2021/04/14
スタッフブログ
高気密・高断熱住宅の欠点とは

新年度が始まり2週間が経とうとしていますが、お疲れなど出ていないでしょうか。
さて、今回は「高気密・高断熱住宅の欠点」についてお話したいと思います。
高気密・高断熱住宅には、基本的にはメリットばかりであり、デメリットはほぼ無いと言って良いと思います。
最大のメリットは、経済的に得だということです。
建築費については少し上がりますが、その分以上に光熱費が安くなります。住宅ローンを組むのであれば、通常は住宅ローンの支払額の増加分以上に光熱費が下がります。
第2に、ヒートショックリスクがなく、カビ・ダニ等のアレルゲンが発生しにくいので、健康に暮らすことができます。
第3に、クオリティ・オブ・ライフ向上するといっていいくらい、人生を快適に暮らすことができます。
これらのメリットについては、以前にご説明してきたとおりです。
このようにメリットばかりですが、デメリットは2つだけあります。
1つ目は、大したデメリットではないのですが、高気密・高断熱住宅は遮音性が高いため、とても静かな環境です。
これは基本的にはメリットではありますが、逆に言うと家の中で発生する音がちょっと気になります。
特にトイレの配置だけは気を使った方が良いのかなとは思います。
来客時にリビングの隣にあったりすると、なんとなく気まずかったりもします。
2つ目の方が、大きなデメリットですが、冬の過乾燥といって、室内が乾燥してしまうということです。
そのため、高気密・高断熱住宅は、調湿を考える必要があるのです。
では、どうして過乾燥が起きてしまうのでしょうか?
日本の冬は、多くの地域では、そもそも外気が乾燥しています。
普通に暮らしていても乾燥しがちではありますが、高気密・高断熱住宅に住むと、さらに乾燥してしまう理由は大きく2つあります。
1つは、通常はエアコンを使い、ガスファンヒーターや石油ストーブ等の燃焼系暖房機器(開放型暖房機器)を使わなくなるからです。
どういうことかというと、例えばプロパンガス。
このように、暖房すると同時に、化石燃料の燃焼は水蒸気を発生させますので、結果として加湿していることになっています。
高気密・高断熱住宅は、エアコンを使うため、これによる加湿がなくなります。
2つ目の理由は、高気密・高断熱住宅は、単純に「暖かい」から、ということなんです。
少し難しい話になりますが、湿度には、「絶対湿度」と「相対湿度」の2種類があります。同じ絶対湿度ならば、室温が上がると相対湿度が下がってしまい、乾燥を感じるのです。
高気密・高断熱住宅が過乾燥になるのは、こちらの方が要因としては大きいと思います。
では、高気密・高断熱住宅での過乾燥対策はどうすれば良いのか?
それについては、次回、お話できればと思います。
https://www.instagram.com/house_consul/