無料相談・来店予約

スタッフブログ

STAFF BLOG

ホーム

>

スタッフブログ一覧

>

スタッフブログ詳細

2021/08/18

スタッフブログ

日本ボレイト浅葉健介社長に聞く シロアリの対策のポイント①

こんにちは、スタッフの鈴木です。

今回は日本ボレイト株式会社の浅葉社長に聞く、シロアリ対策のポイントです。

前半と後半に分けてお伝えしたいと思います。

 

高橋
今回は日本ボレイト株式会社浅葉健介社長にお越しいただいています。よろしくお願い致します。
シロアリ全般についてお話を伺っていきたいのですが、まず日本の一般的なシロアリについてご説明をお願いできればと思うんですけれども。

 

浅葉社長
はい。日本でシロアリと一口で言うと、大体土壌に生息しているシロアリのことを言うのですけれども、日本に生息している土壌性の地下シロアリはヤマトシロアリとイエシロアの2種類がいると考えていただければと思います。

ヤマトシロアリというのは全国にいる一般的なシロアリです。イエシロアリというのは世界最凶の一種ともいわれているシロアリです。なので我々も、もしシロアリの被害があった場合にはヤマトシロアリなのかイエシロアリなのかを把握し、それで駆除をどのようにするか計画を立てていく必要があります。

 

高橋
世界最凶ってなにが最凶なんですか。

 

浅葉社長
加害力ですね。イエシロアリというのは英語ではFormosan termiteといって、台湾シロアリと言われているんですね。台湾由来のシロアリです。相当やばいということで、アメリカでも物凄い被害があります。

 
高橋
日本では寒いところではそんなに被害がないイメージがありますが、気候区分でいうとどのくらいの地域までがシロアリに注意したほうが良いですか。


浅葉社長
シロアリというのはやはり暖かい地域の方の活性度が高いので、おっしゃる通り沖縄や鹿児島のほうが活発です。喰うスピードも速いです。
しかし、ヤマトシロアリは北海道の北部を除く、全国に分布していますので、どこだと安全ということはまずないです。


高橋
札幌までを含めてということですね。

 
浅葉社長
一方、世界最強の一種のイエシロアリは寒さに弱いので関東から西の暖かい地域に生息をしているということになります。



高橋
地図で見ると東京や大阪がちょっと微妙ですね。

 
浅葉社長
やはり暖かい海側・南側のほうが被害が出ていますね。赤いラインは生息しているところではなく、被害が確認されたところになりますので、実際の生息はその北側になります。これをイエシロアリ前線といって、私が業界に入った20年くらい前は伊豆半島あたりでした。それが、地球の温暖化が関係しているのか、あるいは高気密・高断熱化が関係しているのか、どんどんイエシロアリ前線が北上していって、今最北の生息地は茨城県になります。

 

高橋
被害でいうと、さいたま市あたりは地図上では微妙かなと思いますが、いかがでしょうか。

 
浅葉社長
このイエシロアリ前線は北上する傾向にありますので、今いないからといってイエシロアリのケアをしなくて良いという考えは辞めたほうが良いです。必ず家を建てたら、そこから何十年も住むわけですから、その時にはイエシロアリ前線に入る恐れがあるので、シロアリ対策はやっていかなきゃいけないと思います。
例えば、この地図で北海道だったら、イエシロアリがこれから100年以内に北上するかといったらそれはわからない。

 
高橋
まあ、防蟻処理については後程具体的に伺いますが、ヤマトシロアリとイエシロアリで対応が変わってくるっていうわけではないという理解でいるのですが。


浅葉社長
はい、予防的にはある程度同じく考えていただいて、ただイエシロアリのほうはもうちょっと強めにケアをしたほうが良い。駆除になったら、今度は多少やり方が違うんですよね。

 
高橋
わかりました。現在の、建築基準法で要求されているシロアリ対策はどういった内容になっているのでしょうか。



浅葉社長
はい、地面から1メートル以内の木部に対して何らかのシロアリ対策をしなさいというように決められています。ずっと日本ではそれで対策をしていたんですけれども、最近になって品確法という法律ができました。この品確法による住宅性能表示制度において、より事細かく決められています。



高橋
そうすると、制度的には建築基準法で要求されているのはかなり曖昧で、性能評価を取ろうと思うと要求されているのはかなりきちっとしたルールがあると。

 
浅葉社長
はい、住宅性能表示制度の劣化対策等級1,2,3とあるんですけれども、1が建築基準法と同レベルという建付けにはなっています。ただ、建築基準法はざっくりと1メートルには何かしろと書いてあるだけなので、それこそ塩水撒いて「これが防蟻だ」と言ったらそれが防蟻になってしまうんですね。だけど住宅性能表示制度だと、どこそこの指定の認定薬剤を使わなければいけないなど、かなり細かく決められています。


高橋
具体的に一般的な防蟻処理はどんなことをやるんですか。

 


