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2023/07/31

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結局のトコロ、高気密・高断熱住宅の費用は高い?!安い?!
こんにちは。住まいるサポートの畠山です。

高性能な住宅が健康に及ぼす影響や快適性について、いろんな面からご紹介してきました。
ただやはり、そうは言っても現実問題、コストが気になってあきらめてしまう方もおられるのではないかと思います。

今回は、そんな高気密高断熱住宅のコストについて、具体的なシミュレーションをもとにお送りしたいと思います。



●目次

<1>高気密・高断熱住宅の費用は高い?イニシャルコストとランニングコストを考える
<2>一般的な住宅を、3段階の断熱性能別にコスト比較してみる
  ・比較①:新築時のイニシャルコスト
  ・比較②:年間光熱費
  ・比較③:エアコンの設置台数
<3>その差、約850万!高気密・高断熱住宅と一般的な分譲住宅のランニングコスト
<4>結論!高気密高断熱住宅は「イニシャルコスト増」よりも「ランニングコスト減」のほうが大きくてお得!


 
<1>高気密・高断熱住宅の費用は高い?イニシャルコストとランニングコストを考える

私たちは日々、いろんなことを考えながら買い物していますね。

例えば、こどものオモチャひとつとっても、100均で済ましちゃうおうか、
でも結局すぐに壊れて買い直すことになるから、少し高いけど、ちゃんとオモチャ屋さんで買おうか…。

とにかく安いものを選ぶのか…、それとも高くても品質が良くて長持ちするものを選ぶのか…。

これまでお伝えしてきた高気密・高断熱住宅は、性能がいい住宅なので、買う時の値段はやはり高くなります。
最初にかかるコスト、すなわちイニシャルコストは高いわけです。

では、日々の光熱費や住宅のメンテナンス費用など、家を維持するためのランニングコストは一体どうでしょうか。
イニシャルコストがかさんだとしても、それ以上にランニングコストが削減できればお得になるわけですね。

一般的な性能の住宅と、高気密高断熱住宅、最終的にはどちらがお得なのか?それぞれのコストを順にみていきましょう!

 
<2>一般的な住宅を、3段階の断熱性能別にコスト比較してみる

下図のような約30坪の一般的な戸建住宅を基に、断熱性能を以下の3段階に分けて、「エネルギーパス」というシミュレーションソフトを使って冷暖房光熱費等をシミュレーションしてみます。

①一般的な分譲住宅レベル(Ua値0.87)
②ZEH基準の断熱性能(Ua値0.6)
③ドイツ並みの高気密高断熱住宅(Ua値0.3)


※Ua値とは、断熱性能を数値で示したもので、Ua値が大きければ大きいほど断熱性が低く、熱が外に逃げていることになります。
※②のZEH(ゼッチ)とは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」のことで、断熱性能等の向上や再生可能エネルギーの利用により年間のエネルギー消費量の収支ゼロを目指した住宅のことです。

 
比較①:新築時のイニシャルコスト

実際に工務店に見積もりを取ってみた金額が、表の一番右側の数字です。



②ZEH基準の住宅:一般住宅よりもプラス約62万円
③ドイツ並みの高気密・高断熱住宅:一般住宅よりもプラス約218万円

やはり高性能であればあるほど初期にかかる金額は多くなります。

 
比較②:年間光熱費

年間光熱費については、「全館連続冷暖房」と「居室間欠冷暖房」の場合に分けて算出しています。

「全館連続冷暖房」とは、欧米で一般的な、家中を均一的な温度にする冷暖房の仕方です。
「居室間欠冷暖房」とは、日本で一般的な、人がいるときにいるところだけ冷暖房するものです。



「全館連続冷暖房」にすることで家の中に温度差がなくなるのでとても快適になり、以前お伝えしたヒートショックのリスクもなくなったりとメリットが大きいのですが、①の一般的な住宅で「全館連続冷暖房」にすると、年間10万円近く光熱費が高くなるので、導入を躊躇しがちです。

