築年数・状態によっても必要な施工は違ってきます。

「中古マンションの目星は付いているけれど、この住まいを断熱フルリノベするにはどうしたらいいのかな」と迷われている方は、お気軽に高性能な住まいの専門家である住まいるサポートへご相談ください。あなたの物件に合ったご提案をさせていただきます。

住まいるサポートは、全国で約180社の工務店やハウスメーカー、リフォーム会社と提携しているため、断熱・気密にこだわった高性能な住宅会社を無料でご紹介することができます。
オンライン相談も受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。
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YouTubeチャンネルや書籍もありますので、気になるテーマをのぞいてみてくださいね。

🎦【第14回】はじめての住まいづくり講座 今からでもできる断熱リノベーションとは?

📕元気で賢い子どもが育つ! 病気にならない家――健康にも家計にもやさしい『高性能な』住まいづくり大全

📕人生の質を向上させるデザイン性×高性能の住まい: 建築家と創る高気密・高断熱住宅

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2024/07/16

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住まいづくりの初期費用と維持費用を考えよう!
こんにちは、住まいるサポートの木野です。

関東は6月後半に梅雨入りしましたが、7月になり太陽の日差しがだんだんと強くなってきました。
朝晩の比較的涼しい時間帯に外出したり、日中であれば車を使って移動される方も多いのではないでしょうか?


突然ですが、皆さんは「車の買い替え」をしたことはありますか?

✅家族が増えたので、今よりも車体の大きなファミリーカーにしたい
✅せっかく新しく購入するなら、見た目のデザインや色が自分好みの車両がいいな
✅ガソリン代のことも考えて、燃費の良いクルマの中からこれぞと思う1台を選びたい

選ぶ人の数だけ、いくつもの選択基準があると思います。
改めて考えてみると、車の買い替えは、住まい選びととてもよく似ていますね!
車であれば、少ないガソリンで長い距離を走ることのできる「燃費性能」を気にすると思いますが、
どうして住宅の場合は、燃費性能を気にしないのでしょうか?

住宅であれば、使用する電気やガスが、車のガソリンに該当します。
買ったあと/建てたあとの住まいで、電気代やガス代が安くなるならその方がうれしいですよね!?

住まいは「建てて終わり・買って終わり」ではありません。
車と同じように、所有したあとに使うことでその価値を発揮します。
ぜひこのタイミングで、新しい住まいづくりにかかる初期費用だけでなく、
ランニングコスト(維持費用)についても一緒に考えてみませんか?


⚪イニシャルコスト・ランニングコストという言葉の意味が、そもそもよくわからない
⚪維持費用なんて考えずに、買うときに一番安いお値段なのがもっともお得!
とお考えの方へ、高性能な家を建てた方がトータルで1,000万円ほど費用が安くなる理由をお伝えします!


このポイントを知っているかどうかで、建てる家が変わります。
ブログの内容をぜひチェックしてください!


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①これまで日本になかった!住宅・建築物の「燃費性能」



車選びでは当たり前の燃費性能ですが、
日本の住宅においては、これまであまり注目されてきませんでした。

一方、他国はどうなっているかと言うと、
EUでは住宅の燃費性能の表示制度を作ることが、欧州指令によって義務付けられています。
(ちなみに欧州指令とは、加盟国の国内法と同じ拘束力があり、すべてのEU加盟国に適用されるものです。)

このような背景から、EU 加盟国では住宅の燃費性能表示制度が作られています。
上の画像は、ドイツにある不動産屋さんの店頭にあった物件の画像です。
これは弊社の代表が実際にドイツを訪問した際に撮影した写真になりますが、
現地の新聞を見ても、不動産広告欄にはたとえ小さな表示であっても、必ず燃費性能が明示されていました。
それくらい、掲載されているのが当たり前の情報だということですね!



②省エネ性能表示制度、ついに今年から日本でもスタート!



EUからは大きく遅れましたが、日本でもついに省エネ性能表示制度がスタートしました。

2024年4月以降、事業者は新築の建築物を販売したり、
賃貸の広告を出すときに、こちらの省エネ性能の表示ラベルを表示することが必要となります。
(引用:国土交通省HP
もしかすると、新築物件をよくご覧になられている方はすでに目にしていらっしゃるかもしれませんし、
「まだ見たことがない」という方も、ここから確実に見る機会が増えていきます。 
急に新しい表示が出るようになったのには、このような新制度のスタートが背景にあったのですね。


もう一つ大切な点としては、将来の物件の売却額に影響があるということです。
どういうことかと言いますと、将来自宅を売却するとなった場合に、
SUUMOなどの物件情報サイトに物件の省エネ性能ラベルが掲載されるようになります。
これはつまり、住宅の性能が一目でわかるようになるということです。

高性能な住まいであれば、売却価格が高くなります。
資産価値を長く維持できる家にしたいとお考えの方には、高性能な住まいづくりがとても重要です!





<SUUMOにおける賃貸物件ページでの表示イメージ>


③なぜ高性能な家を建てるとトータルで1,000万円ほどお得になるのか?




ここからは、実際の金額についてお話をしていきます。
なぜ高性能な家を建てるとトータルで1,000万円ほどお得になるのか?
それはすばり、ランニングコストが安くなるからです!

💰イニシャルコストとは・・・
初期費用のことです。
車で言えば、車を購入するときに必要な金額のことです。

💰ランニングコストとは・・・(★高性能な住まいに住むと安くなるのはこちら)
維持費用のことです。
車で言えば、購入後、車を走らせるためにガソリンが必要ですので、ガソリン代が維持費用に該当します。
その他、タイヤがパンクすれば交換が必要になるなど、使い続けるために必要な費用のことをランニングコストと言います。




高性能な住まいに住むと安くなるのは、ランニングコスト(維持費用)です。

まず電気代ですが、2016年〜2022年(6年間)では年平均6.8%も電気代が上昇しています。
2020年~2022年の2年間だけを見てみると、なんと年平均14.7%も電気代が上昇しています。
改めて数字を見てみるとすごい上昇率ですね。

ここで最新の情報をお伝えすると、2024年7月現在、電気代の高騰は一旦落ち着きを取り戻しています。
これからのエネルギー事情を見通すことは難しいですが、
限られたエネルギーを有効に活用できる高気密・高断熱な住宅が、環境にもお財布にも優しいことには変わりありません😊




次に、メンテナンスフリー化によるランニングコスト削減についてです。

屋根・外壁・防蟻など、基本的には10年単位で住まいのメンテナンスが必要となります。
今回は屋根材をご紹介しますが、例えばジンカリウム鋼板であればメンテナンスフリー、つまりメンテナンス不要という屋根材もあります。
ガリバリウム鋼板からジンガリウム鋼板へグレードアップすると、
30坪の家で約20万円の価格アップです。
この20万円でメンテナンスフリーになるのであればお得とも言えるのではないでしょうか? 

※ブログでは屋根材だけをご紹介しましたが、
外壁材や防蟻についてもっと詳しく話を聞きたいという方は、住まいるサポートまでお問い合わせください。



高性能な住まいにすると、一般的な性能の家に比べて、住宅ローンの支払い総額は増えます。
(棒グラフの青の部分です。)
住宅ローンだけでなく、光熱費の総額・エアコンの更新コスト・外壁なども含めると、
結果的に高性能な住まいの方が約1,000万円安くなることが、このグラフからお分かりいただけると思います!

