2024/04/26
スタッフブログ
「新築と中古物件、買うとしたらどちらがいいのかな」
「中古物件を購入してリノベーションするのもいいかも」
「いろんなことを自分たちで決められる注文住宅もいいなぁ」
住まいづくりには、考えることが本当にたくさんありますよね。
立地や建てる家そのものはもちろん、住宅内の内装や設備についても検討することが盛りだくさんです。
「性能はAがいいけど、デザインはBの方が好み。でも価格はCが一番安い」
一生に一度の住まいづくり、選んだり迷ったりすることは楽しくもあり、ときに「正直どうやって決めたらいいのかわからない~!」と叫びたくなる日もあるかもしれません。
ここで突然ですが、皆さんは住宅に関わる法律や制度が、今すごい勢いで改正されていることをご存知でしょうか?
法律や制度が変わるというのは、とても大きな話です。
物件や設備などを比較して悩んでいるときには、あまり気にしていないのではないでしょうか?
ちょっと待ってください!
今のあたりまえ基準で家を建てると、数年後に後悔することになるかもしれません!
今回は、どうして今、住宅に関わる制度がどんどん変わっているのか?
そして、これから家を建てたり買ったりする皆さんにその変化がどのような影響を与えるのか?をわかりやすくお伝えします。
このポイントを知っているかどうかで、建てる家が変わります。
ブログの内容をぜひチェックしてください。
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住まいるサポートとは…
全国で約180社の工務店やハウスメーカー、リフォーム会社と提携。
断熱・気密にこだわった高性能な住宅会社とお客様をお繋ぎする
日本で唯一のマッチングサービスを提供している会社です。
(住宅会社のご紹介は無料で行っています。)
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「2030年までに、家庭で使用する電気やガスの消費量を3分の1に減らします」という宣言
最近の夏は、これまでとは違う異常な暑さを感じますよね。私たちの暮らしに直結する、これがまさに気候変動の問題です。
地球規模で起きている気候変動問題を解決するために、全世界で取り組みが進められています。
二酸化炭素(CO2)の排出量を減らす「脱炭素」や、二酸化炭素の排出量を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル」といった取り組みも、最近では耳にするようになりました。
カーボンニュートラルとは(環境省・脱炭素ポータルより)
ご存知の方も多いかと思いますが、日本は「2030年までに、温室効果ガスの排出量を46%減らします」という宣言を、2021年菅元首相がしており、国際的な公約になっています。そして、部門ごとに削減目標が定められているのですが、家庭部門は66%削減することになっています。
この家庭部門の削減目標ですが、実は他の部門(工場などの産業部門、運輸部門など)と比べて著しく高い削減目標となっているのです!
「66%削減」という数字を聞いただけではピンとこない方が多いと思いますが、これはつまり「自宅の電気やガスの消費量を、7年後の2030年までに3分の1にする」ということなのです。
毎月の使用料を思い浮かべて、自宅の電気代を3分の1にすることを想像すると「一体どうしたらそんなに減らすことができるのだろう??」とびっくりしてしまいます。達成するのが、非常にハードルの高い内容だということがわかります。
日本は「46%削減」という目標を国際社会に約束しており、削減目標を達成するために、今住宅に関する制度や法律をすごい勢いで改正しているという背景があります。
これまで最高等級だった「等級4」が、一転して”最低”等級に!?
それでは、実際どのような制度の見直しが行われているのでしょうか?
住宅性能表示制度の断熱等級の見直し内容をご紹介します。
*住宅性能表示制度とは…
建築物の性能を客観的かつわかりやすく表現するための制度として、2003年に導入された制度です。
◯2025年〜「等級4」の適用が新築に義務化
これまで最高等級だった「等級4」という省エネ基準ですが、これを新築住宅への適合が義務化されることが決まりました。日本は、これまで省エネ基準への適合が義務化されていない唯一の国だったので、これは大きな変化と言えます。◯2022年5月「断熱等級5」、同年10月「断熱等級6」「断熱等級7」が新たに創設
図を見てわかる通り、「等級4」よりも上に新しい等級が続々とつくられています。その結果、これまで最高等級であった「等級4」が義務化されることで、あっという間に”最低”等級になりました。加えて、遅くても2030年までには「等級5」が義務化される予定です。そのため、これから家を建てたり買ったりする人が「等級4」の基準で家づくりをすると、2030年には最低基準を満たしていない家をつくることになってしまいます!
“建てたら終わり”ではなく、”家の資産価値を守る”という考え方
このように、今の基準に合わせた一般的な性能の家は、すぐに時代に取り残された家になってしまう可能性が高いということをご理解いただけたでしょうか?性能表示に関して、今年(令和6年)の4月から「省エネ・断熱性能の表示制度」という新しい表示制度が始まっています。
この制度が始まったことで、住宅の売り買いするときや賃貸情報の中に「省エネ性能ラベル」というものが表示されるようになります。
例えば、皆さんが建てた家を将来売却する場合、SUUMO(スーモ)などの物件情報サイトに、住宅の省エネ性能ラベルが表示されるようになります。つまり、住宅の性能が一目でわかるようになるということです。
せっかく家を建てるなら、資産価値が長く維持できる家にしたいですよね。性能が低い家は、中古での資産価値がどうしても低くなってしまいます。価値を維持するためにも、これから建てる住まいの性能を考えていく必要があります。
まとめ
・日本は、温室効果ガスを家庭部門で66%削減する約束を国際社会にしており、その数値目標を達成するために、今住宅に関する制度や法律の改正が相次いで行われている!・現時点での最高等級である「断熱等級4」は、2030年には最低基準を満たしていない可能性が高い!
・数十年後にも資産価値を維持できる住宅にするために、住まいの性能にこだわることはとても大切!
いかがだったでしょうか?
温室効果ガスの削減を背景に、日本の住宅はこれから急速に高断熱化が進みます。
住宅に関する制度や法律の変更、そしてそれが私たちに一体どんな影響を与えるのか?すべて自力で理解するのはむずかしくて大変ですよね。
そんなときは、高性能な住まいの専門家である住まいるサポートまでご相談ください。専門家の立場から、最新の情報をわかりやすくお伝えします。
住まいるサポートは、全国で約180社の工務店やハウスメーカー、リフォーム会社と提携しているため、断熱・気密にこだわった高性能な住宅会社を無料でご紹介することができます。
オンライン相談も受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。
https://sml-support.com/lp
YouTubeチャンネルや書籍もありますので、気になるテーマをのぞいてみてくださいね。
🎦【第2回】はじめての住まいづくり講座 断熱性能の基礎知識
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📕人生の質を向上させるデザイン性×高性能の住まい: 建築家と創る高気密・高断熱住宅