2021/02/20
スタッフブログ
まだまだ寒い日が続いていますが、梅が咲き始め微かに春を感じられるようになりましたね。
さて今回は「低気密・低断熱住宅では、アレルギーや喘息のリスクが高くなる」について、ご紹介したいと思います。
高性能な家では、アレルギーや喘息のリスクが下がるという研究結果があります。
こちらの図は、家を新築した方々24,000人に対するアンケート調査結果です。
建てた家の断熱性能のレベルが「低断熱」「省エネ基準レベル」「高断熱」と分かれており、高断熱とは東京や横浜などの温暖地で北海道仕様の断熱性能の家を建てた方々のことを指します。
一般的な注文住宅が中央の「省エネ基準レベル」、左は「低断熱」右は「高断熱」となっています。
アトピーやアレルギーや喘息が、高断熱の家に住み替えたところ症状が出なくなったという人が多くいるのが分かります。
グラフを見ると、省エネ基準レベルでは、アトピーやアレルギーや喘息を抑えるには性能が十分ではないということですね。
より高気密・高断熱の家にした方が、症状が出にくくなるということです。
では、どうしてなのかというと、医学的には立証されていませんが、一般的には「結露」との関係だと言われています。
結露が発生するとカビがはえる、カビはダニの餌になるため、カビ・ダニが増えます。そしてそれがアレルゲンとなり、アレルギーや喘息を引き起こしていると言われています。
高気密・高断熱住宅の場合、普通の暮らし方をしていれば結露が起きないので、カビ・ダニが少ないということのようです。
ここでいう結露には、大きく分けて2種類あります。
1つは冬に窓ガラスなどで目にする「表面結露」です。厄介なのがもう1つの「壁内結露」です。
黄色いラインが壁の断面で、ピンク色が冬の室内、グレーが冬の屋外を表しています。
気密をしっかりとっていないと、暖房で加湿した空気が壁の中に侵入してきます。
そこで外気で冷やされて、外壁材側の壁の中で結露が起きているということです。
これが壁内結露というものになります。
近年ではこの逆である、夏型結露も問題になっています。
夏に35度以上の日も多くなっていますし、特に日本の場合は高温多湿ですので、その空気が外壁側から壁に入ってきて、冷房をしている室内側で冷やされ、今度は室内側の壁の中で結露が生じてしまっています。
ですので、夏も冬も壁の中では結露が起こってしまっているということになります。
その結果、断熱材がカビだらけになっている、当然ダニが発生しています。
また、湿潤環境を好むシロアリも発生しやすくなります。
シロアリが発生すると、耐震性能や耐久性にも問題が出てきますので、そういった意味でも家が長持ちしにくくなります。
断熱と気密はセットで考える必要がある、ということです。
さらに、カビやダニがアルツハイマー病の原因になると言われています。
これは林先生のテレビでも紹介されていたようです。
結露が生じない家にすることが非常に大切だと、意識していただければと思います。
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