住まいづくりを考えるときには、
初期費用だけでなく、冷暖房光熱費・メンテナンス代などのランニングコストも考えながら、仕様を検討することが大切です!



~~~



イニシャルコストとランニングコストの違いや、
何十年という長い年月で考えたときに本当にお得になる住まいはどちらなのか?など
皆さんが「知らなかった!」という情報がお伝えできていれば嬉しいです。

メンテナンスフリーで維持費用を抑えた住まいを建てたい!と思われた方は、
お気軽に高性能な住まいの専門家である住まいるサポートへご相談ください。 


住まいるサポートは、全国で約180社の工務店やハウスメーカー、リフォーム会社と提携しているため、断熱・気密にこだわった高性能な住宅会社を無料でご紹介することができます。
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🎦【第6回】はじめての住まいづくり講座 高気密・高断熱のメリット③

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2024/06/21

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おじいちゃん・おばあちゃんから子どもまで 家族みんなが元気に暮らせる健康に良い住まいとは?(後編)
こんにちは、住まいるサポートの木野です。

前回は「高気密・高断熱な住まいに暮らすことは、家族みんなの健康につながる!」というまるでウソのような、本当のお話をご紹介しています。

「家族の健康のために、睡眠・食事・運動に加えて、住まいについても見直してみませんか?」とご提案させていただきました。
今回はヒートショックについて、そしてぜんそくやアレルギーとの関係性についてご紹介します。

高気密・高断熱な住まいであれば、ご高齢のおじいちゃんおばあちゃんも、
これから心身ともに大きく育っていく子どもたちにも、
そして何より、快適で高性能な住まいに暮らすママパパにも、
家族全員にとって良いことばかりです!

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①   ヒートショックが起こるのは、寒い地域だけではない!


前回のブログでは、ヒートショックについてご紹介しました。

ヒートショックとは、家の中の室温差に起因して、心臓や脳に負担がかかることを言います。血圧の変動により心臓に負担がかかり、心筋梗塞や脳卒中につながる危険性がありますとお伝えしました。

「ヒートショックは日本でも寒い地域の話だから、我が家には関係ない」と思っている方が多くいらっしゃいますが、それは間違いです!
次の2つの表をご覧ください。







こちらは、入浴中に心臓が止まってしまった高齢者の方の発生率を、都道府県ごとに多い順に並べたものです。
発生率1位は香川県、2位は兵庫県、3位は滋賀県と、必ずしも寒い地域ではありませんがランキングの上位におり、ヒートショックの発生率が高くなっていることがわかります。これは、温暖な地域だからこそ、住宅の性能が十分ではないために発生していると考えられます。

それに対して、2つ目の表は、ヒートショック発生率の低い都道府県です。
沖縄は別格ですが、46位が北海道、44位が青森県となっています。
北海道や東北は、高気密・高断熱住宅が普及しているので、ヒートショックあまり起きていないと言うことができます。

皆さんのイメージとは違う結果だったのではないでしょうか?
ヒートショックは、必ずしも寒い地域だけに起こることではないのです。



②   家の性能不足が健康寿命を縮めている!?



次に、健康寿命についてお伝えします。
似た言葉に平均寿命というものがありますが、これは「多くの人が◯歳まで生きますよ」という平均を表す年齢です。2023年7月に発表された厚労省のデータによると、男性が81.05年、女性が87.09年になります。

一方で、健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。つまり、入院などをせずに健康で生きられる年数のことです。

慶応大学の伊香賀先生の調査によると、暖かい住宅に住んでいる方と寒い住宅に住んでいる方を比較すると、健康寿命がなんと4歳も違うという調査結果があります。
脱衣所の室温が2℃高くなると、健康寿命を4年伸ばすことができるなんて、驚きの結果ですね。 

その他、健康寿命に関わる調査として国土交通省が発表したデータがありますので、簡単にご紹介します。




 ・こたつがいらなくなることで、活動量が有意に増える(運動量の増加)
 ・1℃暖かい家の人の脳神経は、2歳若い(脳への影響)
 ・断熱改修後に、起床時の血圧が有意に低下(脳卒中や冠動脈疾患になるリスクの低下)
 ・足元が寒い家では、さまざまな疾病・症状を有する人が有意に多い(骨折・ねんざ・脱臼など、身体への影響)

高気密・高断熱な家に住むだけで、これらの疾病が予防できるのであれば、「住まいへの投資は健康への投資」とも言えますね。



③   ぜんそくやアレルギーとの関係性


最後にご紹介するのは、ぜんそくやアレルギーとの関係性です。
近畿大学の建築学部長、現在の副学長である岩前先生の調査をご紹介します。家を新築した2万4,000人にアンケート調査を行った結果です。 

それぞれ引っ越し先の新築住宅は、「低断熱」「省エネ基準(一般的な日本の住宅性能)」「高断熱」と3つの断熱グレードに分かれています。
「高断熱」グレードの結果を見ると、明らかにほかの2つのグレードと比べて、「高断熱」の住宅に引っ越した方々の改善率が高くなっているのがわかります。

ここで言う改善率とは、以前の住まいで出ていた症状が、引越し後の新しい住まいで症状が発生しなくなった人の割合を指します。つまり、改善率が高いということは、引っ越しをしたあとに症状が出なくなった人の数が多いということです。
具体的な症状には、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎といったものがあります。




どうして高断熱住宅に引っ越すと症状が出なくなるのか?については、医学的にまだ立証されていません。
一般的に言われているのは、結露との関係です
結露が起きるとカビが発生します。カビはダニのエサになりますので、このカビやダニがアレルゲンとなって、ぜんそくやアレルギーを引き起こしているのではないかと言われています。

実際に、当社のお客様からも、ご紹介した工務店で高気密・高断熱な住まいを建てて引っ越された後に「症状が出なくなった」というお声を多数いただいています。



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ご家族の健康面からも、高気密・高断熱な住宅にづくりが重要であることをお分かりいただけたでしょうか?住まいるサポートでは、住まいづくりに関する情報をわかりやすくご紹介していますので、気になることがあればお気軽にお問い合わせください。

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🎦【第4回】はじめての住まいづくり講座 高気密・高断熱のメリット①

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2024/06/14

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おじいちゃん・おばあちゃんから子どもまで 家族みんなが元気に暮らせる健康に良い住まいとは?(前編)
こんにちは、住まいるサポートの木野です。

だんだんと暑い日が増えてきましたね。
今年の夏も猛暑が見込まれていますが、「少しでも夏を快適に過ごしたい!」と思い、
ドラッグストアでひんやりグッズをよくチェックしている今日この頃です。


「家族みんなが毎日元気に過ごす」
言うのは簡単ですが、実践するのはなかなか難しいですよね。
家族が元気でいるために、日ごろから皆さんはたくさんのことに気を配られていると思います。 

・早寝早起きを心がける
・栄養バランスの取れた食事を準備する
・身体をのびのび動かせる公園や施設へ遊びに行く

どれも大切ですし、ご家族のために毎日行動されている皆さんは、何よりすばらしいです!!

今回私からお伝えしたいのは、
健康を考える上で大切な「睡眠・食事・運動」にもう1つ、「住まい」をプラスしてみませんか?というご提案です。
高気密・高断熱な住まいで暮らすことは、おじいちゃんおばあちゃんから小さいお子さんまで、家族全員の健康につながります。

「住めば健康になる家って、一体どういうこと!?」
「健康に良い住まいって、具体的にどんなことなの?」と疑問に思われた方へ、
高気密・高断熱な家がもたらす、健康に良い暮らしについて、今回ご紹介します。

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① 健康を保つことができる、部屋の最低室温は18度!


WHOは、2018年「住宅と健康に関するガイドライン」を発表しています。WHOとは世界保健機関と呼ばれるもので、国連の専門機関の1つです。人々の健康を守るために国際的に活動している機関なので、皆さんもニュースで耳にしたことがあるかと思います。

そのWHOがガイドラインの中で「健康を保つことのできる、最低室温は18度である。それを強く推奨する」と表明しています。
日本の住宅の場合、冬のリビングが18度よりも低いご家庭が、実は全体の約過半数です。玄関・脱衣室・お風呂・トイレといった空間も含めると、ほとんどのご家庭が18度を保てていません。

まずは、国際機関が強く推奨する、健康を保つ最低室温に日本のほとんどの住宅が達していないことを知っていただきたいです。


②   「夏」を基準に家を設計するのは、もう古い!?



吉田兼好は徒然草の中で、「家のつくりようは夏をむねとすべし」という有名な言葉を残しました。
国語の授業で聞いたことがあるでしょうか?「家づくりは、夏が快適に過ごせることを主として考えましょう」という意味ですが、この言葉に代表されるように、現在でも工務店や設計者の方々の中には、夏を基準に設計をされる方が多くいらっしゃいます。



次に見ていただきたいのは、厚労省が発表している、月ごとに亡くなった方の人数をグラフにしたデータです。
このグラフによると、昔(1910年)は8月に値が一番大きくなっているので、夏に亡くなる方が多かったということがわかります。当時は、冷蔵庫もまだなく、物流も発達していなかったので、食あたりで亡くなる方が多かったのではないかと言われています。
そこから時代が進むごとに夏の死亡者数は減少していき、1970年には1月の値が最も大きくなっているので、一年を通して冬に亡くなる方が多いということが読み取れます。

これは、日本だけではなく、すべての先進国で共通していて、冬に亡くなる方が多いです。しかし、夏と冬で死亡者数にこれほど差が出ているのはとても珍しく、全世界でも数カ国しかありません。そのうちの1つが、日本なのです。

グラフを見る限り、「家のつくりようは冬をむねとすべし」が令和版の住まいづくりと言えるかもしれません。ぜひこのグラフのことを覚えておいてください。


③   ヒートショックで亡くなる方の人数は、交通事故の約7倍!







ヒートショックという言葉を聞いたことがあるでしょうか?近年メディアで取り上げられることが増えたので、知っているという方も多いかと思います。
ヒートショックとは、家の中の室温差に起因して、心臓や脳に負担がかかることです。血圧の変動により心臓に負担がかかり、心筋梗塞や脳卒中につながる危険性があります。

少し前のデータになりますが、消費者庁はヒートショックによる死亡者数が年間1万9000人であると発表しました。これは、交通事故で亡くなる人の数と比べると、なんと約7倍も多いのです。
倒れたあと幸運にも命を取り留めたとしても、その後、寝たきりや半身不随で車イス生活となることがあります。その人数は、死亡者数の2-3倍いると言われています。ヒートショックが、健康寿命を縮める原因になっているのです。


