2021/02/07
スタッフブログ
高気密・高断熱住宅に住むと健康寿命が延びる?
最近はセミナー実施に向けて、高橋が動き始めております。
皆さんには、ぜひご参加いただけますと幸いです。
さて、今では「ヒートショック」という言葉は、だいぶ知られてきたかと思いますが、家の中の室温差に起因して、心臓や脳に負担がかかることを言います。
1番多いのは、冬にお風呂に入る時です。
性能が低い家では脱衣室やお風呂が寒く、服を脱いだ際に鳥肌が立ち血圧がが急激に上がります。その状態で、熱いお湯にドボンとつかる、そうすると一気に血圧が下がります。
このように、血圧が急上昇したり下がったりすることが、心臓や脳にはかなり負担をかけていることになります。
こちらの厚生労働省のデータ「月別溺死者数(平成20年)」をご覧ください。
溺死とは、夏に海水浴場等で溺れて亡くなること、とイメージされる方が多いのではないでしょうか。
実は夏に溺死する方は少なく、圧倒的に冬に亡くなる方が多いことが分かります。
その場所というのが、家庭のお風呂なのです。
浴槽に浸かった状態で血圧が下がり、気を失ってしまい溺死してしまう、ということです。
こちらは、家庭の浴槽での溺死者数の推移を表しています。
日本の住宅の性能は、年々上がってきているため、溺死者数も減っているかと思っていましたが、そうでもないようです。
平成27年・28年とさらに増えており、これは高齢化が進んでいるのも大きな要因かとは思いますが、このような状況です。
消費者庁のプレスリリースでは、入浴中の急死者数は19,000人となっています。
2019年の交通事故死亡者数が3,200人程でしたので、6倍くらいに当たるのでしょうか。
家の外を歩くよりも、家の中のほうが遥かに危険ということなのです。
そして、さらにこの何倍もの方々が命を取り留めても、半身不随など健康寿命を縮めてしまっているということです。
ヒートショックは寒い地域の話と思われているのですが、実はそうではありません。
こういった温暖な地域で、むしろ発生率が高くなっています。
逆に北海道・青森などの寒い地域では、あまり起きていません。
これは高気密・高断熱住宅が普及しているため、家が暖かく室温差がないため、ヒートショックが発生していない、そういうことになります。
「脱衣室の温度が2度高くなると介護期間が4年短くなる」という調査結果があります。
また「断熱改修工事で室温が上がり、こたつが不要になった家では活動量が有意に増加」とあります。
こちらも高齢者の話ではありますが、健康寿命を伸ばすには有用かと思います。
さらに「1℃暖かい家の人の脳神経は2際若い」とのことです。
また「断熱改修後に起床時血圧が有意に低下」するとの結果も出ています。
「足元が寒い家では、さまざまな疾病・症状を有する人が有意に多い」
こちらからも、家の性能が悪いと色々な病気になりやすい、ということが分かります。
平均寿命と健康寿命の差についてですが、ご存知の通り、日本はとても平均寿命が長い国です。
ところが健康寿命については、他の国とあまり変わらないのです。
健康寿命を失ってから亡くなるまでの期間、あまり幸せではないシニアライフを送っている方々が非常に多い、こちらの方が他の国より顕著になっています。
どうして健康寿命を失っているか?
第2位の脳卒中についてですが、前出のヒートショックで、お風呂で倒れることによって、結果として半身不随になっている方々が、一定の割合いると思われます。
家の性能不足に起因して、健康寿命を失っている方々が、かなりの人数に上っているということになります。
これらのことから、断熱・気密性能を引き上げることが必要になります。
若い方々でも、老後の健康を考えると、充分な断熱・気密性能を確保することが大切だと思います。
また、ご両親の住まいについても、考えた方が良いと思います。
性能が低いままだと、早い段階で施設に入らないといけない、介護が必要になってしまうリスクが高くなってしまいます。
古い性能の低い住まいをどうしたら良いのか、ということですが、断熱フルリノベを行うことが理想です。でもそこまでしなくても、窓にインナーサッシを入れるだけで居住環境は劇的に変わります。
最近は、かなり安くて良いものが出てきています。
家じゅうの窓にインナーサッシを入れると、劇的に冬暖かく、夏涼しい住まいに変わります。
ぜひご家族で話し合ってみてください。
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