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住まいづくりを考えるブログ

2020/02/03住まいの性能と健康・快適性, 住まいの気密・断熱性能, 断熱リフォーム

マンションの断熱リフォームのポイント(2)

こんにちは。

独立系住宅アドバイザーの「高性能な住まいの相談室」の高橋です。

当社は、既存のサービスと一味違う中古住宅(マンション・戸建)を購入してフルリノベを行う方をサポートする新サービス“CoCochi Reno(ココチリーノ)”というサービスを開始しました。

最大の特色は、結露がなく、夏涼しく、冬暖かい住まいを実現するために、「断熱」リノベにこだわっているということなんです。



CoCochi Renoの断熱フルリノベのワンストップサービスは、戸建住宅もマンションも対象にしていますが、今回は、マンションの断熱リフォームの基礎知識についての整理の2回目です。

前回は、もっとも軽い断熱リノベの窓の断熱についてでしたが、より本格的な断熱リノベについて、ご説明していきますね。

レベル② 外気に面する窓と壁の断熱
窓だけの断熱リノベに対して、一つ上のレベルの断熱リノベは、外気に面する窓と壁の断熱工事を行うことです。このやり方が、費用対効果や得られる快適性という観点からすると、もっとも効率的かもしれません。

窓については、前回のレベル①でご説明した通りです。壁については、各住戸単位で外壁側から断熱工事を行うことはできませんから、室内側に断熱材を施工することになります。使用する断熱材は、いろいろな選択肢があり、それぞれ一長一短です。具体的にはリフォーム会社と相談しながら決めるので良いと思いますが、もちろん当社にご相談いただいても結構です。



断熱性能や快適性・断熱リノベの費用対効果を考えると中住戸が望ましい
断熱性能や快適性・断熱リノベの費用対効果を考えると中住戸が望ましい最も望ましい住戸は、中住戸です。中住戸というのは、最上階でも最下階でもなく、両サイドに住戸のある場所の住戸のことを言います。一般的には、最上階の妻側(端側)の住戸が最も人気がありますよね。逆にいうと、中住戸は、最も人気がなく、価格的にもお買い得なんです。価格的にお買い得な上に、実は冷暖房の光熱費も安く済み、かつ、健康・快適に暮らすことができる住戸なんです。



ちょっと考えていただければわかると思いますが、外気に面している面積が大きいほど、夏暑く、冬寒い住戸になります。つまり最も人気のある最上階の妻側の住戸は、実は最悪の環境なんです。

中住戸の場合は、外気に面しているのは、玄関側とバルコニー側だけなので、基本的には、その2面だけきちんと断熱施工すれば、かなり快適になります。

窓と外気に面する壁に断熱材を施工するだけと言いましたが、もう一点、留意していただきたいことがあります。それは、中古マンションの物件選びの時点から気にしていただきたいことでもあります。

窓が共用部と説明しましたが、それと同様に玄関も共用部なんですね。そして、この玄関扉の断熱性能不足が、日本の既存住宅の大きな問題のひとつなんです。

とはいえ、玄関扉は交換することはマンションの場合は許されません。また、窓のように既存の玄関扉のすぐ内側に「インナー玄関扉」と設けるというわけにもいきませんよね。

そこで、苦肉の策として、玄関ホール部分の断熱性能はあきらめることにして、そこを区画してしまうことが有効な方策です。一般的なマンションの間取りでは、玄関ホールからリビングに続く廊下が伸びていますが、図のように玄関ホールと廊下の間に扉を設けてしまうのです。それも、扉の下からすきま風が入らないようなある程度気密性を確保できる扉も商品化されていますので、そのような扉を選ぶことをお薦めします。

ですから、中古マンションを選ぶ際に、玄関ホールと廊下の間に扉を設けることができる間取りかどうかをチェックして、物件を選定することが重要なんです。たとえ、間取り変更を伴うフルリノベを前提としている場合でも、水回りの位置を変更するとそれなりにコストアップになりますし、既存の状態で扉を設置できる間取りの方が、断熱リノベには有利であることは間違いありません。



レベル③ 床・壁・天井の6面の断熱施工
中住戸の場合、外気直接面しているのは、先ほど触れたように2面だけです。それ以外の界壁(隣戸側の壁)や床・壁は、外気に面している面よりはだいぶましですが、これらも含めた床・壁・天井も断熱施工すると、それはとてもとても快適な住環境が実現できます。

また、隣接住戸との遮音性が大幅に高まるため、とても静かな住環境になるのも大きなメリットです。

それから、断熱材や窓の性能にもよりますが、恐らく、6畳用のエアコン1台で、家中が快適な温度が維持できるようになると思います。光熱費が大きく下がるメリットはもちろんですが、15年ことくらいのエアコンの買い替え費用も各室にエアコンがあるのとでは、大きな差が出ますよね。

そして、レベル④としてご紹介したいのが、床・壁・天井の6面の断熱材にセルロースファイバーを採用することです。セルロースファイバーとは、古新聞紙をホウ酸処理して不燃化した断熱材で、欧州では一般的な断熱材です。日本でも少しずつ普及しつつあるようですが、まだまだ一般的とは言えないようですね。



このセルロースファイバーを採用することのメリットとして、セルロースファーバーの持つ高い調湿能力があります。壁の仕上げ材を漆喰等を採用することにより調湿機能を持たせることもできますが、セルロースファイバーは、壁の仕上げ材よりも厚さがありますから、より大きな調湿効果が期待できます。

それにより、生活の仕方を少し工夫すれば、夏も冬も湿度を概ね50%程度に維持することが可能になります。湿度を50%前後で維持することの快適さやメリットは、また別の機会でご説明したいと思います。

もしも、条件的に可能であるならば、セルロースファーバーによる6面断熱は、とてもお薦めしたいマンションの究極の断熱リノベだと思います。

さて、残念なことですが、我が国のリフォーム会社のなかで、本当にきちんとした断熱リノベができる会社は非常に限られているのが現状です。CoCochi Reno(ココチリーノ)では、信頼できる断熱リノベの実績豊富なリフォーム会社と数多く提携しています。

ぜひ、CoCochi Renoのワンストップサービスを活用して、単なる間取りやデザインだけのリノベではなく、快適な住環境を実現してくださいね。

CoCochi Renoのサービスについては、詳しくはこちらからご確認ください。

https://sml-support.com/cocochireno