~~~


「睡眠・食事・運動」に「住まい」もプラスして、家族の健康を考えてみようかな?と少しでも思っていただけたでしょうか?
当たり前すぎて気づきにくいですが、毎日暮らす住まいは、とっても大切な健康に関わる要素です。
次回のブログでは、健康に良い住まいについて、健康寿命やぜんそく・アレルギーとの関係性についてご紹介します。
住まいるサポートでは、住まいづくりに関する情報をわかりやすくご紹介していますので、気になることがあればお気軽にお問い合わせください。

住まいるサポートは、全国で約180社の工務店やハウスメーカー、リフォーム会社と提携しているため、断熱・気密にこだわった高性能な住宅会社を無料でご紹介することができます。
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🎦【第4回】はじめての住まいづくり講座 高気密・高断熱のメリット①

📕元気で賢い子どもが育つ! 病気にならない家――健康にも家計にもやさしい『高性能な』住まいづくり大全

📕人生の質を向上させるデザイン性×高性能の住まい: 建築家と創る高気密・高断熱住宅
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2024/05/29

スタッフブログ

見えない壁の内側に結露が発生してるかも?知識をアップデートしよう!高気密な住まいの知られざるメリット(後編)
こんにちは、住まいるサポートの木野です。

前回は「”高気密な住宅”と聞くと、何だか息苦い感じする」
という印象をお持ちの方に向けて、
風通し/すきま風/換気という3つ区別や、
2種類の結露についてご説明しながら、息苦しいという誤解を解消しています。
まだ読まれていない方は、ブログを見てくださいね。

今回は、その後編です。
知ってほしい気密性能の知られざるポイントとして
高気密な住まいが私たちの健康に及ぼす影響についてご紹介します。

「気密性能と私たちの健康にどんな関係があるの?」と思われた方、
このポイントを知っているかどうかで、建てる家が変わります。
ブログの内容をぜひチェックしてください。

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住まいるサポートとは…

全国で約180社の工務店やハウスメーカー、リフォーム会社と提携。
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① 日本の省エネ基準には、気密に関する数値の定めがない


メリットをご紹介する前に、世界の気密水準についてお伝えさせてください。
聞き慣れない言葉だと思いますが、住まいの気密性能を示す基準値(C値)というものがあります。
これは、値が小さいほど隙間がないということを意味します。例えば、ドイツだと0.3㎠/㎡という値が国として定められています。
以前は、日本でも省エネ基準の中でC値=5.0㎠/㎡以下という他国と比べてもとても緩い基準値が示されていましたが、今はこの基準すら無くなってしまいました。

基準がないということは、例えば大手ハウスメーカーに「高気密な家にしてください!」と要望を伝えて家を建てたとしても、「出来上がった家がすきま風だらけだった」ということが起こり得るということです!
隙間だらけの家でも、「これが高気密住宅です!」と主張されれば、クレームの対象にはならないのです。
「日本の省エネ基準には、気密性能に関する基準値の定めがない」ということを覚えておきましょう。


② 気密性能(C値)は、機械を使って現地で測定しないとわからない





こちらもぜひ皆さんに知っていただきたいポイントです。
断熱性能には、その性能を表すUA値という指標があります。
(前回ご紹介した、セーターのことです。)断熱性能は、図面から計算することができます。

しかし、気密性能を示すC値は、図面からは計算することができません。
これは現場での施工レベルが非常に重要になってくるためです。
画像のように、強力なファンで空気を外に出し、室内外の気圧差に基づき測定します。

この気密測定ですが、全棟で実施している工務店やハウスメーカーは極めて少ないということを皆さんご存知でしょうか?
気密性能にこだわった家を建てる場合、工務店やハウスメーカー選びが非常に大切になります。


③ 気密性能は、家族の健康に多大な影響を与える

高気密な住まいは、「すきま風がないので、冬に足元が冷えず快適に暮らせる」
「冷暖房費を最低限に抑えられるので、省エネである」というメリットがあります。
これは、どちらも想像しやすく納得しやすい内容かなと思います。
今回皆さんにお伝えしたいのは、気密性能の高い住まいは快適に暮らせるだけでなく、その家に暮らす人の健康にとって、とても重要だという事実です!

