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2021/10/23

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住宅ローンの専門家に聞く④ 固定金利と変動金利どちらを選ぶべき?
こんにちは、スタッフの鈴木です。

今回でイエール赤羽根さんとのコラボは最終回となります。

高橋

最終回となる今回は固定金利と変動金利について、より詳しく伺いたいと思います。

赤羽根さん、よろしくお願いします。

 

赤羽根さん

固定金利と変動金利の商品性の違いとして、一般的なところから説明したいと思います。まず、変動金利は文字通り金利が変動するリスクがあります。借入期間は35年が一般的ですが、資金に余裕があって繰り上げ返済をして20~30年の間で完済できるような方におすすめの商品となっています。

固定金利に関しては35年間金利が固定されていますので、35年掛けてしっかりと返済していこうという方におすすめの商品です。

金利自体は底値と言われている時代なので、変動に関しても固定に関してもかなり低い金利になっていると思います。今のところ変動を選ばれる方が多いですが、コロナ禍でこの先の情勢が読めないという理由で固定金利を選ばれる方も増えてきています。

 

高橋

私のイメージでは予算的に厳しい方のほうが変動金利を選ばれる傾向があると思っていたのですが、今のお話ですと金銭的に余裕のある方が繰り上げ返済していく前提で変動金利を借りられるということですね。

予算的に厳しい方には固定金利をおすすめするのでしょうか?

 

赤羽根さん

そうですね、あとは審査にも違いがあります。変動金利ですと、今は通常ですと0.5~0.6%という金利が多いかと思いますが、審査上は今後金利が上昇してもその方が返済できるかどうかを見ています。そのため、3~4%の金利で仮に審査をしている金融機関が多いです。

そうすると、収入はそこまで多くなくて、お借入れ金額はかなり多い方ですと、大体年収の30~35%で設定されている返済比率の範囲から飛び出てしまうことがあります。

 

高橋

固定金利のほうが借入可能な金額は大きくなるんですね。

 

赤羽根さん

そうですね、固定金利のほうが借入金額を伸ばしやすくなります。

固定金利は金利が変動するリスクはありませんので、審査をする金利と実際の金利がイコールになります。



固定金利の例として、フラット35の金利ですと、1.32%で審査をすることになります。金利が低いですので、お借入れ金額を伸ばしやすくなります。そのため、お借入れがギリギリの方には固定金利がおすすめです。

 

高橋

固定金利というとフラット35が思い浮かびますが、民間の固定金利とフラット35の違いはありますか。

 

赤羽根さん

はい、まず金利が違います。少し前だとみずほさんだと1%を切るような低い金利でした。あとはフラット35ですと、全体の9割しか融資が受けられないです。残りの1割はどうすれば良いかというと、フラット35を扱う代理店が準備しているプロパーローンというものを一緒に組んでいただく必要があります。大体3%前後の金利で貸し出ししている金融機関が多いです。

例えば、みずほさんの固定金利と比較すると、みずほさんでフルローンを借りた場合は多少自己資金を出す必要がありますが、固定金利で1%となるので、先程フラット35だと1.32%と申し上げましたが、差が出てきてしまうと思います。

 

高橋

今のお話を伺うと、フラットよりも民間の固定金利のほうが良いように感じているのですが、フラットのメリットはありますか。

 

赤羽根さん

そうですね。自己資金をたくさん持たれていて固定金利が良い方ですと、アルヒさんの商品でスーパーフラットという商品があります。自己資金の割合に応じて金利が引き下がられるというものがあります。

以前ですと、スーパーフラット6~9という商品があったのですが、今は0.5刻みで6.5や8.5というものも出てきています。自己資金が1割あれば、スーパーフラット9が対象になり、2割あればスーパーフラット8が対象になるという仕組みの商品です。

細かい条件は異なってきますが、自己資金のある方はみずほさんの固定金利よりもアルヒさんのスーパーフラットのほうがおすすめの商品となっています。

 

高橋

以前の動画でフラット35のほうが属性的に多少融通が利くというお話がありましたが、いかがでしょうか。

 

赤羽根さん

条件的にはフラット35のほうが融通は利きますし、柔軟に対応してくれます。メガバンクだと勤務先の規模や年収、勤続年数等が審査で見られます。

フラット35の場合は勤続1年未満のかたでもお申込みできます。年収が低い方でも、奥様や親御さんと一緒にローンを組むこともできますので、非常に柔軟だと思います。

 

高橋

固定金利か変動金利かというところでいくと、例えば固定10年のような中間的な選択肢もあると思いますが、それを選ぶメリットはあるのでしょうか。

 