浅葉社長
大体ですね、この写真のように木部の下のほうに薬剤を塗布する方法が一般的です。

 
高橋
これはどういう薬剤なんですか。


浅葉社長
日本の防蟻対策の闇なところだと思うのですが、虫がいないのに合成殺虫剤を使うんですよ。合成殺虫剤というのは有効成分が農薬登録されているものになりますので、イメージ的にまず身体にも悪そうだなと思いますよね。
地面から1メートルまでというのは昭和46年、1971年に制定されたんですけれども、その頃はそれまでは予防という概念がなかったんですね。シロアリが出たら、駆除ということをやっていました。建築基準法に1メートル以内に予防措置を取りなさいよといったら、駆除で使っていた薬剤を使うようになってしまったんですね。


高橋
そういう歴史なんですね。具体的にはどう身体に悪いんでしょうか。


浅葉社長
色々あるんですが、一番客観的でわかりやすいのは消費者庁と国民生活センターが開設しているWebサイトで事故情報データバンクシステムというのがあります。全国のクレームや事故・トラブル等の報告されたものが登録されていて、データベースになって見られるようになっている。
検索窓が出てきますので「シロアリ」といれていただくと、ずらーっとたくさん出てきます。そうすると、目が腫れたとか、喉が痛くて住めなくなったとか、様々な健康被害の事例が出てきます。



高橋
これが先程のオレンジ色の薬剤に起因しているということですか?

 
浅葉社長
ただ、それが本当に因果関係があるかというのはわからない。そこに報告をしている人はシロアリの薬剤が原因だと考えて、訴えている。

 
高橋
健康以外にもこの合成殺虫剤の防蟻処理っていくつか問題があるのかと思いますが。

 
浅葉社長
そうですね。合成殺虫剤の問題は私は3つあると思うんですね。まず、1つ目が「健康被害」。2つ目が、「ネオニコチノイド」という問題があります。

 

読んで字のごとくですが、ニコチンに似せて、ネオ=新しく、新しくニコチンに似せたニコチン様の殺虫剤なんですね。ニコチンというのは猛毒で人体にも猛烈に悪い。タバコは吸うのは良くても、食べちゃいけない。毒性がありますから。その人間に対する毒性を取って、化合したんですよね。これが猛烈によく効いて、世界中で農薬でよく使われたんですよね。ただ、これを使ったら世界中のミツバチがいなくなったんですよ。ただ、これ因果関係はまだはっきりわかっていないんです。だけれども、世界中のミツバチがいなくなったのは、ネオニコチノイドのせいだと考えられていて、EUを中心に世界中で農薬として使えなくなっているんですよね。

 
高橋
日本ではまだ許されているんですか。


浅葉社長
日本では農薬の残留基準が緩和されたりしてしまってですね、世界中で使えなくなったネオニコチノイドが日本で使われているような。悪い意味で日本らしい。


高橋
なるほど、住宅とは別の話ですがそういったところがあると。



浅葉社長
タバコって、子どもは吸っちゃいけないじゃないですか。あれなぜかって言いますと、これ受け売りなんですけども、ニコチンが脳の発達を阻害するらしいんですね。なので、先進諸国ではタバコというのは脳が大きくなってから、脳が発達しきってから吸いましょうということになっているわけなんですけれども、このネオニコチノイドもニコチンに似せて合成されているので同じような作用があるだろうと医学界から警鐘が鳴らされているんですね。
実は日本で使われているシロアリの薬剤の70~80%がこのネオニコチノイドだと言われています。ただ、これもきちんとした調査データがあるわけではない。我々の業界ではそのように考えられている。
3つ目は効果の持続性がないということです。先程、申し上げたように農薬は化学的に非常に不安定に合成されていますから、分解されるようになっているんですね。そうじゃないと、残留農薬として食卓にあがってしまうわけです。
その同じ有効成分を使って、先程の写真のオレンジ色にように塗っていくんですが、やはりもたないんですよね。農薬というのは畑とかに撒いたら、10日くらいでなくなっちゃうんですよね。紫外線だったりで。じゃあ、紫外線があたらない壁の中にやったとしても、まあもたないですよね。
そんなにもたないんですけれども業界では5年ごとに再処理しましょうというようになっています。ということは、効果をずっと持続するためには5年ごとに再処理しなくてはいけないんですね。この再処理には数十万円かかります。そして、もしかしたらお子さんの脳の発達に悪影響を及ぼすかもしれない。

 
高橋
人が住んでるところに再処理を行うということですね。


浅葉社長
再処理は床下に潜って、大引きという見える土台に薬剤を吹き付けていくという方法が一般的です。

 
高橋
素朴な疑問なんですが、地盤面から1メートルの高さをというところに当初、防蟻処理をしていたと。再処理するのに壁があって、断熱材があって、この部分ってどうするんですか。

 
浅葉社長
さすがですね。そこも問題なんですけれども、先程の写真で見たようにオレンジ色に染められた柱というのは家が出来上がったら断熱材が入って、外壁、内壁が出来るともう触れないんですよね。
そこで5年でなくなってしまったら、もう手の付けようがないんですね。5年ごとに壁を壊して断熱材を引っぺがして、薬剤を塗って、またやるなんて日本でそんなのは1棟もやってないはずなんですよね。ということは5年も経てば、建築基準法で定められた箇所は効果が0ということになってしまう。もう床下しかできないんですね。なので、薬剤が今の日本の建築様式についていけなくなってきているんですね。昔は断熱材なんて入ってなかったので、外壁から穴をあけてシューッと吹いていた歴史もありますが、今はもうそれが出来ないですからね。

 
高橋
かなり色々と問題があるのはわかりましたけれども、じゃあ他に方法はありますか?