■室内空気



東京大学の村上周三名誉教授によれば、人間のからだにおける物質の摂取量(重量比)は、円グラフに示す通り、全体のおよそ8割を空気が占めているそうです。(室内空気~外気まで)
口から入る食べ物や飲み物が大部分かと思いきや、人体に摂取しているものの8割が空気であるという事実は、とても驚きですよね!
ちなみに、食べ物は全体の7%、飲み物は8%しかありません。
体積比ではなく重量比になりますが、室内空気が57%と半分以上を占めていますので、
室内の空気が健康のために非常に重要であることが、こちらの研究からお分かりいただけると思います。


部屋の中の空気は、普通に生活しているだけで、はき出す息や調理などで酸素が消費され、その代わり二酸化炭素の濃度が高まります。
健全な空気環境を維持するためには、換気がとても大切です。
そのためには、24時間換気システムを計画通りに機能させることが重要なのですが、
換気システムを正しく動かすために、実は気密性能がとても大切な役割を果たすのです。

右側の図に示すように、住宅の設計時に、換気による空気の流れを計画します。
空気の入口と出口を決めてあげるということです。
ところが、十分な気密性能が確保されていない住まいだと、左側の図のように給気口からではなく、空気の出口である排気口の近くの隙間から空気が入ってきてしまいます。
これは、ショートサーキットと呼ばれるもので、設計時に計画した空気の流れを作ることができません。
つまり、気密性能が低い家だと、換気不足になるということです。





上の図に示すように、気密性能を示すC値=5.0㎠/㎡という、
気密性能が十分ではない家(一般的な新築住宅レベル)の場合、
給気口から給気される空気は17%に過ぎず、83%はすきま風による給気になります。
C値=0.5㎠/㎡になると、67%が給気口からの給気になり、計画換気がある程度機能するようになります。

このように、気密性能が低いと換気が適切に行われません。
すきま風が部屋に入ってくることで、一見すると新鮮な空気を部屋に取り込んでいるような印象を持たれるかもしれませんが、
計画された空気の道を通っていないので、においやよどみが部屋に残ります。換気できていると言えないのです。



■結露









前回のブログでもお伝えした通り、今の住宅換気は機械で行うことが前提となっています。
すきまだらけで気密性能が低い家の場合、換気が十分に機能しません。
これは言い換えると、新鮮な室外の空気と、汚れた室内の空気を十分に入れ替えることができないということです。
そのため、部屋の中においやよどみ、結露が発生することになります。