赤羽根さん

固定10年だと、住宅ローン控除だけ受けたいという方にはおすすめです。住宅ローンを固定10年で組んで、固定期間が終わった瞬間に完済するという方法です。

今は住宅ローンの控除が13年に伸びていますが、基本的には10年間住宅ローンの控除だけ受けて、完済する方にはおすすめですが、それ以外の方には正直あまりおすすめではないです。

あまり言うと銀行さんに怒られてしまうかもしれないのですが、大体のところが10年目以降かなり金利が上がってしまう金融機関が多いです。10年目までは0.6%で、11年目から1.3~1.5%というように大きく上がる金融機関が多いので、それであれば最初から変動金利にしたり、フラット35や固定金利にしたほうが良いのかと思います。私のお客様へは短期間の固定金利はおすすめしていないです。

 

高橋

金利変動リスクのヘッジには有効ではないということですね。

 

赤羽根さん

はい、125%ルールというものがあります。金利が上昇したとしても、125%を超える部分についてはすぐに返済額が上昇するのではなく、後の返済に回るというルールがありますので、短期間固定で変動リスクをヘッジする必要はないと思います。

また、今は変動金利が非常に低いので、11年目までに今の約3倍となる固定金利の数字にまで今後も金利が上昇するのかと考えると、そこまでの上昇はないと個人的に考えています。今の3倍の金利となると、住宅ローンの影響以外にも皆さんの生活を圧迫しかねないと考えています。絶対ではないですが、そうなることは考えにくいと思います。そのため、最初から変動金利もしくは固定金利のどちらかで組まれたほうが返済計画を立てやすいと思います。

ただ、地域によっては10年固定しか選択できないという地域もあります。変動金利自体を商品として置いていない、もしくは置いていたとしても金利を高く設定している金融機関もありますが、横浜エリアに関しては固定10年のメリットはないと思います。

 

高橋

今までのお話を伺うと、各状況に応じてだと思うのですが、ざっくりとした変動か固定どちらが良いのかという質問に関してはいかがでしょうか。

 

赤羽根さん

そうですね、各状況を同じだとすると私は変動金利が良いと思っています。理由としてはここ20年金利が変化していないので、今後急上昇するリスクも考えにくいと思います。過去にバブル期のような経済成長が見られた時期ですと金利は高かったですが、バブル期以降は低金利で横ばいなので今後もそれほどの急上昇はないと考えています。

もし今後日本経済が右肩上がりになっていけば、金利上昇の可能性はありますが、恐らく皆さんの収入もそれに伴って右肩上がりになっていくかと思うので、返済に困るということはないと予想しています。

 

高橋

私個人としては、どちらかというと変動のほうが良いと思っているのですが、コロナ禍で今後ハイパーインフレが起きる可能性があるのかないのか、本当のところはまだわからないですね。もう一つ前の話として、持ち家なのか賃貸なのかという議論がある中で、賃貸だとハイパーインフレリスクで家賃が上がるということがありますが、持ち家を選択し、固定金利を選択することでそのリスクをヘッジすることができると考えています。

 

赤羽根さん

そうでうね。一般的な保険と同じですね。金利上昇に備えて、その分利息を多く払うというのが固定金利なのかなと思います。固定金利のほうが今後のプランを立てやすいというメリットはあるので、お子さんが小さいご家庭だと、特におすすめです。

あとは収入が多い方で公務員や一部上場企業の方があえて、フラット35で組みたいという方を見受けられます。そういう方こそ、安定志向で固定金利を選択されている傾向もあるかと思います。

やはりそれぞれに良いポイントがあるので、一概には言いきれないですね。

住宅ローンももちろん大切ですが、高気密・高断熱な良い家を持つということが一番大切だと思いますので、住宅ローンはあくまで手段だと考えています。どの手段を選んでも最高のゴールにたどり着けばよいのかと思います。

 

高橋

それぞれの考え方ですね。ありがとうございました!
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2021/10/13

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住宅ローンの専門家に聞く③ 住宅ローンの基礎知識
こんにちは、スタッフの鈴木です。
少し肌寒くなってきて、ようやく衣替えができそうです。

さて、今回はイエール赤羽根さんをお迎えして、第三弾をお送りしたいと思います。

高橋

今回は新築ではなく、既存住宅の断熱リノベに関して伺いたいと思います。

なぜこのテーマかというと、当社に相談に来られるお客様は高気密・高断熱住宅にこだわりたいという方がほとんどですが、
今の日本の住宅マーケットにおいては高気密・高断熱、要は省エネ水準よりも高い性能の住宅に住みたいと思うと、
注文住宅で性能にこだわって建てるしか選択肢がありません。分譲住宅や賃貸住宅だとほぼ供給がありません。
そうすると、高性能な住宅に住める方は注文住宅を建てることができる経済力のある方に限定されてしまいます。