浅葉社長
大きくご紹介したいのは2つですね。まず、工場処理材を使うということです。

 

写真のように木材に穴がいっぱい開いている、これをインサイジング加工というんですね。工場で穴をばーっと開けて、窯に入れて薬剤を加圧注入したりですね、あるいはインサイジング加工して、薬剤が溜まっているプールにドボーンと入れたり。また、あるいはインサイジング加工した木材に油に溶かした殺虫剤をシューっと吹いてですね、養生と言って中にしみ込ませるような養生期間を置いて出荷する。こういったものがありますね。



この工場処理剤というのは、材表面から結構奥まではいるんですね。少なくとも1センチは入っているということですから、性能が非常に安定しているということがいえると思います。メリットとしては、そういった安定している。ここが薄いとか、これをやり忘れたというのがないわけですよね。あとは材の表面から10ミリ入っているのでしっかり処理されているということになるかと思います。


高橋
加圧注入材=ACQは工場処理剤のカテゴリの中に入ってくるのでしょうか。

 
浅葉社長
はい。ACQというのは緑色をしている特徴があるんですけれども、あれは酸化銅と第四級アンモニウムを工場で窯に木材を入れて、しっかりと加圧・圧力をかけてしみ込ませたという方法です。ACQは銅ですから、無機化合物ですから、非常に安定しています。何年か経ったらなくなっちゃうというものではありませんので、ACQというのは非常に良いんじゃないでしょうか。


高橋
もう一つの方法というのが、ホウ酸ですか?

 


浅葉社長
効果が長持ちするという意味でいうと、ACQとホウ酸処理という方法になります。ホウ酸というのは自然素材でですね、アメリカのカリフォルニアとかに鉱脈があって1900万年前に堆積したと考えられているんですけれども、それを掘ってきて精製して使われます。
例えばグラスウールの原材料だったり、ガラスだったり、こういったノートパソコンの液晶だったり、工業的には様々な使われ方があります。また、農業では肥料として撒かれていて、日本でも年間畑に3千トン、世界では6万トン撒かれていたりします。あとは、建築でいうとセルロースファーバーという古新聞紙をわた状にした断熱材、、あれをそのまま充填してもし火事になったら燃えちゃうじゃないですか。紙ですから。それを燃えづらくするためにホウ酸が重さで16%くらい入っています。結構しっかり入っています。
あとは、皆様がイメージされるのは薬局で売っているホウ酸。目薬やゴキブリ対策のホウ酸。そんないろんな使われ方があるわけですね。このホウ酸を木材に染み込ませるとゴキブリが死んじゃうようにシロアリも食えなくなるわけですよね。
 

高橋
シロアリやゴキブリは死んじゃうけど、人は大丈夫なんですか?


浅葉社長
そうなんです!人間は腎臓があって、水溶性のものは効率よく出せるんですね、尿で。ただ、昆虫は浄化作用が非常に進んでない。なので、水溶性のものをとっても細胞に入っていっちゃうケースが高いんです。ホウ酸は細胞に染み込んでいってある程度溜まると代謝が止まって死んでいく。生物は代謝していますので、死を待逃れないわけですね。なので、人間にとっては安全ですが、菌や虫にとっては致命的な成分になりますね。


高橋
なるほど。ホウ酸で防蟻処理した場合、効果はどれくらい持続するものなのですか?

 
浅葉社長
効果は理論的にはずっと持続します。ホウ酸と空気中に溶け込むこともありません。空気を汚さないわけなんですね。あとは無機鉱物ですから、分解されることもないんですね。例えば、アクリルは有機物なので紫外線に当たると恐らくボソボソになっていきます。どんどん劣化していくわけなんですけども、ガラスって、日光に当たろうが、紫外線に当たろうが、雨に当たろうが、薄くなっていかないですよね。あとボソボソにならない。あれは無機だからなんですね。同じく木材の中に入っていくホウ酸も飛んで行ったり、分解されたりするっていうことがないんですね。なので、効果が弱まっていかないんですね。なので、先程おっしゃった壁の中の柱、建てたら二度と触れないところ、そういうところはACQやホウ酸で処理するというのが非常に理論的なんですよね。


高橋
なるほど。

続きは後半でお伝えしていきます!