ところが、③のドイツの住宅並みの高気密・高断熱住宅の場合には、「全館連続冷暖房」にしてもその差は2万円に満たないほどになります。

 
比較③:エアコンの設置台数 〜ドイツ並みだと6畳用エアコン1台で家全体の冷暖房が可能!〜

次に注目はエアコンの台数です。一般的な住宅では、4LDKの家の場合は、リビングに14〜16畳用のエアコンと、各寝室に1台ずつエアコンが必要です。ほとんどの方はそれが当たり前だと思っていると思います。

それが、高気密・高断熱住宅の場合には、3LDKや4LDKの一戸建てでも、6畳用のエアコン1台で、家全体の室温を十分にコントロールできます。



 
<3>その差、約850万!高気密・高断熱住宅と一般的な分譲住宅のランニングコスト

上で見てきた、イニシャルコスト(新築費用)と、年間電気代、エアコンの設置台数、の3点を勘案して、先ほどの①一般的な分譲住宅、②ZEH基準の断熱性能、③ドイツの住宅並みの3段階に分けて、50年かどのような違いが出るのか、具体的な金額をシミュレーションしたものが以下です。



ちなみに上のグラフでは、イニシャルコストの増加分を住宅ローンの増加分として扱っています。
住宅購入には多くの人がローンを組むため、イニシャルコストとは言っても、月々支払いが発生するランニングコストと同じような性質になります。

そこでシミュレーションでは、住宅ローンの増加分を0.9%の固定金利で35年の住宅ローンを組むとして計算し、
光熱費などランニングコストに組み込みました。そうすることで、比較しやすくなっています。


グラフを見てみると、①一般的な分譲住宅は、②と③の高気密・高断熱住宅よりも約850万円もランニングコストの負担が増えることがわかります。

しかもこれは、イニシャルコストの増加分も住宅ローンの支払いの増加分として反映している結果です。

つまり、何年目で回収できるということではなく、②、③ではローンの支払額の増加分よりも光熱費の削減の方が大きいので、実は初年度から得しているのです。

そのうえ、35年後に住宅ローンの支払いを終えると、光熱費の削減分はまるまる懐に残りますから、老後の生活のゆとりにつながります。

 
<4>結論!高気密高断熱住宅は「イニシャルコスト増」よりも「ランニングコスト減」のほうが大きくてお得!

●電気代の高騰で、その差はもっと広がる!

ちなみに、このシミュレーションでは、このシミュレーションは4年ほど前に行ったもので、電気代は毎年2%ずつ上がると想定しています。その後電気代の高騰が続いており、2023年現在、電力会社大手10社の電気代は過去5年で最高値になり、今後も、原発の廃炉費用や脱炭素社会に向けた再生可能エネルギー導入などにより、電気代は毎年もっと上がると言われています。

ということは、実際には、このシミュレーションよりもさらに高気密・高断熱住宅の経済的なメリットは大いに期待できそうです。

電気代が今後どれだけ上がるかは別にしても、このシミュレーションでは850万円のお得。
家を建てる最初の時点で「高い!」と敬遠するには、あまりにももったいないと思いませんか?


●医療費や消耗品の節約、時短、家事ラク…その他、お得なこともいっぱい!!

実際には、このシミュレーションに反映されていない節約も種々あります。
例えば、以前説明したように、家事が楽になるので掃除用具が減ったり、健康的に暮らせるので医療費がかからないなど、よくよく考えてみると快適でお得なことがいっぱいです。

お金を節約できるのはもちろんのこと、何よりも快適に暮らせることも大きいですよね。
850万円以上のお金に変えられない付加価値が、高気密・高断熱住宅にはあります!


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2023/07/15

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「住宅の燃費性能」考えたことありますか?!

こんにちは、住まいるサポートの畠山です。
2023年が半分終わったと思ったら、あっというい間に7月も半分終わり・・・。
夏休みに向けて、冷凍食品の買い置きに余念がない私でございます・・・。

さて、今日は、「燃費」のお話です。
 

車だけじゃない!節約を考えるなら「住宅の燃費性能」も大切!


