2021/07/16
スタッフブログ
YKKAPさんに聞く良い窓の選び方③
いよいよ、夏本番。
どうか熱中症にお気を付けください!
さて、今回はYKK APさんとの対談、第三弾です。
高橋
➢日本の住宅の断熱性能は玄関が弱点だという話を聞くのですが、いかがでしょうか?
石川さん
➢そうですね、断熱にこだわった玄関では、当社の商品は2~3種類ございます。
玄関のそのものの性能もすごく大事です。
それに加えて、玄関は1日で何回も開くので、玄関ドアの性能以上に冬は寒く感じる人が多いと思います。引き戸であればさらに寒いですね。
そのため、玄関ドアの性能はもちろん、それに加えて、玄関とリビングとの間を仕切れるような設計をされた方が良いかなと、個人的には思います。
米山さん
➢最近の間取りは開放的なものが多くなってきています。
そのため、玄関の性能の重要性に対する意識が、昔に比べると、変わってきたなと感じます。
石川さん
➢昔の間取りは玄関を開けると階段がありますよね、そうなると冷たい空気が家の中を駆け巡る設計になってしまっています。そのため、そこにドアを置くとか、リビングにドアを置くプランが増えている理由も、そこで遮断出来るという理由が大きいかと思います。
米山さん
➢リビング階段の上から冷気が降りてくるという傾向があります。
建物全体の性能が良ければ良いのですが、1階だけに部分的な断熱をして2階が手付かずの場合は、結局冷気が降りてきてしまうことになります。結局2階にドアを付けることになるという話もよく聞きますね。
石川さん
➢リビングに階段がある家が流行りだからと取り入れてしまうと、家の性能が足りていないと暖房も冷房も効かない家になってしまいますね。
断熱性能をきちっとした上で、玄関の性能はもちろん、且つリビングと玄関を遮断するような設計をすると、リビング階段も快適になるのかなと思います。
高橋
➢窓を例えば、APW330を選んだ場合、それと組み合わせるべき玄関はどれになりますか?
石川さん
➢もちろん、玄関も性能が良い方がいいのですが、APW330とよく組み合わされているのは、VenatoD30ですね。
高橋
➢D2仕様とD4仕様の違いは何ですか?
石川さん
➢扉自体は一緒です。主に枠の断熱性能の違いになります。
高橋
➢先ほど、日射取得・日射遮蔽のお話がありましたが、YKK APさんのアウターシェード等の商品について教えていただければと思います。
石川さん
➢アウターシェードと外部ブラインドの商品がございます。
左側のアウターシェードは、日射取得型の窓に付けていただき、真夏の日射遮蔽に使っていただく形になります。6割程度の熱をカットすることが出来ます。
右側の外部ブライドという商品ですが、窓の外側にブラインドが付いています。部屋の内側にブラインドを付けている方がほとんどだと思いますが、ブラインド自体が熱くなってしまい、その熱で窓際がすごく熱くなってしまっています。原則として、日射による熱を遮断する設計をする場合は、ガラスの外側に設定することが望ましいです。
高橋
➢アウターシェードと外部ブラインドでは、値段はだいぶ違ってくるのでしょうか?
石川さん
➢アウターシェードはお手軽で数万円からあるので、南面や西面に付けていただければと思います。一方ブラインドのメリットは、光の調整や通風のコントロールが可能なところですね。
高橋
➢今度はリノベーションについて、お話をお伺いしていきたいと思います。
古めの戸建住宅だとアルミの単板ガラス、良くてもアルミのペアガラスだと思うのですが、そういった窓と最近の窓の性能だと、どう違うのでしょうか?
米山さん
➢こちらはカタログですが「窓はここまで進化した」と整理されております。
今の最高水準の窓「樹脂フレーム+ダブルLow-Eトリプルガラス」ですと、1960年代頃比べて7倍もの断熱性能がアップしております。もう少しスタンダードな窓ですと「樹脂フレーム+Low-E複層ガラス」になり、約4倍の性能になります。
また、現在の新築住宅でスタンダードに使われているのは「アルミ樹脂複合フレーム+複層ガラス」でして、大体2倍の性能になるかと思います。
高橋
➢築40年程の戸建やマンションについて、窓の断熱リノベっていうと、どのような選択肢があるのでしょうか?
米山さん
➢窓は熱的には最大の弱点です。しかし裏返すと、窓さえ何か手当てをすると、弱点はある程度防ぐことが出来ると言うことになります。
一般的に夏は74%、冬は52%もの熱が窓から出入りしていますので、窓の断熱リノベを実施することは効果が高いことが分かります。
石川さん
➢この数字は、実はアルミ複層ガラスなんです。築40年くらいですと、アルミの単板ガラスが一般的ですから、この数字はもっと大きくなります。
米山さん
➢そもそも、窓ってリフォームできるんですか?とよく聞かれるのですが、出来ます。
やはり、住みながらでコストパフォーマンスが高く、しかも効果が高い商品を望まれると思うのですが、そうなると内窓設置が一番効果が高くなります。ただ、内窓設置の場合は、窓を開ける際に、2枚の窓を開けなければならなくなります。
それに対して、外窓交換(カバー工法)という方法があります。これは今ある窓のガラスの戸だけを外して、新しい窓を枠ごと入れるというものです。そのため、窓の大きさが少し小さくなってしまいます。
ちなみに、当社は外窓交換に凄く力を入れております。外窓交換でトリプルガラスの樹脂窓に取り換えられることもできます。
高橋
➢断熱性能でいうと、外窓と内窓はどうなのでしょうか?
米山さん
➢外窓交換では、はめ込む窓の種類を選ぶことが出来るので、その窓によって変わってきます。内窓について素材は樹脂になり、従前の窓の結露等も減らすことが出来ます。
この続きは第四弾でお送りします!