その状況が非常に残念だと思っていて、それに対して他に選択肢がないのかというと、既存住宅を購入して断熱フルリノベをする方法があります。
戸建てでも良いのですが、戸建てだとその後の経済的メリットがあまり大きくありません。
中古マンションを断熱リノベーションする方法だと、そこまで費用がかからないので経済的メリットが大きくなります。

予算が厳しい方には、中古マンションを購入してフルリノベ、つまり水回りから内装、断熱までを全てリノベーションする方法をおすすめしています。
その場合の住宅ローンの考え方について伺いたいです。

また、普通の性能の戸建て住宅を購入して、性能が低いために光熱費が高くかかってしまう等の理由で、
住宅ローンを抱えている中でリノベーションを検討されている方のローンの方策について伺いたいです。

まず、中古マンションを断熱フルリノベする際の住宅ローンについてですが、普通の住宅ローンを組んで中古マンションを購入し、
別途リフォームローンを組むという方法がこれまでは一般的だったと思うのですが、最近はその二つのローンを一体型にする方法があると伺いました。

 

赤羽根さん

そうですね、最近では一体型でリフォームローンを組まれる方が一般的になっています。注意点とすると担保評価です。
どうしても、不動産価格は地域の価格帯等から物件の価格が決まるので、フルリノベとなると1,000~2,000万円くらいの費用がかかる場合もあると思いますが、
価格の妥当性を金融機関が懸念材料とする場合もあります。また、金融機関によっては金額があまりにも大きいとそこまでは貸すことができないと言われてしまうケースもあります。

 

高橋

少し前までは、一体型のローンを扱う金融機関がかなり限られている印象でしたが、最近はいかがでしょうか。

 

赤羽根さん

そうですね、横浜エリアですとメガバンクや横浜銀行、静岡銀行も取り扱っています。
また、信用金庫も取り扱っています。かなり増えてきていますので、一体型にするからといって、金融機関の選択肢が狭まってしまうことはありません。

 

高橋

また、少し前まではリフォームローンの上限を決めている金融機関が多かった印象ですが、その辺りはいかがでしょうか。

 

赤羽根さん

厳密には分かり兼ねるのですが、担保評価の関係もあります。
あまりにも担保評価と住宅ローンの金額が乖離すると、万が一の場合に担保割れしてしまう可能性があるので金融機関の懸念事項になると思います。

 

高橋

なるほど。そうすると別途リフォームローンを組むよりもリフォーム一体型のローンのほうが有利かと思いますが、具体的にどのくらい有利なのでしょうか。

 

赤羽根さん

こちらの資料をご覧ください。


一体型の場合ですと、金利が住宅ローンの金利になるので大きなメリットになります。
住宅ローン金利が0.475%の場合には、リフォーム部分についても0.475%になります。
全体が5,000万円の借り入れのうち、1,000万円がリフォーム費用の場合ですね。月々の返済額が129,241円、総返済額が54,281,232円になります。



リフォームローンを使った場合は、リフォーム融資金利1.7%(横浜銀行のもの)、借入期間15年、その他は先程と同じ条件になります。

月々の返済額が103,392円、4,000万円に対しての返済額になります。
リフォームローンの月々の返済額が62,978円になり、15年続きます。

これを比較すると、差額は479,925円になりますのでリフォーム一体型のほうが約50万円お得になるという計算になります。
住宅ローンの総返済額が43,424,985円、リフォームローンの総返済額が11,361,172円になります。総額としては54,761,157円になります。


リフォームローンを住宅ローンと併用で組む場合は物件を自己所有にする必要があることが注意点です。
多くの人は今、賃貸住宅等にお住まいで住宅ローンが自己所有にすることでそこから支払いが始まります。
賃貸は賃貸料を払わなければいけない、つまりダブルローンが一時的にかかってしまいます。
リフォームの工期にもよるが、長すぎると大変になると思います。自己所有にしてから、リフォーム工事が始まるので注意点になります。

あとは、細かいことなので全て把握しきれていない部分もありますが、リフォームローンだと登記や火災保険等は別途入らなくても良くなる場合があります。
大抵の方は火災保険に入る方が多いと思いますが、そういったところを含めると差額は詰まってくると思います。

それを考慮しても、約50万円の差があるのでリフォームローン一体型がお得だと思います。

 

高橋

リフォームローンだと最初の15年間は負担が重くなるということですよね。
一般的には子育て等でお金がかかる時期に返済額が大きくなるということなので、子育て世代にとっては厳しいかと思います。

