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2021/04/26

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高気密・高断熱住宅の過乾燥対策は?
こんにちは、スタッフの小垣です。

GW目前ではありますが、なかなか遠出はしにくい状況ですね。


さて、前回、高気密・高断熱住宅の1番大きなデメリットということで「冬の過乾燥」というお話をいたしました。

今回、過乾燥対策はどうすれば良いのか、をお話したいと思います。

一般的に考えると、加湿器を使えば良いのではないか?と考えるかと思うのですが、個人的には加湿器はお勧めしておりません。

その理由をお話したいと思います。

加湿器の加湿方式はいくつかあるのですが、一般的に「超音波加湿器」と呼ばれるものが比較的安く売られ、電気代も安く済むということで、1番多く使われています。

この超音波加湿器の1番の問題は、中にカビが発生しやすいということです。

きちんと定期的にメンテナンスをしていれば問題は無いのですが、内部のカビは見えないため、多くの方はなかなかお手入れ出来ていないかと思います。

高気密・高断熱住宅は結露が生じにくいのでカビ・ダニが発生しにくいのですが、結果として加湿器から家の中にカビをばら撒いてしまうことが起こってしまいます。

超音波加湿器以外の加湿方式でも、カビが生じやすいものもありますし、またそうでないものは電気代が高かったりするため、加湿器を使うとせっかくの高気密・高断熱住宅のメリットを活かしにくくなります。

過乾燥対策の有効な対策はいくつかありますが、まずは「室内干し」です。

冬は乾燥気味なので、洗濯物はあっという間に乾きます。



こちらの写真にあるものはパナソニック製のものですが、最初の設計時にプランニングしておくと、動線的にも見た目的にも邪魔にならない所に、室内干しの場所を想定していることをお勧めします。

実は高橋の自宅が失敗をしているようで、下記のように話しております。

「パナソニック製の物干し竿を取り入れておりますが、プランしている際は「そんなに使わないだろう」と「梅雨時ぐらいじゃないかな?」と思っていたのですが、実際に暮らし始めるとずっと使っています。2階にリビングがあり、リビング階段で各個室へ降りていくのですが、階段を登り切った所に物干し竿を付けてしまい、ほぼ毎日洗濯物がぶら下がっているため家族はのれんのようにくぐりながら行き来しているという状況になってしまっています。我が家の最大の失敗だったかなと思っていますので、使う場所と思っているより使うと考えていただいた方が良いのかなと思います。」

それからもう1つ、過乾燥対策としてお勧めしているのは、エアコンをダイキンの「うるるとさらら」を使うということです。

うるるとさららは、エアコンで唯一加湿する機能を持っているエアコンです。

給水は不要で、冬の外の空気の中の湿気を上手く取り込み、家の中に送り込んでくれるという仕組みの加湿方式になります。

またカビ対策についても、かなり考えられた仕組みが出来ているようですので、若干高くなりますが、こちらのエアコンを選定するのは有効かなと思います。

ただこれらだけでは、加湿量としては十分ではありませんが、過乾燥の感じは変わると思います。

そして、最後にお勧めしたいのは「壁に調湿機能を持たせる」ということです。

こちらに関しては、工務店・ハウスメーカーによって考え方は色々なので、何が絶対的な答えなのかは難しいところですが、私としては基本的には良いことだと思っています。

具体的には、断熱材に調湿機能を持たせる「セルロースファイバー」です。この断熱材についてはまた詳しく説明したいと思っていますが、新聞紙を粉砕してホウ酸で処理して燃えなくしたものです。



これを、壁に吹き込むという断熱材になります。

これに加えて、壁仕上げを「漆喰」にします。

高気密・高断熱こだわっている工務店では、セルロースファイバーと漆喰の組み合わせを選んでいる会社は結構多いです。

漆喰を使うことのほかのメリットについては、別な記事を参考にしてください。

この2つの組み合わせにより、壁が調湿機能を持つので、キッチンでお湯を使ったり、冬にお風呂に入った後、換気扇を回さずに扉を開けておくと、湿気が家の中に広がり壁が吸ってくれます。

そして湿度が50%程度で維持され、それ以上下がると逆に壁が湿度を放湿してくれるため、常にとても快適な環境に繋がります。

なお、セルロースファイバーで仕上げにビニールクロスを使用してしまうと、調湿機能が十分に生かせないので、調湿機能が生かせる仕上げ材を選ぶということが大切になります。

こういったことで、高気密・高断熱住宅の欠点である、冬の過乾燥対策に対応できるので、非常に快適な暮らしが実現できます。

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2021/04/14

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高気密・高断熱住宅の欠点とは
こんにちは、スタッフの小垣です。

新年度が始まり2週間が経とうとしていますが、お疲れなど出ていないでしょうか。


さて、今回は「高気密・高断熱住宅の欠点」についてお話したいと思います。

高気密・高断熱住宅には、基本的にはメリットばかりであり、デメリットはほぼ無いと言って良いと思います。

最大のメリットは、経済的に得だということです。

建築費については少し上がりますが、その分以上に光熱費が安くなります。住宅ローンを組むのであれば、通常は住宅ローンの支払額の増加分以上に光熱費が下がります。

第2に、ヒートショックリスクがなく、カビ・ダニ等のアレルゲンが発生しにくいので、健康に暮らすことができます。

第3に、クオリティ・オブ・ライフ向上するといっていいくらい、人生を快適に暮らすことができます。

これらのメリットについては、以前にご説明してきたとおりです。

このようにメリットばかりですが、デメリットは2つだけあります。

1つ目は、大したデメリットではないのですが、高気密・高断熱住宅は遮音性が高いため、とても静かな環境です。

これは基本的にはメリットではありますが、逆に言うと家の中で発生する音がちょっと気になります。

特にトイレの配置だけは気を使った方が良いのかなとは思います。
来客時にリビングの隣にあったりすると、なんとなく気まずかったりもします。

2つ目の方が、大きなデメリットですが、冬の過乾燥といって、室内が乾燥してしまうということです。

そのため、高気密・高断熱住宅は、調湿を考える必要があるのです。

では、どうして過乾燥が起きてしまうのでしょうか?

日本の冬は、多くの地域では、そもそも外気が乾燥しています。


普通に暮らしていても乾燥しがちではありますが、高気密・高断熱住宅に住むと、さらに乾燥してしまう理由は大きく2つあります。

1つは、通常はエアコンを使い、ガスファンヒーターや石油ストーブ等の燃焼系暖房機器(開放型暖房機器)を使わなくなるからです。

どういうことかというと、例えばプロパンガス。



このように、暖房すると同時に、化石燃料の燃焼は水蒸気を発生させますので、結果として加湿していることになっています。

高気密・高断熱住宅は、エアコンを使うため、これによる加湿がなくなります。

2つ目の理由は、高気密・高断熱住宅は、単純に「暖かい」から、ということなんです。

少し難しい話になりますが、湿度には、「絶対湿度」と「相対湿度」の2種類があります。同じ絶対湿度ならば、室温が上がると相対湿度が下がってしまい、乾燥を感じるのです。

高気密・高断熱住宅が過乾燥になるのは、こちらの方が要因としては大きいと思います。


では、高気密・高断熱住宅での過乾燥対策はどうすれば良いのか?

それについては、次回、お話できればと思います。


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