「燃費性能」と聞くと、何を思い浮かべますか? 多くの方は、「車」🚘ではないでしょうか。「住宅」について思い浮かべた人はどれほどいるでしょうか。

私たち日本人は、車を買うときにはその燃費性能について念入りに調べますが、家を建てるときには、住宅の燃費性能を気にする人は、ほぼいません。

しかし、「住宅の燃費性能」を考えることは、とっても大切なことです。

車は3年〜5年程度で買い替える人も多いですが、家を購入する場合は、基本的には30年、50年と住み続けるものですよね。その年月の長さから言っても、車よりもずっと燃費性能を気にするべき買い物ですよね。




この「住宅の燃費性能」は、気密や断熱のレベルに大きく左右されるので、「燃費性能」を意識する際には、「気密・断熱性能」にぜひこだわっていただきたいと思います。

そのことをもう少し詳しくみていきます。

 

太陽光発電?最新型給湯器?燃費のいい暮らしを送るために


ここでまず、燃費性能の基本的な考え方についてみていきたいのですが、光熱費を下げ、燃費のいい暮らしを送るために、、、と考えた際、日本ではなぜか「省エネ設備の導入」に力を入れてしまいます。

例えば「太陽光発電を載せよう!」とか、「給湯器を最新のもにしよう!」など、省エネになる設備を取り入れがちになります。

設備の分だけコストはかかりますが、「せっかく新築するなら省エネ住宅にしよう。最初に設備投資のお金がかかったとしても、後々の節約になるから」というわけですね。

もちろん、これも正しい考え方で、たとえ最初にコストがかかったとしても、あとあとの省エネで節約できるメリットがあります。

ところが、設備の場合には落とし穴があります。

せっかくお金をかけて設備投資しても、一般的に機械設備は15年程度で更新が必要になってしまいます。残念ながらその時点で、もう無価値になってしまいます。

そしてまた、買い替えで費用がかかってしまう。確かに省エネはできても、長く住み続けて省エネを継続するためには、繰り返し設備投資しなければならないわけです。

 

燃費性能とコストの両立に最適なのは・・・?!


では、燃費性能を高めるためには、結局はメンテナンスや買い替えを覚悟したうえで機械設備を導入するしかないのでしょうか。

いいえ、そんなことはありません!設備ではなく、住宅そのものの躯体(床、壁など構造を支える骨組み)性能を高めればいいのです。

それが、高気密・高断熱住宅です。

高気密・高断熱住宅と省エネ設備との耐用年数を比較してみれば、その差は歴然としています。




窓や断熱材の断熱性能や気密性能ももちろんある程度の経年劣化はありますが、機械設備と違って、30年から場合によっては60年以上にわたりその基本性能は維持されます!

初めにコストをかけたとしても、光熱費の削減分でそれを取り返していけるのです♪

もう少し分かりやすく、住宅をバケツにたとえてみましょう。次の図をご覧ください。





もし、穴の空いたバケツの中の水位をあげたいのであれば、どうすればいいと思いますか?もちろん、「B:バケツの穴を塞ぐ」ですよね。

もしこのバケツが、住宅だったらどうでしょうか。そして、水を暖房による熱だとイメージしてみてください。気密・断熱性能を高めない住宅は、穴の空いたバケツと同じです。

そして、その状態のままで一生懸命に部屋をエアコンで暖めたり冷やしたりしても、そのエネルギーは水のように漏れていってしまいますよね。

バケツの水位を保つのと同様に室内の温度(エネルギー)を保ちたいのなら、気密・断熱性能を高めて穴を塞ぐべきなのに、どんどんエネルギーを注いで増やすことで、温度を保とうとしているわけです。

漏れていくエネルギーがもったいない!ぜひ、穴を塞ぐことに意識を向けてください。

つまり、燃費性能という観点からも、気密・断熱性能を高めることを考えていただきたいです。
 

次回は、具体的なコストやシミュレーション結果を基に、高気密・高断熱住宅でかなう燃費のいい暮らしについてご紹介していきたいと思います。
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