さらに、前回お伝えしました壁内結露も、家族の健康に悪影響を及ぼします。
私たちが普段見ることのできない壁の内部で結露が起きると、そこにカビやダニが発生したり、湿った環境で柱が腐ってシロアリが発生したりといったリスクが高まります。
耐震性能にこだわって建てた家であったとしても、画像のような状況になってしまったら耐震性能を維持することができません。
性能を維持するためにも、壁内結露を起こさないことが大切になります。



~~~

「家族みんなが健康に暮らすためにも、高気密な住まいがとても大切!」ということをお分かりいただけたでしょうか?
せっかく建てた家が結露だらけになったり、換気が不十分で汚れた空気の中で生活することになったら悲しいですよね。
現地でしっかりと気密測定をしてくれる工務店やハウスメーカーを知りたいという方は、高性能な住まいの専門家である住まいるサポートへぜひご相談ください。 

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🎦【第3回】はじめての住まいづくり講座 なぜ気密性能が重要なのか
 
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2024/05/22

スタッフブログ

見えない壁の内側に結露が発生してるかも?知識をアップデートしよう!高気密な住まいの知られざるメリット(前編)
こんにちは、住まいるサポートの木野です。

「”高気密な住宅”と聞くと、何だか息苦い感じがしてイヤだ」
お客様とお話するときに、このようなセリフを聞くことがあります。
皆さんも、気密という言葉に息苦しいイメージをお持ちでしょうか?

正直にお伝えします。
気密の大切さを知らないなんて、もったいない!

「息苦しい感じがする」というのは、風通し/すきま風/換気が区別されていないことによる誤解が原因かもしれません!このブログを読んで、住まいの知識をアップデートしていきましょう。

「聞いたことはあるけど、気密って一体何?」
「どうして住まいづくりに、気密が大切なの?」
そんな疑問を持つ方に向けて、わかりやすく解説します。

このポイントを知っているかどうかで、建てる家が変わります。
ブログの内容をぜひチェックしてください。

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① 断熱と気密を知ろう


高性能な住まいづくりを語る上で、何度も登場するのがこの2つの言葉。断熱と気密です。
断熱はセーター、気密はウィンドブレーカーに例えると覚えやすいです。
どんなに寒い冬の日でも、セーターだけを着て外出することはありませんよね?これは、住宅でも同じことが言えます。セーター(断熱材)だけをどんなに分厚くしても意味はなく、ウィンドブレーカーを着ること、言い換えれば、気密性能を高めてすきま風を通さないことが大切なのです。
セーターとウィンドブレーカー、つまり断熱と気密はセットで考えるのがポイントです。


② 風通し/すきま風/換気の3つを区別しよう



この3つの言葉を区別することで、正しく気密を理解することができます!

風通し
その名の通りですが、窓を開けて風を通すことを指します。風通しを考える上で重要なのは、窓の配置や間取りです。そのため、気密性能とは関係ありません。高気密な家を建てても、窓を開けて風を通すことができます。息苦しくなりませんので、安心してくださいね。

すきま風
すきま風は、気密性能に大きく影響を受けます。日本では、冬に足元が冷たくなることがありますよね?どうして足元が冷えるかと言うと、部屋の暖かい空気は軽いためどんどん上にあがっていきます。そして、屋根や天井のすきまから逃げているのです。出て行った空気の代わりに、外の冷たくて重い空気が足元から入ってくるというのが、すきま風の仕組みなのです。気密性能の高い住まいであれば、冬でも足元が暖かく快適に暮らすことができます。

換気
2003年に建築基準法が改正されて、戸建て・マンション問わず、新築の住宅は24時間の換気設備を設置することが義務付けられました。もしかすると、今のご自宅やご実家、親族のお家には換気設備がないかもしれません。その場合、イメージが湧きにくいかもしれませんが、現在の常識は、機械による換気です。機械で空気を入れ替えるのが今のスタンダードであることを覚えておきましょう。


③ 表面結露と壁内結露があることを知ろう

冬になると窓の内側に結露が出ますよね。結露防止シートを貼ったり、その都度拭かれている方もいるかもしれません。これは、表面結露と呼ばれ、私たちも実際に見ることができる場所に表れる結露です。
実は、結露にはもう一種類あることをご存知でしょうか?それは、壁面結露と呼ばれます。








別名、内部結露とも言われますが、画像が示すように、外壁材の内側に結露が起こるものです。仮に、壁内結露が発生していたとしても、外壁材の内側なので、私たちは目で見ることができません。気密性能が確保されていない場合、暖房で暖められた空気が外壁の内側に侵入します。この侵入した暖かい空気が冷やされることで、結露になるのです。

こうなると、カビやダニ・シロアリが発生するリスクや、湿った環境が続くことで柱が腐ることが考えられます。耐震性能にこだわった家を建てたとしても、内側から柱が腐ってしまっては意味がありません。壁内結露を発生させない、つまり気密性能にこだわった住まいづくりが重要になるのです。


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換気の方法や結露の種類など、皆さんが知らなかった!と驚くような情報はありましたか?
住まいるサポートでは、住まいづくりに関する情報をわかりやすくご紹介していますので、気になることがあればお気軽にお問い合わせください。次回のブログでは、高気密な住まいの知られざるメリットについて、具体的にご紹介します。

「壁内結露が発生しない住まいを建てたい」と思われた方は、高性能な住まいの専門家である住まいるサポートへぜひご相談ください。
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🎦【第3回】はじめての住まいづくり講座 なぜ気密性能が重要なのか

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2024/04/26

スタッフブログ

これから急速に高断熱化が進む!今のあたり前基準で家を建てちゃダメな理由
こんにちは、住まいるサポート木野です。

 
「新築と中古物件、買うとしたらどちらがいいのかな」
「中古物件を購入してリノベーションするのもいいかも」
「いろんなことを自分たちで決められる注文住宅もいいなぁ」

 
住まいづくりには、考えることが本当にたくさんありますよね。
立地や建てる家そのものはもちろん、住宅内の内装や設備についても検討することが盛りだくさんです。

「性能はAがいいけど、デザインはBの方が好み。でも価格はCが一番安い」
一生に一度の住まいづくり、選んだり迷ったりすることは楽しくもあり、ときに「正直どうやって決めたらいいのかわからない~!」と叫びたくなる日もあるかもしれません。

ここで突然ですが、皆さんは住宅に関わる法律や制度が、今すごい勢いで改正されていることをご存知でしょうか?
法律や制度が変わるというのは、とても大きな話です。
物件や設備などを比較して悩んでいるときには、あまり気にしていないのではないでしょうか?
 

ちょっと待ってください!
今のあたりまえ基準で家を建てると、数年後に後悔することになるかもしれません!

 

今回は、どうして今、住宅に関わる制度がどんどん変わっているのか?
そして、これから家を建てたり買ったりする皆さんにその変化がどのような影響を与えるのか?をわかりやすくお伝えします。
 
このポイントを知っているかどうかで、建てる家が変わります。
ブログの内容をぜひチェックしてください。

 
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「2030年までに、家庭で使用する電気やガスの消費量を3分の1に減らします」という宣言

最近の夏は、これまでとは違う異常な暑さを感じますよね。
私たちの暮らしに直結する、これがまさに気候変動の問題です。

地球規模で起きている気候変動問題を解決するために、全世界で取り組みが進められています。
二酸化炭素(CO2)の排出量を減らす「脱炭素」や、二酸化炭素の排出量を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル」といった取り組みも、最近では耳にするようになりました。



カーボンニュートラルとは(環境省・脱炭素ポータルより)

 
ご存知の方も多いかと思いますが、日本は「2030年までに、温室効果ガスの排出量を46%減らします」という宣言を、2021年菅元首相がしており、国際的な公約になっています。そして、部門ごとに削減目標が定められているのですが、家庭部門は66%削減することになっています。



 
この家庭部門の削減目標ですが、実は他の部門(工場などの産業部門、運輸部門など)と比べて著しく高い削減目標となっているのです!

「66%削減」という数字を聞いただけではピンとこない方が多いと思いますが、これはつまり「自宅の電気やガスの消費量を、7年後の2030年までに3分の1にする」ということなのです。