 

赤羽根さん

そうですね。あとは、金額以外にも中古物件を購入する場合に、不動産会社からも注意点があるかと思いますが、旧耐震・新耐震というポイントがあるかと思います。

昭和56年5月31日以前なのか、6月1日以後なのか、建築確認申請証の日付によって基準が変わります。中には旧耐震だと融資ができない金融機関もあります。

 

高橋

リフォームローン一体型が使える金融機関が増えてきたことによって、昔に比べるとやりやすくなってきたということですね。

 

赤羽根さん

そうですね、一般的になってきていると思います。古い物件だとしても立地が良ければ、特にマンションだと頑丈に作っていますので、
築20~30年のものだと外観は古くなってしまうというデメリットはありますが、中をリノベーションするという選択肢は充分考えられると思います。

 

高橋

個人的には内装や水回りを好みに変えることができるので、それもメリットになるかと思います。

断熱性能に関しても、普通の新築マンションよりも高い性能にすることが可能だと思うので
特に予算的に高性能住宅を諦めている方には中古のマンションを買って、断熱フルリノベというのは有力な選択肢かと思います。

 

赤羽根さん

例えば、新築で駅近という条件だとなかなか難しいですが、中古マンションのフルリノベだと実現可能ですね。

 

高橋

次の質問ですが、分譲の戸建て住宅を購入したものの、“こんなに寒いと思わなかった。
住宅ローンはあるし、どうしよう。”という方が住宅ローンはあるが、追加で断熱リノベーションもしたいという方はどのようにすれば良いのでしょうか。

 

赤羽根さん

方法は2つあります。今の住宅ローンを他行へ借り換えし、そのタイミングで住宅ローンとリフォームローンを一体にした借り換えリフォームローンを借りる方法と、
リフォームローンを追加で借りる方法があります。

まず、借り換えリフォームローンについてですが、条件といて今組んでいる住宅ローンの金利が高ければメリットが出ますが、
そこまで高くない金利だとメリットが出ません。
借り換えには手数料や保証料が必要になるので、借り換えることによってメリットがあるかどうかという見極めは必要です。

リフォームローンについてですが、金額によって変わってきます。リフォームローンのほうが住宅ローンよりも金利が高くなるので、
500万円程度の少額だと問題はないかと思いますが、1,000万円を超えるリフォームだとリフォームローンの高い金利で借りるデメリットがあります。
そう考えると、今住宅ローンは低金利で借りているけれども、借り換えをしてリフォーム一体型のローンを組むという選択肢もあります。

 

高橋

当初の15年の支払いでいうと借り換えてしまったほうが、将来の毎月の返済額を均一にできるので、
直近の返済額が高くなるのがきついという方には借り換えもひとつの方法ということですね。

 

赤羽根さん

そこで注意していただきたいのが、残年数ですね。もしリフォームを検討したときの残年数が20年だとすると、
それと同じ年数でしか借り換えられない場合もあれば、借り換えだと25年で借り換えられるところもあります。
もし20年のままだとすると、リフォームローン一体型とリフォームローンを別途借りた場合の返済額があまり変わらないです。比較して、検討していただきたいです。

 

続きは次回、最終回でお伝えします!
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2021/10/05

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住宅ローンの専門家に聞く② 住宅ローンの基礎知識
こんにちは、スタッフの鈴木です。
全5回でお送りする住宅ローンの基礎知識、今回は第2弾です。

赤羽根さん

続いて、つなぎ融資についてです。つなぎ融資とは本体の住宅ローンとは別に組むようなイメージになります。こちらをご覧ください。


こちらは住友信託銀行の金利に基づいていますが、通常の住宅ローンが0.41%、つなぎ融資の金利が2.6%になります。
お借入れ金額は5,000万円、つなぎ期間は半年、分割融資の条件と金利以外は同じです。

月々の返済額が127,813円になり、先程より少し下がっています。住宅ローンの総額としては53,681,798円になります。
つなぎのほうが金利は高くなるので、半年間の利息としては108,333円かかります。
つなぎの場合は月々のお支払いはないですが、半年間で計算すると月々108,333円かかってきます。
それをもとに計算すると総額が54,441,796円になります。つなぎ融資を使う場合だと、今回の場合はつなぎ融資手数料が10万円(税別)かかってきます。
つなぎ融資商品によって手数料は違いますが、10万円という手数料が一般的です。

 