毎月の使用料を思い浮かべて、自宅の電気代を3分の1にすることを想像すると「一体どうしたらそんなに減らすことができるのだろう??」とびっくりしてしまいます。達成するのが、非常にハードルの高い内容だということがわかります。

日本は「46%削減」という目標を国際社会に約束しており、削減目標を達成するために、今住宅に関する制度や法律をすごい勢いで改正しているという背景があります。
 


これまで最高等級だった「等級4」が、一転して”最低”等級に!?


それでは、実際どのような制度の見直しが行われているのでしょうか?
住宅性能表示制度の断熱等級の見直し内容をご紹介します。
 
*住宅性能表示制度とは…
 建築物の性能を客観的かつわかりやすく表現するための制度として、2003年に導入された制度です。

 

◯2025年〜「等級4」の適用が新築に義務化

これまで最高等級だった「等級4」という省エネ基準ですが、これを新築住宅への適合が義務化されることが決まりました。日本は、これまで省エネ基準への適合が義務化されていない唯一の国だったので、これは大きな変化と言えます。

◯2022年5月「断熱等級5」、同年10月「断熱等級6」「断熱等級7」が新たに創設

図を見てわかる通り、「等級4」よりも上に新しい等級が続々とつくられています。
その結果、これまで最高等級であった「等級4」が義務化されることで、あっという間に”最低”等級になりました。加えて、遅くても2030年までには「等級5」が義務化される予定です。そのため、これから家を建てたり買ったりする人が「等級4」の基準で家づくりをすると、2030年には最低基準を満たしていない家をつくることになってしまいます!

 

 

“建てたら終わり”ではなく、”家の資産価値を守る”という考え方

このように、今の基準に合わせた一般的な性能の家は、すぐに時代に取り残された家になってしまう可能性が高いということをご理解いただけたでしょうか?

性能表示に関して、今年(令和6年)の4月から「省エネ・断熱性能の表示制度」という新しい表示制度が始まっています。
この制度が始まったことで、住宅の売り買いするときや賃貸情報の中に「省エネ性能ラベル」というものが表示されるようになります。
例えば、皆さんが建てた家を将来売却する場合、SUUMO(スーモ)などの物件情報サイトに、住宅の省エネ性能ラベルが表示されるようになります。つまり、住宅の性能が一目でわかるようになるということです。





せっかく家を建てるなら、資産価値が長く維持できる家にしたいですよね。性能が低い家は、中古での資産価値がどうしても低くなってしまいます。価値を維持するためにも、これから建てる住まいの性能を考えていく必要があります。
 

まとめ

・日本は、温室効果ガスを家庭部門で66%削減する約束を国際社会にしており、その数値目標を達成するために、今住宅に関する制度や法律の改正が相次いで行われている!
・現時点での最高等級である「断熱等級4」は、2030年には最低基準を満たしていない可能性が高い!
・数十年後にも資産価値を維持できる住宅にするために、住まいの性能にこだわることはとても大切!



いかがだったでしょうか?
温室効果ガスの削減を背景に、日本の住宅はこれから急速に高断熱化が進みます。
住宅に関する制度や法律の変更、そしてそれが私たちに一体どんな影響を与えるのか?すべて自力で理解するのはむずかしくて大変ですよね。
そんなときは、高性能な住まいの専門家である住まいるサポートまでご相談ください。専門家の立場から、最新の情報をわかりやすくお伝えします。

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2024/04/18

スタッフブログ

はじめての住まいづくり 後悔しないために知っておくべき3つのポイント
こんにちは、住まいるサポートの木野です。

突然ですが、皆さんは「これって何だろう?」と気になったテーマについて、日頃どのように情報を集めていますか?

SNSでハッシュダグを検索したり、フォローしているインフルエンサーさんの投稿を参考にしているという方も多いかもしれませんね。

SNSを利用するとたくさんの情報に出会うことができます。
でも、どれも断片的で「何が本当に大切なことなのかわかりづらい」というデメリットもあるのです。
特に住まいづくりに関する情報は、断片的な情報があふれていて、本当にわかりにくいと思います。

「建ててよかった」「住んでよかった」
そう思える住まいづくりには、押さえておくべきポイントがあります。
今回はSNSでは手に入らない、住まいづくりを始める前に知っておくべき3つのポイントを厳選してご紹介します。

このポイントを知っているかどうかで、建てる家が変わります。

・注文住宅の購入を検討されている方
・大手ハウスメーカーの展示場へ足を運んでいる方

ぜひこちらのブログを読んで、住まいづくりのポイントを押さえてくださいね。


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◯穴の空いたバケツ、あなたならどうする!?

いきなりですが、ここで質問です。
目の前に、穴の空いたバケツがあります。蛇口から水が注がれていますが、バケツの水位をあげるために、あなたはAとBのどちらを行いますか?


 
おそらく多くの方が、迷うことなくBを選んだのではないでしょうか。

実はこの話、住宅に置き換えると、多くの方がAを選んでしまうのです。
バケツ→住宅、水→暖房された熱エネルギーに置き換えて考えてみます。
「バケツの穴をふさぐ」、つまり熱を逃がさなく大切に使うための住宅の躯体性能そのものを上げることなく、太陽光発電やエコキュートなどの設備を導入することで省エネを実現しようとする方がいらっしゃいます。設備で省エネを目指すことは、バケツの穴を修理せずそのままにして、水を注ぎ続けているのと同じ状況です。

さきほどの図のとおり、住宅の場合でも少ない水(熱エネルギー)を有効活用するために大切なのは「B:バケツの穴を塞ぐ」、つまり住宅の断熱・気密性能を上げるということです。


<ポイント1>住まいづくりで後悔しないために知っておくべきこと
設備で省エネを目指すのではなく、家の断熱・気密性能を上げることが大事!


◯日本の住宅の断熱・気密性能は、先進国の中で最低水準!?

家電など「日本のものは品質がよい」とよく言われますね。少し前には「爆買い」という言葉もありましたが、外国人旅行客がものすごい量の買い物をしている姿には驚かされました。

住まいづくりに関しても「日本で建てるのだから、きっと品質の高い家を建ててもらえるはず」「大手ハウスメーカーに任せておけば心配することはない」

もしかして、そんな風に思っていませんか?

実は、日本の住宅の断熱・気密性能は、先進国の中で最低水準であることを皆さんはご存知でしょうか??

例として、窓の断熱基準をご紹介します。
日本のオレンジ色「5/6/7地区」とは、省エネ地域区分という日本の気候区分における比較的温暖なエリアで、特に6地域には東京・横浜・名古屋・大阪・福岡といった主要都市が含まれるエリアです。東京等の温暖な主要都市エリアの窓の断熱基準値は、ドイツ・中国・アメリカと比べて飛び抜けて低いことがお分かりいただけると思います。

 

日本の温暖地域の基準だけが、窓の断熱基準が著しく低いというわけではありません。
日本全体の窓の断熱性能を示すラベリング制度というものがありますが、その中でU値2.33以下の断熱性能だと、最高等級である☆4つの評価が得られます。この値を他国に当てはめた場合、最低基準を満たしておらず違法になります。それほど、低い値なのです。

つまり、日本で普通に家を建てることは、他国では考えられないほど低性能な家になるということです。大手ハウスメーカーが勧めてきたものであっても、その家に住む人が本当に快適に暮らせるのか?という視点で考えることが必要です。



<ポイント2>住まいづくりで後悔しないために知っておくべきこと
日本の住宅の断熱・気密性能は、先進国の中で最低水準!
大手ハウスメーカーで家を建てれば、高性能な住まいが手に入る、というわけではない!


◯マンションから戸建への住替えは、ステップアップではない!?

進級や進学のタイミングで、これまで暮らしていたマンションから戸建住宅へ住み替えを検討される方もいらっしゃるかもしれません。
きっと戸建てに住み替えたら「これまでより広いおうちで、もっと快適に過ごせるだろう」とお考えになりますよね。

ここで知っていただきたいのは、マンションから一般的な戸建住宅への住み替えは、性能面で比較するとステップアップにはならないということです。



ふつうの性能のマンションと比べると普通の性能の戸建てでは、戸建の方が圧倒的に、冬は寒く、夏は暑いです。

これは戸建ては壁面すべてが外気にさらされるためです。マンションと同じ性能であったとしても、戸建て住宅の方が冬寒く、夏暑い。そして、室温を調整するために冷暖房を活用しますので、戸建てでは光熱費が間違いなく高くなります。

同じ性能を期待して住み替えると、住む人にとって不満足な家となってしまう場合があるのです。
戸建住宅でも快適に暮らすためには、断熱・気密性能を確保することが大切です。

特に気密性能は、日本で基準となる値がないためその重要性を見過ごされがちです。工務店選びをするときの重要なポイントになりますので、戸建住宅への住み替えをお考えであれば、気密性能を必ずチェックしてくださいね。

知ってほしい!気密性能

✓日本には、気密性能の関する公的な基準が存在しない
✓気密測定を行わないと、気密性能を知ることはできない
✓気密測定を全棟で実施している工務店やハウスメーカーは極めて少ない

気密性能については、別の記事で詳しく説明したいと思います。


<ポイント3>住まいづくりで後悔しないために知っておくべきこと
マンションから一般的な戸建住宅への住み替えは、ステップアップではない!
不満足な住み替えを避けるためにも、戸建住宅の断熱・気密性能をしっかりと確保することが大切!


「建ててよかった」「住んでよかった」と思える住まいづくりの押さえておくべき3つのポイントをご紹介しました。

一生に一度の住まいづくり、失敗したくないですよね。住まいるサポートは、全国で約180社の工務店やハウスメーカー、リフォーム会社と提携しているため、断熱・気密にこだわった高性能な住宅会社を無料でご紹介することができます。


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🎦【第1回】はじめての住まいづくり講座 家を買う前にこれだけは知ってほしい
https://www.youtube.com/watch?v=BCfQybzS1n0&ab_channel=高性能な住まいの相談室-結露のない健康・快適な住まいづくりチャンネル-


📕元気で賢い子どもが育つ! 病気にならない家――健康にも家計にもやさしい『高性能な』住まいづくり大全
https://www.amazon.co.jp/元気で賢い子どもが育つ-病気にならない家――健康にも家計にもやさしい『高性能な』住まいづくり大全-高橋彰/dp/486734026X


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https://www.amazon.co.jp/人生の質を向上させるデザイン性×高性能の住まい-建築家と創る高気密・高断熱住宅-高橋-彰/dp/4814925379/ref=pd_lpo_sccl_1/355-3293392-8315909?pd_rd_w=DlG2b&content-id=amzn1.sym.c9d355d3-7242-4c45-8731-d024dd5a0fb6&pf_rd_p=c9d355d3-7242-4c45-8731-d024dd5a0fb6&pf_rd_r=677BYBM8DNPS9Q8NMVYX&pd_rd_wg=7EM7l&pd_rd_r=df245c8c-af29-430f-92d7-19fdb63effb1&pd_rd_i=4814925379&psc=1
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2024/03/12

スタッフブログ

日本の高気密・高断熱住宅事情~「家が寒い」理由と失敗しない工務店選びのポイント~
「今度建て替える家は寒くない家がいい」、もしくは「結露の起こらない家にしたい」と考えている人も多いのではないでしょうか。
それを実現できる家を高気密・高断熱住宅と呼びます。高気密・高断熱住宅とは、健康・快適・省エネな住まいを実現するために、断熱性能を高めるとともに隙間をできるだけ減らしてすきま風を極力減らした住宅です。わずかな冷暖房エネルギーで、暖かさ(夏は涼しさ)を確保でき、とても快適な暮らしを実現できるという点に特徴です。


健康・快適・省エネな住まいを実現するために、まず必ず認識しておきたいことがあります。それは、意外に知られていないのですが、日本の住宅性能は他の先進国よりも圧倒的に劣っているという事実です。工務店やハウスメーカーの多くは、欧米はおろか、今や中国や韓国の基準も満たさない家を建てているのです。このことを知らずに家を建ててしまうと、後悔することになります。

本記事では、日本と世界の高気密・高断熱住宅事情の比較から失敗しない工務店選びのポイントまで分かりやすく解説します。



1. 日本は省エネ性能で他国に後れを取っている

先進国は、どの国も住宅の省エネ性能や断熱性能を決める省エネ基準を定めています。制度面において、日本が後れを取っている理由として、3つの問題点が挙げられます。 

1-1 25年前に定められた基準とあまり変わっていない

1つ目は、現在の日本の「省エネルギー基準」は、平成28年基準と呼ばれるものですが、実はその前に定められていた平成11年基準(次世代省エネ基準)からは、計算ロジックが変更されているだけで、要求されている性能レベルはほとんど変わっていないという事実です。つまり25年も前の基準と要求水準がほとんど変わっていないのです。

欧米各国の省エネ基準は3~5年ごとに改定されていて、そのたびに基準がどんどん厳しくなっています。下図は、時系列で表したドイツの省エネ基準の変化に、日本の基準を照らし合わせたものです。

 


出典:一般社団法人日本エネルギーパス協会

現在の日本の省エネ基準のレベルは、ドイツが1984年から1995年に定めた基準の間くらいということが分かります。


1-2 省エネ基準の義務化が始まるのは2025年

そして2つ目の問題点は、現時点では省エネ基準への適合が義務化されていないという点です。他の先進国では省エネ基準は義務化されていて、適合していないと新築の許可が下りません。 それに対して日本では、現時点では、先進国の中で唯一、省エネ基準への適合が義務化されていないのです。

日本でも、2022年に建築物省エネ法が改正され、2025年4月から、やっと全ての新築住宅に対する「省エネ基準適合の義務化」が始まります。

省エネ基準の適合義務化については、もう一点留意が必要です。現在の省エネ基準の断熱性能は、断熱等級4と呼ばれるもので、2022年4月までは最高等級でした。ところが同年5月に断熱等級5、さらに同年10月には断熱等級6および7が定められました。つまり、それまで最高等級だった断熱等級4は義務化に伴い最低等級になるとともに、その上に上位等級が3つも定められたのです。

さらに、省エネ基準の適合義務基準が遅くても、2030年までに断熱等級5に引き上げられることがほぼ確定しています。

つまり、これから家を買うのであれば、最低でも断熱等級5の性能を確保しておかないと、あっという間に最低基準を満たさない家になってしまうということです。これでは、ほぼ確実に資産価値を大きく下げることになります。資産価値を落とさない家にするためには、できれば、断熱等級6以上の性能を確保することをお勧めします。




2.日本の住宅は特に窓の断熱性能の確保が後れている

断熱性能とは簡単に言うと、室内外の温度の出入りをシャットアウトする性能のことです。そして家の断熱性能では、窓の性能がとても重要です。YKKAPの試算によると、複層ガラスのサッシの場合、夏に家に入ってくる熱の74%は窓からの侵入です。反対に、冬は52%の熱が窓から出ていきます。日本の既存住宅の多くは単板ガラスであることを考えると、熱が窓から出入りする割合はより高くなることが容易に予想できるでしょう。



日本の既存住宅の窓の多くは、アルミサッシです。アルミはとても熱を通しやすく、樹脂や木の1,000~1,400倍にも及びます。他の先進国では、アルミサッシはほとんど使われておらず、樹脂もしくは木製サッシが主流を占めています。それに対して、日本における樹脂の普及率はおよそ20%(2018年)にとどまっています。

【世界各国における樹脂窓の普及率】



日本サッシ協会が設定しているラベリング制度は、窓の断熱性能を4段階で評価しています。問題なのは、ラベリング制度の評価基準は、世界の窓の断熱基準よりもはるかに緩いという点です。基準は熱還流率(U値)によって決められていますが、日本サッシ協会が設定している窓の断熱性能に対する基準は、4.65〔W/㎡・K〕です。

4.65〔W/㎡・K〕以上のサッシ性能の窓は星1つで、2.33〔W/㎡・K〕以下のものに対しては、最高ランクの星4つと評価されています。



ところが、海外の基準に目を向けてみると、日本では最高ランクとのお墨付きを受けたサッシ(2.33〔W/㎡・K〕以下)は、最低基準以下となってしまうのです。各国の窓の断熱基準は、以下のとおりです。



ドイツの基準値は、1.3〔W/㎡・K〕以下。中国においては地域差がありますが、2〔W/㎡・K〕前後で、米国では南部地区を除き2〔W/㎡・K〕未満です。

日本で最高等級の評価を得られる2.33〔W/㎡・K〕レベルのサッシは、諸外国では最低基準を満たしておらず、違法になってしまうのです。つまり、日本で普通に家を建てるということは、諸外国では考えられないほど低性能の家になってしまうということです。この事実を認識して住まいづくりを始めるか否かは、そのあとの満足度に大きな影響を及ぼすことはお分かりいただけると思います。

日本を含む窓の断熱性能基準の緩さは、サッシのフレームの素材が影響しています。日本はアルミのペアガラスの性能(4.65〔W/㎡・K〕)をベースにしていますし、ドイツが1.3〔W/㎡・K〕としているのは、樹脂のトリプルガラスが用いられているためです。下図のようにサッシの断面を見ると、サッシの性能はフレーム素材が影響していることがお分かりでしょう。



このような現状を受けて、2022年に窓の断熱性表示マークも、4段階から6段階に増えています。しかしながら、現時点(2024年3月5日)では一般社団法人日本サッシ協会のホームページには、この新しい基準の情報は掲載されていませんし、新築住宅にこの新基準のラベルのシールが貼られているのを見かけることもありません。

このように、世界基準に近づく動きがようやく出てきたようですが、普及するにはまだまだ時間がかかりそうです。



出典:窓の性能表示制度に関するとりまとめ(概要)|経済産業省