先程の分割融資とつなぎ融資では利息の支払い方が違います。

通常だと、つなぎ融資ですと住宅ローンが融資されたタイミングで清算になるので月々の利息はなくなります。
例えば、最後に住宅ローン融資が5,000万円融資されたタイミングで、半年間のつなぎ融資の利息と手数料を差し引いて融資する金融機関が多いかと思います。
また、つなぎ融資を使う場合、どれだけの期間をつないだとしても35年という返済期間が短くなることはありませんので、そこはつなぎと分割の違いになると思います。

 

金額差について比較すると、分割融資金利0.475%の場合と、つなぎ融資で住宅ローン0.41%、つなぎ融資金利2.6%の場合で総額が104,655円違います。
ぱっと見、約10万円の差なので普通に考えれば大きいと思いますが、35年間で10万円の差と考えるとごく僅かかなと思います。
今回の場合ですと、分割融資のほうが住宅ローン組む際に104,655円お得になりますが、35年で考えると月250円の差なので、差としてはほとんどないと思います。

例えば、これが分割融資金利0.475%ではなくて、0.5%になると恐らくつなぎ融資を使った場合のほうが総額としては低くなるかと思います。
地域性やそれ以外の要因があるので、ケースバイケースでどちらがお得なのかは変わってくると思います。一概にどちらがお得とは言い難いです。

 

高橋

経済的な損得以外に手続きの煩雑さの差はいかがでしょうか。

 

赤羽根さん

金融機関によって差が出てくる場合がありますが、分割融資の場合は金消契約といって銀行との契約が1回で良いところもあれば、
つなぎと本体の契約、合計2回しなければいけないところもあります。

金融機関さんによっては土地の決済時・着工時・上棟時・完工時、という4回行かないといけないケースもあります。
お客様の状況によってもどの金融機関が良いのはというのは分かれてきますので、最初の手間は違いますが、
35年間の経済的な比較で条件が良いところを選んでいただくのが良いかと思います。

 

高橋

なるほど。次に住宅ローンを使う場合の流れやスケジュールについて伺いたいです。

 

赤羽根さん

通常はまず金融機関の選定から始めます。
一般的には恐らくインターネットで調べて、“金融機関とはどういうところがあるのかな?金利はどうなっているのかな?団体信用生命保険の内容はどうなっているのかな?”
というところを見られると思います。
例えば、横浜エリアだと20~30の金融機関の選択肢がありますので、細かい内容をお客様に見極めていいただくのは非常に大変かと思います。

なので、我々はご相談いただいた場合にはその方にどの金融機関がマッチしているのかを出させていただいております。
まずは、なるべく金利が低いところをご提案させていただき、その後に団体生命保険等の内容でご提案をさせていただいております。

 

金利や条件は事前審査(仮審査)をしていただかないと細かい条件が出てこないので、それを申し込んでいただきます。
事前審査の結果は早いところだと2,3営業日、ネット銀行だと2週間前後かかります。
そこで金利条件や保証料、手数料等を比較し、団体信用生命保険も見比べされる方もいらっしゃいます。
そこから、1本に絞って、正式審査に臨んでいただきます。正式審査は窓口で申し込みをするところが一般的になります。
その回答が2,3週間、長いケースだと1か月かかります。
一般的な金融機関ですと、事前審査が通っていて、事前審査から正式審査を出すタイミングで特に状況が変わっていなければ事前審査の結果が引き継がれる形になります。
融資が受けられることになると、金銭消費貸借契約を銀行と結びます。
土地からのお客様ですと、土地決済融資、着工融資、上棟融資、と住宅ローンの実行が続いていき、完成すると完工金の決済が行われます。

 

高橋

事前審査の段階で必要なものは何がありますか。

 

赤羽根さん

必ず必要なものは運転免許証、保険証、源泉徴収票の3点です。土地を購入する場合は土地のチラシです。
価格や住所、概要がわかるものが必要です。建物についても見積やプランが必要になります。

 

高橋

一般の方が住宅ローンで借りられる金額を知りたい場合には事前審査を受けるために仮のプランを用意して事前審査を受け、
そこで予算を把握した上で土地を探して、正式な審査を受けるという流れでよろしいでしょうか。

 

赤羽根さん

そうですね。あとは工務店やハウスメーカーによって、30坪のお家を建てたいといった場合の大体の予算は決まっていると思います。
また、土地からの方だとエリアごとに金額の目安は出てくるので、それを元にしていただくのが良いと思います。
あとは年収によって返済能力があるのかどうか、住宅ローンを組める金額と返済できる金額は違うと思いますので、そこを調整していただくのが良いと思います。

 

高橋

おっしゃる通りですね。当社のお客様にもFP診断をしていただく場合には返せる金額と借りられる金額の両方を見ていただいたほうが良いですよとアドバイスしています。

 

次回、第3弾も是非お楽しみに!
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