3. 気密への取り組みの遅れも、高気密・高断熱住宅の性能に影響を与えている

そして3つ目の問題点は、気密性能確保への取り組みが遅れているということです。もしかすると、この問題が最も深刻かもしれません。

気密性能とは簡単に言うと、室内外の空気の出入り、つまりすきま風を極力減らす性能のことです。断熱と気密の違いについて、冬の服装に例えて説明してみましょう。寒い日はセーターを着ますが、断熱はちょうど温かさを確保するセーターにあたります。けれども、たとえ分厚いセーターを1枚着込んで外出したとしても、編み目の隙間から風が入ってきて寒さを感じます。それでは、セーターの上に風を防ぐウインドブレーカーが必要ですよね。このウインドブレーカーの役割を果たしているのが、気密性能です。住宅もこれと同じで、断熱材を分厚くしても隙間があれば風は入ってきます。隙間のない快適な家をつくるには、断熱性能とともに気密性能も重要なのです。



気密性能は、住宅の省エネ性能、健康・快適な暮らし、そして家の耐久性能確保においてとても重要です。気密性能について詳しくは別の記事で説明したいと思います。

実は日本には、気密性能に関する基準が存在しません。そのため、あいまいに「高気密の家にしてください。」と発注しても、できた家が隙間だらけで寒くて仕方がないということが起こっており、そのような悩みのご相談も当社は多数いただいています。ですが、そもそも基準がないのですから、「これが高気密住宅です」と言われれば、反論できず、クレームの対象にはなりません。

気密性能はC値(相当隙間面積)で表されます。ところがC値は、図面上では計算して求めることはできません。現場の気密施工レベルに依存するため、一棟ごとに気密測定を行い、C値を算出する必要があります残念なことに、気密測定を全棟行っている工務店・ハウスメーカーは極めて少ないというのが現状です。特に鉄骨造の住宅は、気密性能の確保が苦手で、鉄骨造の大手ハウスメーカーで気密性能を売りにしている会社はほとんど存在しません。

気密測定は、写真のような機械を用いて測定します。筒の中には強力なファンがあり、室内の空気を外に排出し、室内外で気圧差を作ることで、家の隙間から入ってくるすきま風の量を測定して、C値を測定します。断熱性能の確保に比べ、気密性能の確保はとても手間がかかるため、きちんと取り組んでいる工務店・ハウスメーカーはごくごく一部の会社に限られます。

住宅会社選びの際に、「気密測定は全棟実施していますか?」とぜひ質問してみて下さい。この回答によって、その住宅会社の性能に対する取り組みレベルはある程度判断できると思います。



ちなみ諸外国では、下図のようにかなり厳しい気密性能の基準が定められています。

日本の住宅業界の取り組みの現状を考えると、海外レベルに匹敵する高気密・高断熱住宅が一般化するのにはまだまだ時間がかかりそうです。




4. 高気密・高断熱性におけるドイツと日本の違い

当社の代表の高橋は、2016年に、主に省エネ住宅を視察するためにヨーロッパを訪れました。日本の住宅事情とのギャップに驚きの連続でしたが、中でも特に印象に残っているのが、当時はシリアからの難民が欧州に流入している時期で、ドイツで建設中だった難民向け住宅の見学だったそうです。

自国民でもない海外からの難民向けの仮設住宅にもかかわらず、日本ではごく一部の住宅会社しか採用していないような高断熱の写真のような木製サッシが使われているなど、非常に高いレベルの気密・断熱性能が確保されていました。



欧州の国々の基本的な考え方は、たとえ難民でも高性能の住宅に住む権利があり、国はそれを供給する義務があるのだそうです。

一方で、東日本大震災の際に建てられた仮設住宅は、断熱性能の低いものでした。そのため結露だらけとなり、喘息やアレルギーを発症する人が相次ぎ、社会問題にまで発展したほどです。日本とドイツでは住宅の基準が異なるため、このような差が出るのは仕方がないのかもしれませんが、あまりにも差が大きすぎると言わざるを得ません。家の基本性能は、見直される時期に来たのではないでしょうか。




5. 本当の高気密・高断熱住宅は結露が起こりにくい

ある調査では、現在の住まいに対する不満項目(「冬寒い」、「夏暑い」、「冷暖房光熱費が高い」等)の中で、結露の酷さに悩まされている方がもっとも高断熱住宅に転居したい意欲が高いという結果でした。

一方で、「高断熱住宅での暮らしでは、結露がほとんど起こらないことを知っていますか?」という設問では、約3割の方が、「信じられない!」と回答しています。

意外に多くの方が結露の発生する仕組みを理解していないようです。

結露が生じる主な原因は、「室内と屋外の温度差」と「湿度が高さ」です。

空気には水蒸気(水蒸気は目には見えないものであることを理解している人も意外に少ないようです)が含まれています。空気中に含むことのできる水蒸気の量(飽和水蒸気量)は、空気の温度が高いほど多く、温度が低いほど少なくなります。

暖かく湿った空気が冷たい窓などに触れて温度が下がると、飽和水蒸気量が少なくなるため、水蒸気ではいられなくなり、水滴となります。これが、結露が発生するメカニズムです。身近な例としては、夏に冷たい飲み物を入れたグラスに水滴が付く現象がそれにあたります。

特に冬は窓を締め切り、暖房・加湿することで室内の湿度や温度が上がりやすい季節です。室内が暖かくなることで、寒い外気の温度差が大きくなるため、外気に近く温度の低い窓付近では結露が多く発生します。

結露が起こりやすい場所は、外気の影響を受けて冷えやすい窓やサッシまわり、北側にある部屋などです。また、人がいる部屋といない部屋で温度差が大きいと、部屋の間にある壁で結露が発生することも考えられます。そのため、押し入れや家具の裏といった通気性が悪く湿気が溜まりやすい場所も、結露が起こりやすくなります。

また、このような目に見える箇所で起こる「表面結露」とは別に、壁中で起きている「壁内結露」というもっと厄介なものもあります。

結露が生じるとどうしてもそこにカビが生じます。カビはダニの餌になるため、ダニも繁殖し、カビ・ダニがアレルゲンになって、喘息やアレルギーを引き起こします。



また、壁の中で結露が起こると、壁の中が湿潤環境になり、湿った環境を好むシロアリや腐朽菌という木を腐らせるキノコの仲間が繁殖します。これは住宅の耐震性能の劣化に大きな影響を及ぼします。

日本の住宅の平均耐用年数が、欧米に比べて極端に短い要因の一つになっているのです。



これらの結露は、断熱・気密性能をきちんと確保すると、普通の暮らし方をしていれば起こらなくなります。最近、二重になっているグラスを時折見かけますが、このグラスに冷たい飲み物を入れても、グラス表面に結露は生じないですよね。これと同じ理屈で、外の冷たい外気温度が室内に伝わりにくいので、結露が起こりにくくなるのです。

結露が起こらない家にすることは、居住者の結露を拭く手間や健康面のメリットだけでなく、家の耐久性にも大きな影響を及ぼすので、ぜひ意識するようにしてください。

 
6. 工務店やハウスメーカーを選ぶポイント

「それほど基準が低いのなら、日本で高気密・高断熱住宅は建てられないのか」と、嘆く人もいるかもしれません。けれども、全ての国内施工業者がそのような家を建てているというわけではありません。わずかながらですが、意識の高い工務店・ハウスメーカーは存在します。

ただ、住宅会社全体のおそらく、2~3%くらいではないかと思われるので、一般の方が見つけ出すのはなかなか難しいのが現状です。

それでは、具体的にどのように依頼先を選んだら良いのでしょうか。ポイントは以下の3つ。

・ネームバリューで選ばない
・性能にこだわっている工務店やハウスメーカーを選ぶ
・気密測定を全棟行っている会社を選ぶ

一流といわれている高コストの大手ハウスメーカーでも断熱性能が不十分ですし、その多くの会社は気密性能を確保していません。名前だけで選ぶと後悔することになる可能性が高いのです。工務店やハウスメーカーを選ぶ際には、性能へのこだわり、特に気密性能へのこだわりを確認しながら選ぶようにしましょう。


まとめ

日本と世界の高気密・高断熱住宅の現状を中心に、失敗しない家づくりのために知っておきたいことをご紹介しました。法改正が行われたことにより改善の兆しは見えるものの、日本の高気密・高断熱住宅は、世界と比べて低レベルにあります。これから高気密・高断熱住宅を新築または購入するのであれば、「省エネ基準」「断熱性能」「気密性能」の視点から検討するのが無難でしょう。

満足のいく高気密・高断熱住宅を建てるのに、良い施工先を選ぶことは必須条件です。弊社では、結露のない健康・快適な住まいづくりをサポートするために、「住まいづくりのサポートサービス」を通じて、厳選した業者の紹介を行っています。当サービスに登録しているのは、弊社が独自に設定している性能基準を満たした工務店またはハウスメーカーのみ。安心してご利用いただけます。

ちなみに当社が提携する厳しい基準を満たしているのは、大手ハウスメーカー上位10社の中では、2社だけです。十分な性能の会社に出会うのが、いかに難しいのかお分かりいただけるかと思います。

家づくりは「業者を選び間違えたからやり直ししよう」というほど 簡単なものではありません。もしも業者選びを間違えてしまったら、手付金として支払った数百万円が無駄になってしまうでしょう。業者選びにお悩みの場合は、一度弊社にご相談ください。ご相談も工務店・ハウスメーカーのご紹介も完全無料です。
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